cbldiaコマンド − バッチモードで影響範囲の解析と解析結果出力を実行する
cbldiaコマンドは,影響範囲を解析して,解析結果をCSVファイルおよびタグファイルに出力するときに使います。
形式
影響範囲の解析を実行して,その解析結果をCSVファイルおよびタグファイルに出力する場合
cbldia {-Data データ名〔;〔プログラム名〕〔;ファイル名〕〕}... 〔-Copy〕 〔-Direction{,Backward|,Forward}+〕 〔-SubSystem サブシステム名〔;サブシステム名〕...〕 〔-Filter プログラム情報フィルタリングファイル名〕 〔-OutDir フォルダ名〕 〔-OutFilePrefix プレフィックス文字列〕 〔-Force〕
コマンドヘルプを表示する場合
cbldia または cbldia -? または cbldia -Help
オプション
{-Data データ名〔;〔プログラム名〕 〔;ファイル名〕〕}...
調査対象にするデータ項目を次の順に指定します。
-
データ名
影響波及調査ウィンドウの[調査対象選択]ダイアログボックスで指定できるデータ項目名を指定します。指定したデータ名が複数存在する場合は,それらすべてを調査対象に指定したものと仮定されます。
登録集原文に記述されたデータ名を指定した場合,その登録集原文のデータ名を基にソースプログラムに展開したデータ項目すべてが調査対象に設定されます。なお,登録集原文に記述されたデータ名を指定する場合は,登録集原文ファイルのデータ記述項で宣言されているデータ名を指定してください。また,-Copyオプションもあわせて指定してください。
-
プログラム名
影響波及調査ウィンドウの[調査対象選択]ダイアログボックスで指定できるプログラム名を指定します。プログラム名を省略した場合,すべてのプログラムが対象となります。
-
ファイル名
影響波及調査ウィンドウの[調査対象選択]ダイアログボックスで指定できるファイル名を指定します。ファイル名を省略した場合,すべてのファイルが対象となります。
各項目の入力規則については,「10.4 [調査対象選択]画面」を参照してください。
-Dataオプションを複数指定して,複数の調査対象を同時に指定することもできます。
検索結果の上限は2,147,483,647個です。上限を超える場合,エラーメッセージが出力されて処理が中止します。
検索の種別として,登録集原文で記述されているデータ項目を検索する場合に指定します。省略した場合は,ソースプログラム内で使用されているデータ項目を検索します。
このオプションは,影響波及調査ウィンドウの[調査対象選択]ダイアログボックスの[検索の種別]で指定できる検索条件と同じ役割です。詳細は,「10.4 [調査対象選択]画面」を参照してください。
-Direction{,Backward|,Forward}+
解析方向を指定します。両方向を同時に指定できます。省略した場合は,両方向を同時に指定したものと仮定されます。
-Direction,Backwardを指定すると,影響波及元方向に解析します。
-Direction,Forwardを指定すると,影響波及先方向に解析します。
-SubSystem サブシステム名〔;サブシステム名〕...
解析対象にするサブシステム名を指定します。省略した場合はすべてのサブシステムが解析対象となります。
プログラム情報フィルタリングファイルを絶対パスまたはカレントフォルダからの相対パスで指定します。
解析結果のファイルの出力先フォルダを絶対パスまたはカレントフォルダからの相対パスで指定します。省略した場合はカレントフォルダが仮定されます。
指定したフォルダが存在しない場合は,新規作成されます。出力ファイルと同名のファイルが存在する場合は,上書き保存されます。
出力ファイル名のプレフィックス文字列を指定します。プレフィックス文字列の31文字を超える文字は切り捨てられます。
次の文字を使用した場合,エラーメッセージが出力されて処理が中止します。
「\」 「/」 「:」 「*」 「?」 「"」 「<」 「>」 「|」 「@」
影響範囲の解析の開始前に行われるデータベースの情報とファイルの同期チェックで,同期が取れていないと判断されたときに発生するエラーを抑止する場合に指定します。データベースの情報とファイルの同期チェックについては,「1.5 データ影響波及分析を使用するときの注意」を参照してください。
コマンドヘルプが表示されます。ほかのオプションはすべて無視されます。cbldiaコマンドの引数をすべて省略した場合も,コマンドヘルプが表示されます。
出力ファイル
出力ファイル |
ファイル名 |
---|---|
影響波及関連図のCSVファイル |
(プレフィックス文字列)_DIA_DataTree.csv |
影響プログラム一覧のCSVファイル |
(プレフィックス文字列)_DIA_Program.csv |
影響波及データ項目一覧のCSVファイル |
(プレフィックス文字列)_DIA_Data.csv |
影響波及コード一覧のCSVファイル |
(プレフィックス文字列)_DIA_Code.csv |
影響波及コード一覧のタグファイル |
(プレフィックス文字列)_DIA_Code.tag |
出力ファイルは「プログラム名」と「データ項目名」が異なるごとに別ファイルとなります。例えば,プログラム名が1個,調査対象データ項目名が4個ある場合,表の5ファイルを4個のデータ項目ごとに出力するため,合計20個のファイルとなります。
- 出力ファイルの命名規則
-
-
(プレフィックス文字列):(OutfilePrefix)_(調査対象)
-
(OutfilePrefix):-OutFilePrefixオプションの規則に従った文字列
-OutFilePrefixオプションの指定がない場合,(プレフィックス文字列)は(調査対象)だけとなります。
-
(調査対象):通し番号_データ項目名[データ項目のプログラム名]
通し番号は,1回の解析で一意になるように割り当てられます。
通し番号は,5けたの数字で「プログラム名」「データ項目名」の順番でソートした結果に対して割り当てられます(ソート時のデータ項目名はフルネーム(OF 修飾あり)が使用されます)。通し番号が99999を超えた場合,けた数が1つ増えます。
データ項目名は,フルネーム(修飾付きの名前)ではなく,短い名前が使用されます。
-
使用例
- sample.cblのプログラムP1に属するデータ名Qを調査対象にして,影響範囲の解析(影響波及元方向の解析および影響波及先方向の解析)を実行し,その解析結果をD:¥Resultフォルダに出力する場合
cbldia -Data Q;P1;sample.cbl -Direction,Backward,Forward -OutDir D:\Result
終了コード
終了コード |
意味 |
メッセージとの対応 |
---|---|---|
0 |
正常終了。 |
EレベルおよびUレベルのエラーはありません。 |
1 |
エラーが発生して終了しました。 |
Eレベルのエラーが1つ以上あり,Uレベルのエラーはありません。 |
2 |
回復不能のエラーが発生して終了しました。 |
Uレベルのエラーが1つ以上あります。 |
注意事項
-
繰り返し指定が許されないオプションが繰り返し指定された場合は,後ろに指定した方が有効です。
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オプション名は,英大文字と英小文字を区別しません。
-
オプションの区切り文字(コンマ(,),セミコロン(;))の前後には,空白文字は指定できません。
-
オプションの引数に空白文字が含まれる場合は,引用符(")で囲んでください。
-
オプションの引数に区切り文字と同じ文字を含む場合は,動作は保証されません。
-
書き込みファイルを指定する場合は,ファイルパスとして有効な文字列を指定してください。
-
ほかのツールが組み込みデータベースにアクセスしている場合,およびほかのユーザが組み込みデータベースにアクセスしている場合,エラーメッセージが出力されてコマンドが終了します。
-
cbldiaコマンドを実行すると,調査対象データ項目ごとにCSVファイルが分割して出力されるため,調査対象データ項目が多くのCOBOLソースファイルで使われている場合は,CSVファイルの数が増加します。
調査対象のCOBOLソースファイルの数が多い場合,調査対象データ名にワイルドカードを使用することは推奨しません。また,CSVファイルが増える場合は,cbldiaコマンドの実行ごとに-OutDirオプションを指定し,CSVファイルの出力先をコマンド実行ごとに変えることを推奨します。
-
Ctrl+Cでコマンドを強制終了した場合は,解析処理が途中でキャンセルされます。
-
cbldiaコマンドの実行時には進捗メッセージが出力されます。
例
KEDL3002E-I 調査対象データ項目の設定を開始します。
KEDL3003E-I 調査対象データ項目を 3 個設定しました。(処理時間:0分 0.206秒)
KEDL3004E-I 解析が完了しました。(解析:0分 0.156秒,進捗:1/3,対象:A [MAIN2])
KEDL3004E-I 解析が完了しました。(解析:0分 0.109秒,進捗:2/3,対象:B [MAIN2])
KEDL3004E-I 解析が完了しました。(解析:0分 0.085秒,進捗:3/3,対象:C [MAIN2])
KEDL3005E-I 全解析終了(処理時間:0分 0.561秒)