Groupmax Address/Mail Version 7 システム管理者ガイド 基本操作編
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- 現象
- アドレスサーバが使用できない。
- 要因
- ハードウェアなどの障害が発生しました。
- 対処
- 次の三つの条件の場合は,「(1) マスタ管理サーバの情報を使用したアドレスサーバの回復」を参照して回復してください。
- アドレスサーバ環境が構築されていたディスクがクラッシュし,回復のためには別のディスクに入れ替えるしかない。しかし,アドレスサーバ環境のバックアップデータがない。
- アドレスサーバ環境が構築されていたディスクがクラッシュし,回復のためには別のディスクに入れ替えるしかない。アドレスサーバ環境のバックアップデータはあるが,そのバックアップデータに対応したジャーナルがマスタ管理サーバ上に保持されていない。つまりデータを修復しても回復しないのが明らかな場合。
- マスタ管理サーバ,及び回復させるアドレスサーバが05-00以降である。
- 代替ディスクを用意でき,バックアップを取得している場合は,リストアをしてください。リストア作業については「15.3 リストア」を参照してください。
- マシンを変更するしかない場合は次の作業をしてください。まず,サーバ上に登録されているユーザ,組織を運転席などを使用して,すべて削除します。その後,サーバを運転席から削除してください。ほかのサーバマシンを用意して,再度サーバを追加し,ユーザを追加してください。
- <この節の構成>
- (1) マスタ管理サーバの情報を使用したアドレスサーバの回復
(1) マスタ管理サーバの情報を使用したアドレスサーバの回復
回復対象を次に示します。
| 対象 |
備考 |
| 最上位組織情報 |
− |
| 共用メールボックス情報 |
− |
| 組織情報 |
ただし,ログインパスワード,親展パスワード,受信メール,送信メール,保留メールはマスタ管理サーバの値にしない。 |
| ユーザ情報 |
ただし,ログインパスワード,親展パスワード,パスワード有効期間,受信メール,送信メール,掲示板の未既読情報はマスタ管理サーバの値にしない。 |
| グループ情報 |
− |
| グループメンバ情報 |
− |
| 掲示板情報 |
ただし,記事はマスタ管理サーバの値にしない。 |
| 掲示板メンバ情報 |
− |
| 役職定義情報 |
− |
| サーバシステム情報 |
− |
(凡例)−は該当しないことを示す。
- 注意
- UA詳細情報設定(自動削除デーモン動作タイミング)とリモートPC詳細情報設定が,回復させるアドレスサーバで解除される場合があります。解除された場合は,作業終了後に再設定してください。
アドレスサーバの回復手順の概要を図18-1に示します。
図18-1 アドレスサーバの回復手順の概要
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(b) 作業の見積もり
- adcnsgetコマンドの-dオプションで指定するディレクトリの必要容量
サイズ[キロバイト]=(C+O+G+B+N+U)×20/1,024+C+O+N+B+U×3+(G+Gm+Bm+Br)×0.2
C:全最上位組織数
N:全共用メールボックス数
O:全組織数
U:全ユーザ数
G:全グループ数
B:回復させるアドレスサーバにある掲示板数
Br:回復させるアドレスサーバにあるマスタ掲示板に設定されているレプリカ掲示板数の合計
Gm:全グループメンバ数
Bm:回復させるアドレスサーバにある掲示板のメンバ数の合計
- adcnsputコマンドの-oオプションで指定するファイルの必要容量
サイズ[キロバイト]=(C+O+G+B+N+U)×100/1,024
C:マスタ管理サーバだけまたは回復させるアドレスサーバにだけある最上位組織数
N:マスタ管理サーバだけまたは回復させるアドレスサーバにだけある共用メールボックス数
O:マスタ管理サーバだけまたは回復させるアドレスサーバにだけある組織数
U:マスタ管理サーバだけまたは回復させるアドレスサーバにだけ居るユーザ数
G:マスタ管理サーバだけまたは回復させるアドレスサーバにだけあるグループ数
B:マスタ管理サーバだけまたは回復させるアドレスサーバにだけある掲示板数
- 作業時間の見積もり
次の条件の場合の作業時間目安を示します。
- CPU:Pentium 200メガヘルツ
- メモリ:128メガバイト
- 回復させるアドレスサーバは,インストールとセットアップが完了している初期状態
(c) 回復作業手順の詳細
回復作業の手順を次に示します。
- 回復させるアドレスサーバに対して,バックアップデータをリストアするときと同じように,クラッシュ前と同じ設定でインストールとセットアップを実施します。バックアップデータがある場合はリストアします。
- 回復させるアドレスサーバのアドレスサービスが停止していることを確認します。
- マスタ管理サーバのObject Serverが起動していることを確認します。停止している場合は起動します。アドレスサービスは起動していても構いません。
- マスタ管理サーバにシステム管理者でログオンします。
- マスタ管理サーバでadcnsgetコマンドを実行します。詳細は「16.3 adcnsget」を参照してください。
- -dオプションで指定したディレクトリ内の全ディレクトリ,全ファイルを回復させるアドレスサーバにコピーします。コピーするときには,ファイル,ディレクトリはファイル名,内容ともに変更されないようにしてください。ftpを使用する場合はbinaryモードで実行してください。コピー後はマスタ管理サーバの-dオプションで指定したディレクトリは不要なので削除しても構いません。
- 回復させるアドレスサーバのObject Serverが起動していることを確認します。停止している場合は起動してください。ただし,アドレスサービスは起動しないでください。
- 回復させるアドレスサーバにシステム管理者でログオンします。
- 回復させるアドレスサーバでadcnsputコマンドを実行します。詳細は「16.4 adcnsput」を参照してください。
- 回復させるアドレスサーバがメールサーバの場合,mlcnsmbコマンドを実行します。詳細は「16.22 mlcnsmb」を参照してください。
- 回復させるアドレスサーバがメールサーバの場合,nxbbsrcvコマンドを実行します。詳細は「16.34 nxbbsrcv」を参照してください。
- 回復させるアドレスサーバがメールサーバの場合,X400_MAIL_SYNCコマンドを実行します。詳細は「16.42 X400_MAIL_SYNC」を参照してください。
- 回復させるアドレスサーバがメールサーバの場合,mlulkmbコマンドを実行します。詳細は「16.33 mlulkmb」を参照してください。
- 回復させるアドレスサーバがメールサーバの場合,mlstnewsコマンドを-rオプション付きで実行します。詳細は「16.30 mlstnews」を参照してください。
- 回復させるアドレスサーバのアドレスサービスを起動します。
- ユーザ任意情報機能を利用している場合は,マスタ管理サーバでadpdheadコマンドを実行します。adpdheadコマンドの-dオプションには回復させるアドレスサーバのドメイン名又はホスト名を指定します。詳細はマニュアル「Groupmax Address/Mail Version 7 システム管理者ガイド ユティリティ編」(Windows用)を参照してください。
- 回復させるアドレスサーバがメールサーバの場合,運転席のメールサーバ設定ダイアログボックスで回復させるアドレスサーバの「リモートPC」と「リモートPC/TCP」の設定を確認します。クラッシュ前と違う場合は,設定し直します。
- 回復させるアドレスサーバがメールサーバの場合,運転席のUA詳細情報設定ダイアログボックスで回復させるアドレスサーバの「自動削除デーモン動作タイミング」の設定を確認します。クラッシュ前と違う場合は,設定し直します。
- 回復させるアドレスサーバがメールサーバの場合,運転席のルーティンググループ詳細ダイアログボックスで回復させるアドレスサーバを選択して[詳細]ボタンを選択します。次に,X.400MHS詳細ダイアログボックスで何も値を変更しないで[変更]ボタンを選択します。
- 回復させるアドレスサーバがメールサーバの場合,メールサーバを起動します。
- 回復させるアドレスサーバがメールサーバの場合,回復させるアドレスサーバにあるすべての掲示板に対して掲示板の整合性の確保を実施します。
- 回復させるアドレスサーバのアドレスサービスを停止します。
- 回復させるアドレスサーバのObject Serverを停止します。
- 回復させるアドレスサーバのバックアップを取得します。
- 注意事項
- レプリケーション中継サーバを回復した場合は,配下のアドレスサーバも続いて回復してください。バックアップデータをリストア後,ジャーナルを利用して運転席からデータを修復するか,またはこの機能を実行することによって回復してください。
- ディスククラッシュによってアドレスサーバ上で情報が変更されず,マスタ管理サーバとアドレスサーバの情報(例えば電話番号)が違う場合,この機能を使用することでアドレスサーバの情報がマスタ管理サーバと同じになります。このため,いままでアドレスサーバで見えていた情報が,使用後には違って見えます。
- ディスククラッシュによってアドレスサーバ上で削除されず,マスタ管理サーバには居ないがアドレスサーバにだけ居たユーザなどは,この機能を使用することで削除されます。そのユーザが所有するメールなどもすべて削除されます。
- 回復したアドレスサーバにAddress Serverと連携して動作している製品(Workflow,Document Manager,Scheduler,Mail - SMTPなど)がある場合は,作業が終了後に全登録情報を取得しなおしてください。取得方法は各製品により異なります。
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