COBOL2002 言語 拡張仕様編

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26.2.3 入出力管理記述項

<この項の構成>
(1) APPLY WRITE-ONLY句
(2) APPLY FORMS-NAME句
(3) APPLY FILE-SHARE句
(4) その他のAPPLY句
(5) RERUN句

(1) APPLY WRITE-ONLY句

形式
[図データ]
APPLY WRITE-ONLY句は,出力ファイルの書き出しの効率を高めるために指定する。ただし,このシステムでは覚え書きとみなす。

構文規則
  1. 複数個のAPPLY WRITE-ONLY句を指定してもよい。ただし,同じファイル名がAPPLY WRITE-ONLY句に複数回現れてはならない。
  2. ファイル名は整列併合用ファイルの名前であってはならない。
  3. ファイル名はブロッキングしてある可変長レコードから成る順ファイルでなければならない。

(2) APPLY FORMS-NAME句

形式
[図データ]

機能
GDIモードおよびESC/Pモード印刷機能を使用するとき,APPLY FORMS-NAME句に,スプールに登録する印刷文書名称を設定する。

構文規則
  1. データ名1は英字,英数字,固定長集団,日本語項目でなければならない。
  2. データ名1の領域に,スプールに登録する印刷文書名称を設定する。
  3. ファイル名1は順ファイルまたはテキストファイルでなければならない。
  4. ファイル名1にはEXTERNAL句を指定したファイルを指定できない。

(3) APPLY FILE-SHARE句

形式
[図データ]

機能
二つ以上のプログラムが同じファイルを共用することを指定する。この機能はMIOS7互換機能である。

構文規則
  1. ファイル名1,ファイル名2などは,同じファイル名であってはならない。また,同じファイル名を二つ以上のAPPLY句に書いてはならない。
  2. LOCK MODE句でMANUAL,またはEXCLUSIVEを指定したファイルをAPPLY FILE-SHARE句で指定してはならない。
  3. 整列用ファイルにAPPLY FILE-SHARE句は指定できない。
  4. -IgnoreAPPLY,FILESHAREオプション指定時,覚え書きとみなす。

一般規則
APPLY FILE-SHARE句を指定すると,ファイル名1に対して,LOCK MODE IS AUTOMATIC [WITH LOCK ON RECORD]を指定したものと仮定する。

注意事項
APPLY FILE-SHARE句は,MIOS7 COBOL85との互換のための日立拡張仕様である。
UNIX COBOL2002では,APPLY FILE-SHARE句は使用できない。ただし,Linux(x86) COBOL2002,Linux(x64) COBOL2002,AIX(32) COBOL2002,AIX(64) COBOL2002では,-IgnoreAPPLY,FILESHAREオプション指定時に覚え書きとみなす。

(4) その他のAPPLY句

形式
メインフレームのCOBOLで指定可能なAPPLY句を記述できる。形式については,マニュアル「VOS3 COBOL85 言語」を参照のこと。
ただし,このシステムではこれらを覚え書きとみなす。

機能
装置固有の処理を指定する。

(5) RERUN句

形式
[図データ]
このシステムではRERUN句を覚え書きとみなす。

機能
整列併合操作中に,再開のための情報をとることを指定する。

構文規則
  1. 外部装置名は標準仕様編のRERUN句で示した規則に従う。ただし,外部装置名は,一般のRERUN句に書いた外部装置名と同じものであってもよい。

【標準仕様との関連】
COBOL2002 言語 標準仕様編 8.3.8 RERUN句