SEWB+/REPOSITORY 辞書設計ガイド
ここでは,SEWB3データ項目の詳細項目と,SEWB+/REPOSITORYのデータ項目及び業務ルールとの対応と変換規則について説明します。移行の主な規則を次に示します。
- 詳細項目の入力項目,出力項目,及び条件名は,データ項目の定義情報に移行されます。このとき,「フィールド4」の名称が「詳細項目種別」に変更されます。このフィールドには,移行元の詳細項目の種別に従って,「入力項目」「出力項目」又は「チェック条件」が格納されます。
- 業務ルール名は,基本項目のデータ項目名などからSEWB+/REPOSITORYが定めた規則に従って付けられます。
- 詳細項目のフリー定義情報は,業務ルールのルールスクリプト(「COBOL又はOOCOBOL」のルールスクリプト)に移行されます。
- ワーク領域,条件キーワード,及びエラーコードの定義情報は,データ項目のコメントに移行されます。
- <この項の構成>
- (1) 詳細項目の変換
- (2) 業務ルールの名称の付加規則
- (3) 業務ルールと関連するデータ項目の適用形態の設定
- (4) 内部項目の変換
(1) 詳細項目の変換
SEWB3データ項目の詳細項目とデータ項目及び業務ルールの定義項目との対応関係と変換規則を,表4-17に示します。
表4-17 詳細項目からデータ項目及び業務ルールへの変換
SEWB3 データ項目辞書 SEWB+ 辞書 詳細項目の種別 定義項目 辞書の種別 定義項目 入力項目 入力項目名 データ項目 データ項目名 日本語名 データ項目 標準名称(日本語) タイプ データ項目 タイプ 整数部けた数 データ項目 けた数 小数部けた数 データ項目 小数部けた数 使用目的 データ項目 フィールド5 コメント,
ワーク領域名,
編集キーワードデータ項目 コメント(日本語) フリー定義情報 業務ルール ルールスクリプト 出力項目 出力項目名 データ項目 データ項目名 日本語名 データ項目 標準名称(日本語) タイプ データ項目 タイプ 整数部けた数 データ項目 けた数 小数部けた数 データ項目 小数部けた数 使用目的 データ項目 フィールド5 コメント,
ワーク領域名,
編集キーワードデータ項目 コメント(日本語) フリー定義情報 業務ルール ルールスクリプト チェック条件 条件項目名 データ項目 データ項目名 日本語名 データ項目 標準名称(日本語) タイプ データ項目 タイプ 整数部けた数 データ項目 けた数 小数部けた数 データ項目 小数部けた数 使用目的 データ項目 フィールド5 コメント,
ワーク領域名,
条件キーワード,
エラーコード,
メッセージ可変部データ項目 コメント(日本語) フリー定義情報 業務ルール ルールスクリプト 条件キーワード 条件キーワード,
コメント,
条件式データ項目 コメント(日本語) エラーコード エラーコード,
エラーメッセージデータ項目 コメント(日本語)
(2) 業務ルールの名称の付加規則
SEWB3データ項目で,日本語名を定義している場合と定義していない場合とでは名称が付けられる規則が異なります。
(a) 日本語名を定義していない場合
「データ項目名」と「詳細項目の種別」が順に組み合わされて業務ルール名が付けられます。詳細項目の種別は,次の全角文字に変換されます。
入力項目…「入力」
出力項目…「出力」
チェック条件…「チェック」
(b) 日本語名を定義している場合
この場合は,業務ルール名と標準名称(日本語名)が付けられます。
- 業務ルール名
「データ項目名」,ハイフン(−),及び「詳細項目の種別」が順に組み合わされて業務ルール名が付けられます。詳細項目の種別は,次の半角文字に変換されます。
- 入力項目…「INPUT」
- 出力項目…「OUTPUT」
- チェック条件…「CHECK」
- 標準名称(日本語名)
「データ項目名」と「詳細項目の種別」が順に組み合わされて標準名称が付けられます。詳細項目の種別は,次の全角文字に変換されます。
- 入力項目…「入力」
- 出力項目…「出力」
- チェック条件…「チェック」
(3) 業務ルールと関連するデータ項目の適用形態の設定
SEWB3データ項目の詳細項目から,SEWB+に移行した業務ルールとデータ項目に関連が付けられます。また,移行した業務ルールには,データ項目の適用形態,キーワード,及び適用条件が次のように設定されます。
- 適用形態:専用にする
- キーワード:「@」+データ項目名
- 適用条件:
詳細項目の種別に応じて,入力項目は「入力」,出力項目は「出力」,チェック条件は「−(指定しない)」が設定される
(4) 内部項目の変換
詳細項目の内部項目の変換規則を次に説明します。
なお,SEWB3/DATAITEMのバージョン01-13から,ワーク領域に日本語名が追加されました。01-13以前のバージョンで作成したエクスポートファイルを移行する場合,日本語名は省略されます。
(a) 移行順序
データ項目の日本語のコメントに,次の順番で移行されます。
- 内部構造:
レベル,従属項目名,再定義従属項目名
- ワーク領域:
レベル,ワーク領域名,日本語名,タイプ,けた数,整数部,小数部,反復回数,再定義ワーク領域名
- 詳細項目のワーク領域名
- 詳細項目のキーワード
- 詳細項目のエラーコード
- 詳細項目のメッセージ可変部
- リソース区分
- 漢字タイトル
- 仮名タイトル
- 日本語説明文
- 注 1.〜10.の長さが6,500バイトを超える場合には,6,501バイト目以降(2バイトコードがあれば6,500バイト目以降)が切り捨てられます。
(b) ワーク領域の移行
詳細項目にワーク領域名がある場合には,ワーク領域定義情報(レベル,ワーク領域名,日本語名,タイプ,けた数,整数部,小数部,反復回数,及び再定義ワーク領域名)がデータ項目の日本語のコメントに移行されます。
(c) キーワードの移行
詳細項目にキーワードがある場合には,そのキーワード情報(キーワード,コメント,及び条件式)が,データ項目の日本語のコメントに移行されます。
(d) エラーコードの移行
詳細項目にエラーコードがある場合には,そのエラーコード情報(エラーコード,エラーメッセージ)がデータ項目の日本語のコメントに移行されます。
(e) コメントのフォーマット
- コメントに移行される場合のフォーマット
- 内部構造:レベル,従属項目名,再定義従属項目名
- ワーク領域:レベル,日本語名,ワーク領域名,タイプ,けた数,整数部,小数部,反復回数,再定義ワーク領域名
- ワーク領域名:XXXXX
- キーワード:XXXXX,コメント,条件式
- エラーコード:XXXXX,メッセージ可変部,エラーメッセージ
- リソース区分:XXXXX
- 漢字タイトル:XXXXX
- 仮名タイトル:XXXXX
- 日本語説明文:XXXXX
- 注 XXXXXは,定義情報を示します。
- 内部項目の移行の例
- 内部項目の移行の例を,図4-8に示します。
- 図4-8 内部項目の移行の例
All Rights Reserved, Copyright (C) 1996,2001, Hitachi, Ltd.