CANCEL文実行後のプログラムは,初期状態になっています。初期状態とは,プログラムが実行単位中で最初に呼び出された状態のことで,初期化属性を指定したプログラムの場合と同じ処理が実行されます。
CANCEL文実行後のプログラムの状態を次の表に示します。
表19-1 CANCEL文実行後のプログラムの状態
データ領域の種別 |
VALUE句の指定あり |
VALUE句の指定なし |
CBLVALUEの指定あり |
CBLVALUEの指定なし |
連絡節 |
− |
− |
− |
作業場所節 |
(1) |
(2) |
不定 |
局所場所節 |
(1) |
不定 |
不定 |
ファイル節 |
− |
(2) |
不定 |
報告書節 |
(1) |
(2) |
不定 |
画面節(SCREEN SECTION) |
(1) |
(2) |
不定 |
画面節(WINDOW SECTION) |
(1) |
(2) |
不定 |
通信節(画面機能) |
− |
不定 |
不定 |
通信節(データコミュニケーション機能) |
− |
不定 |
不定 |
通信節(EURを使用した通信節による帳票出力機能) |
− |
不定 |
不定 |
サブスキーマ節 |
− |
(2) |
不定 |
- (凡例)
- −:該当しない
- (1):VALUE句に指定した値で初期化される
- (2):-MultiThreadオプションを指定した最外側のプログラムの再呼び出しをした場合だけ,コンパイラ環境変数CBLVALUEに指定した値で初期化される。それ以外の場合は,不定となる
- (説明)
- 作業場所節,報告書節,画面節(SCREEN SECTION),画面節(WINDOW SECTION)に含まれていて,VALUE句が書かれているデータ項目の場合,VALUE句に定義された値で初期化されます。VALUE句が書かれていないデータ項目の場合,初期値は規定されません。
ただし,-MultiThreadオプションおよび-CBLVALUEオプションを指定した最外側のプログラムを取り消したあと,そのプログラムを再び呼び出した場合,作業場所節,報告書節,画面節(SCREEN SECTION),画面節(WINDOW SECTION),ファイル節,サブスキーマ節に含まれているデータ項目は,コンパイラ環境変数CBLVALUEに指定した値で初期化されます。
- 局所場所節に含まれていて,VALUE句が書かれているデータ項目の場合,VALUE句に定義された値で初期化されます。VALUE句が書かれていないデータ項目の場合,初期値は常に規定されません。
- プログラムに関連する内部ファイル結合子を持つファイルや報告書は,開かれた状態ではありません。
- 通信節による画面機能の送信先画面やプリンタは,開かれた状態ではありません。
- プログラム中に含まれるすべてのPERFORM文に対する制御機構は,その初期状態に設定されます。
- 同じプログラム中に含まれるALTER文によって参照されるGO TO文は,その初期状態に設定されます。
- EURを使用した通信節による帳票出力機能の送信先プリンタは,開かれた状態ではありません。
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