Groupmax Scheduler/Facilities Manager Version 7 システム管理者ガイド

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6.1.5 他システムとゲートウェイ接続する場合

ファイルモードで他システムとゲートウェイ接続する場合,各システムで1台ゲートウェイサーバが必要です。ゲートウェイサーバは,Scheduler Serverのサーバであれば,どのサーバでも可能です(親/子サーバは問いません)。

他システムとゲートウェイ接続してScheduler Serverを使用するためには,各ユーザが他システムのゲストIDを持つ必要があります。ゲストIDを持たないユーザは他システムのユーザに対して参照,予約などの処理ができません。他システムのユーザに対して参照,予約などの処理をする場合,ゲストIDの権限(セキュリティランク)が適用されます。また,逆に他システムユーザ用のゲストIDも用意する必要があります。

自システムと他システムは,デフォルトでは同じポート番号(サービス名:ikisaki)で通信します。自システムと他システム間で異なるポート番号で通信する場合の詳細は,「付録D 他システムとのゲートウェイ接続を異なるポート番号で運用する場合」を参照してください。

他システムと接続する手順は次のようになります。

  1. ゲストIDの作成
    自システムのユーザが他システムに接続するためのゲストIDを他システム側で作成してください。作成方法の詳細は,「6.1.10 ゲストIDの登録」を参照してください。
  2. 他システムの部署テーブルを自システムに登録
    接続する他システムの部署テーブルID(他システムに登録されている部署テーブルのID)を他システムのシステム管理者に確認してください。他システムから公開された部署テーブルのIDを他システムとして自システムに登録します。
  3. 自システムのユーザに他システムのゲストIDを設定
    自システムのユーザに対して,他システムのゲストIDを設定します。ゲストIDが設定されたユーザだけが,他システムのユーザに対して参照,予約などの操作ができます。

<例>
この項では,Scheduler Serverを使用しているB社がA社と接続する場合を例に,接続方法を説明します。体制とシステム環境は次のとおりとします。

図6-10 A社,B社の体制表

[図データ]

図6-11 A社とB社を接続した場合のシステム環境

[図データ]
注意
ゲートウェイ間のTCP/IP接続は,事前に確認してください。
<この項の構成>
(1) 他システムの組織を自システムに登録
(2) 自システムのユーザに他システムのゲストIDを設定

(1) 他システムの組織を自システムに登録

他システムとゲートウェイ接続する場合,最上位の階層又は2階層目に接続先の他システムテーブルを登録する必要があります。ここでは,A社の最上位の階層又は2階層目にB社を他システムとしてテーブルを登録します。

登録手順は次のとおりです。なお,他システムのテーブルは,最上位の階層と,最上位の階層直下の部署テーブル以外へは登録できません。

  1. ユーザの階層のルートアイコンをクリックし,[編集]−[新規]から[他システム]メニューを選択してください。
    「テーブルの登録・変更・参照」ウィンドウが表示されます。

    図6-12 「テーブルの登録・変更・参照」ウィンドウ

    [図データ]

    指定に関しては,次の注意事項があります。
    • 他システムを2階層目に登録する場合,運用方法として,すべてのクライアントをVersion 6以降にする必要があります。
    • 他システムを最上位の階層に登録する場合,他システムの最上位,又は2階層目に登録されている組織を他システムとして登録できます。
      この項の冒頭で示したA社とB社の例では,B社の最上位又は2階層目に登録されている組織を他システムとして登録できます。ただし,B社の最上位組織を他システムとして登録した場合,その最上位組織に登録されている組織を他システムとして登録することはできません。登録した場合,クライアントが正常に動作しなくなります。
  2. 他システムでの「Address連携」の設定有無を選択します。
    • 他システムがAddress Serverと連携していて,他システムの最上位組織を登録する場合
      「Address連携」の選択で「連携あり(最上位組織)」を選択してください。
    • 他システムがAddress Serverと連携していて,他システムの2階層目の組織を登録する場合
      「Address連携」の選択で「連携あり(組織)」を選択してください。
    次に,テーブルIDを入力してください。テーブルIDは他システムに登録されているテーブルIDを指定してください。なお,「Address連携」の選択で「連携あり(最上位組織)」,又は「連携あり(組織)」を選んだ場合,半角文字で8文字,「連携なし」を選んだ場合は半角英小文字か数字で6文字以内で設定してください。
    ここでは,B社のテーブルを登録しますが,B社ではAddress Serverと連携しないで運用しているので「Address連携」の選択で「連携なし」を選択し,B社のテーブルIDのbsyaと入力します。
    なお,「Address連携」で選択を切り替えた場合,入力済みのテーブルIDはクリアされます。
     
    注意

    Address Serverと連携していない他システムの「.uid」が付かないテーブルIDを登録する場合
    管理ツールを起動する前に,SF32SYS.iniファイルに次のオプションを設定してください。
    • SF32SYS.iniファイルの格納先
      <Scheduler管理ツールのインストールディレクトリ>\bin
      デフォルトの場合:c:\appomous\bin
    • 記述内容
      [Option]
      TableEntryMode=1(又は0)
      0:通常の画面(図6-12を参照)を表示(デフォルト値)
      1:テーブルIDに10文字(半角文字)まで入力できる画面(図6-13を参照)を表示

      図6-13 「テーブルの登録・変更・参照」ウィンドウ(切り替えオプション指定時)

      [図データ]

「連携なし(*)」を選択すると,半角文字で10文字までテーブルIDに指定できます。入力できる文字は,半角英小文字,半角英大文字,数字,ピリオド(.)です。

  1. 部署名を入力してください。半角20文字(全角10文字分)以内で設定してください。
    ここでは,B社と入力します。
  2. 自システムのゲートウェイホスト名を入力してください。
    既に「6.1.4 DNSホスト名の登録」で登録したホスト名はドロップダウンリストから選択できます。ホスト名は自システムのゲートウェイサーバ名を指定してください。ドロップダウンリストから選択しないで直接入力する場合は,ホスト名は半角英数字で255文字以内で指定してください。ここではA社のゲートウェイサーバ名kikakuhostを指定します。ここで指定するホスト名はあらかじめ「6.1.4 DNSホスト名の登録」ですべて登録しておいてください。
  3. 「他システムのG/Wホスト名」に他システムのゲートウェイホスト名を入力してください。
    既に「6.1.4 DNSホスト名の登録」で登録したホスト名はドロップダウンリストから選択できます。ホスト名は他システムのゲートウェイサーバ名を指定してください。ドロップダウンリストから選択せずに,直接入力する場合は,ホスト名は半角英数字で255文字以内で指定してください。ここではB社のゲートウェイサーバ名eigyouhostを指定します。ここで指定するホスト名はあらかじめ「6.1.4 DNSホスト名の登録」ですべて登録しておいてください。
  4. [OK]ボタンをクリックしてください。
    「テーブルの登録・変更・参照」ウィンドウが閉じ,メイン画面に戻ります。なお,引き続き自システムゲストIDを設定する場合,[ユーザID]ボタンをクリックし「G/Wテーブル作成」ウィンドウを表示させてください。操作の詳細は,次の「6.1.5(2) 自システムのユーザに他システムのゲストIDを設定」を参照してください。
    注意
    • 他システムのテーブルを登録する際に,確認メッセージを表示する場合があります。これは,DNSホスト名テーブルに登録しているかどうかの確認結果を示しているものです。システムとして解釈できるものを設定するようにしてください。
    • Address Serverと連携している場合,ユーザのSchedulerホームサーバとして設定しているホスト名は,ユーザ情報再作成又は変更通知情報取得を実行した際に自動で登録されます。
    • 同じホスト名が複数登録されていても問題ありません。

(2) 自システムのユーザに他システムのゲストIDを設定

自システムのユーザが他システムのScheduler Serverのユーザにアクセスする場合,ゲストIDが必要です。ここでは,自システムユーザにゲストIDを登録する方法について説明します。登録する前に,他システムの管理者にゲストIDを確認してください。次の手順で設定します。

注意
ホストごとにゲストIDデータを保持する必要があります。
  1. G/Wテーブルを作成します。
    G/Wテーブルとは,自システムのユーザに接続先の他システムのゲストIDを設定するテーブルです。自システムユーザにゲストIDを登録したい他システムのアイコンをクリックし,[編集]−[開く]メニューを選択すると,「テーブルの登録・変更・参照」ウィンドウが表示されます。[ユーザID]ボタンをクリックしてください。「G/Wテーブル作成」ウィンドウが表示されます。

    図6-14 「G/Wテーブル作成」ウィンドウ

    [図データ]

  2. ゲストIDを登録したいユーザのユーザIDを表示します。表示方法は次の2とおりがあります。
    • ユーザが特定されている場合
      あらかじめユーザが特定されている場合は,[ID検索]−[ID検索]メニューを選択してください。「ID検索」ウィンドウが表示されます。
      登録するユーザIDを入力するか,次に示すワイルドカードを指定してユーザを検索してください。
       *:任意文字列(*を2個使用したIDの検索はできません)。
       $:任意の1文字
      検索したユーザIDはユーザID検索リストボックスに表示されます。ユーザIDは,4,000件まで表示されます。

      図6-15 「ID検索」ウィンドウ

      [図データ]

    • ユーザ全員を表示し選択する場合
      複数のユーザに対してゲストIDを登録する場合は,[ID検索]−[すべてのID]メニューを選択してください。ユーザID検索リストボックスに全ユーザIDが表示されます。ユーザIDは,4,000件まで表示されます。
  3. ユーザID検索リストボックスの中から,ゲストIDを登録したいユーザIDを選択してください。複数選択できます。ユーザID検索リストボックス中に表示されているユーザすべてに対してゲストIDを登録する場合は,[編集]−[すべて追加]メニューを選択してください。すべてのユーザIDがゲストIDテーブルリストボックスに追加されます。この際,次の4の操作は不要です。
  4. [編集]−[追加]メニューを選択してください。選択したユーザIDがゲストIDテーブルリストボックスに追加されます。
  5. ゲストIDテーブルリストボックスから,ゲストID登録するユーザIDを選択してください。複数選択できます。
  6. [編集]−[ゲストID登録/変更]メニューを選択してください。「ゲストID登録/変更」ウィンドウが表示されます。ユーザIDには選択したユーザIDが表示されます(複数選択した場合は********が表示されます)。他システムの管理者に確認したゲストIDを入力し,[OK]ボタンをクリックしてください。ゲストIDテーブルリストボックスに,ゲストIDが登録されたユーザID一覧が表示されます。

    図6-16 「ゲストID登録/変更」ウィンドウ

    [図データ]

  7. ゲストIDを削除するには,削除したいユーザIDを選択した後,[編集]−[ゲストID削除]メニューを選択してください。複数選択できます。
  8. ゲストIDテーブルリストボックスには,2,500個まで表示します。次の2,500個を表示したい場合は,ゲストIDテーブルリストボックス右下の右矢印ボタンをクリックしてください。前の2,500個を表示したい場合は,ゲストIDテーブルリストボックス左下の左矢印ボタンをクリックしてください。