7.4.2 【Azure】HAモニタを使用する場合の構成
Azureを使用する場合の,環境設定例で示すシステム構成例を,次の図に示します。
|
- 注※
-
loとは,ローカルループバックのことです。
このシステム構成のAzure ロードバランサーの情報を次の表に示します。
Azure ロードバランサー |
フロントエンドIP |
バックエンドIP |
正常性プローブ |
負荷分散規則 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|
プロトコル |
ポート番号 |
間隔 |
異常しきい値 |
フローティングIP(DSR) |
|||
パブリック |
10.2.12.100 |
10.2.12.101 |
TCP |
50000 |
5 |
2 |
有効 |
10.2.12.102 |
|||||||
内部(プライベート) |
172.16.10.100 |
172.16.10.101 |
TCP |
50001 |
5 |
2 |
有効 |
172.16.10.102 |
このシステム構成のサーバ用の仮想IPアドレスを次の表に示します。
仮想IPアドレス |
種別 |
割り当てるNIC |
説明 |
---|---|---|---|
10.2.12.100 |
パブリックIP |
lo |
サーバ1用の仮想IPアドレス。 パブリックロードバランサーのフロントエンドのIPアドレスと同じにしてください。 |
172.16.10.100 |
プライベートIP |
lo |
サーバ2用の仮想IPアドレス。 内部(プライベート)ロードバランサーのフロントエンドのIPアドレスと同じにしてください。 |
このシステム構成の仮想NICの情報を次の表に示します。
リソース |
種別 |
割り当てるNIC |
---|---|---|
仮想NIC1-1 |
10.2.12.101 |
サーバ1用のパブリックロードバランサーの仮想マシン1側のバックエンドIPです。 |
仮想NIC1-2 |
172.16.10.101 |
サーバ2用の内部(プライベート)ロードバランサーの仮想マシン1側のバックエンドIPです。 |
仮想NIC1-3 |
172.16.12.101 |
仮想マシン1側の監視パス用です。 |
仮想NIC1-4 |
172.16.11.101 |
仮想マシン1側のレプリケーション用です。 |
仮想NIC2-1 |
10.2.12.102 |
サーバ1用のパブリックロードバランサーの仮想マシン2側のバックエンドIPです。 |
仮想NIC2-2 |
172.16.10.102 |
サーバ2用の内部(プライベート)ロードバランサーの仮想マシン2側のバックエンドIPです。 |
仮想NIC2-3 |
172.16.12.102 |
仮想マシン2側の監視パス用です。 |
仮想NIC2-4 |
172.16.11.102 |
仮想マシン2側のレプリケーション用です。 |
このシステム構成のレプリケーションソフトで使用するIPアドレスとポート番号を次の表に示します。
リソース |
系 |
IPアドレス |
ポート番号 |
---|---|---|---|
r1(サーバ1用) |
プライマリ(host1) |
172.16.11.101 |
7789 |
セカンダリ(host2) |
172.16.11.102 |
7789 |
|
r2(サーバ2用) |
プライマリ(host1) |
172.16.11.101 |
7790 |
セカンダリ(host2) |
172.16.11.102 |
7790 |
- 注
-
プレフィックスは24です。
このシステム構成のHAモニタの情報を次の表に示します。
系 |
項目 |
設定値 |
---|---|---|
現用系 |
ホスト名 |
host1 |
ホストアドレス |
101 |
|
監視パスのホスト名 |
path11 |
|
監視パスのIPアドレス |
172.16.12.101※ |
|
監視パスのサービス名 |
HAmon1 |
|
系障害監視時間 |
60 |
|
予備系 |
ホスト名 |
host2 |
ホストアドレス |
102 |
|
監視パスのホスト名 |
path21 |
|
監視パスのIPアドレス |
172.16.12.102※ |
|
監視パスのサービス名 |
HAmon1 |
|
系障害監視時間 |
60 |
- 注※
-
プレフィックスは24です。
このシステム構成のサーバ1の情報を次の表に示します。
系 |
項目 |
設定値 |
---|---|---|
現用系 |
プログラム名 |
/users/server1 |
サーバ識別名 |
server1 |
|
サーバ障害監視時間 |
60 |
|
起動方法 |
server |
|
起動種別 |
online |
|
予備系 |
プログラム名 |
/users/server1 |
サーバ識別名 |
server1 |
|
サーバ障害監視時間 |
60 |
|
起動方法 |
server |
|
起動種別 |
standby |
このシステム構成のサーバ2の情報を次の表に示します。
系 |
項目 |
設定値 |
---|---|---|
現用系 |
プログラム名 |
/users/server2 |
サーバ識別名 |
server2 |
|
サーバ障害監視時間 |
60 |
|
起動方法 |
server |
|
起動種別 |
online |
|
予備系 |
プログラム名 |
/users/server2 |
サーバ識別名 |
server2 |
|
サーバ障害監視時間 |
60 |
|
起動方法 |
server |
|
起動種別 |
standby |
このシステム構成のDisk Storageの情報を次の表に示します。
リソース |
属性 |
Disk Storage |
項目 |
値 |
---|---|---|---|---|
r1 (サーバ1用) |
プライマリ |
Disk Storage1 |
物理ボリューム名 |
/dev/drbd1 |
パーティション名 |
/dev/sda |
|||
ボリュームグループ名 |
Repvol01 |
|||
ボリュームグループの絶対パス |
/dev/Repvol01 |
|||
論理ボリュームの絶対パス |
/dev/Repvol01/lvol00 |
|||
マウントディレクトリ名 |
/mnt/data1 |
|||
セカンダリ |
Disk Storage3 |
物理ボリューム名 |
/dev/drbd1 |
|
パーティション名 |
/dev/sda |
|||
ボリュームグループ名 |
Repvol01 |
|||
ボリュームグループの絶対パス |
/dev/Repvol01 |
|||
論理ボリュームの絶対パス |
/dev/Repvol01/lvol00 |
|||
マウントディレクトリ名 |
/mnt/data1 |
|||
r2 (サーバ2用) |
プライマリ |
Disk Storage2 |
物理ボリューム名 |
/dev/drbd2 |
パーティション名 |
/dev/sdb |
|||
ボリュームグループ名 |
Repvol02 |
|||
ボリュームグループの絶対パス |
/dev/Repvol02 |
|||
論理ボリュームの絶対パス |
/dev/Repvol02/lvol00 |
|||
マウントディレクトリ名 |
/mnt/data2 |
|||
セカンダリ |
Disk Storage4 |
物理ボリューム名 |
/dev/drbd2 |
|
パーティション名 |
/dev/sdb |
|||
ボリュームグループ名 |
Repvol02 |
|||
ボリュームグループの絶対パス |
/dev/Repvol02 |
|||
論理ボリュームの絶対パス |
/dev/Repvol02/lvol00 |
|||
マウントディレクトリ名 |
/mnt/data2 |
このシステム構成での環境設定例を,次に示します。
- 可用性ゾーン1側のHAモニタの環境設定(定義ファイル:/opt/hitachi/HAmon/etc/sysdef)
-
予備系の可用性ゾーン2側では,nameオペランド,addressオペランド,およびlanオペランドに,可用性ゾーン2側の値を設定してください。
/* HAモニタの環境設定 */ environment name host1, address 101, patrol 60, lan path11, lanport HAmon1; function cpudown standby, public_cloud use;
- 可用性ゾーン1側のサーバ対応の環境設定(定義ファイル:/opt/hitachi/HAmon/etc/servers)
-
予備系の可用性ゾーン2側では,initialオペランドにstandbyを設定してください。
/* サーバ対応の環境設定 */ server name /users/server1, alias server1, acttype server, patrol 60, initial online, disk /dev/Repvol01, fs_name /dev/Repvol01/lvol00, fs_mount_dir /mnt/data1, rep_device r1; server name /users/server2, alias server2, acttype server, patrol 60, initial online, disk /dev/Repvol02, fs_name /dev/Repvol02/lvol00, fs_mount_dir /mnt/data2, rep_device r2;
- 可用性ゾーン1側のserver1.upファイルの設定
-
現用系の可用性ゾーン1側と予備系の可用性ゾーン2側は同じ内容になります。
#!/bin/bash set -x : ############################################################################### LB_IPADDR[0]=10.2.12.100 LB_PORT[0]=50000 (以降省略)
- 可用性ゾーン1側のserver2.upファイルの設定
-
現用系の可用性ゾーン1側と予備系の可用性ゾーン2側は同じ内容になります。
#!/bin/bash set -x : ############################################################################### LB_IPADDR[0]=172.16.10.100 LB_PORT[0]=50001 (以降省略)
- 可用性ゾーン1側のserver1.downファイルの設定
-
現用系の可用性ゾーン1側と予備系の可用性ゾーン2側は同じ内容になります。
#!/bin/bash set -x : ############################################################################### LB_IPADDR[0]=10.2.12.100 LB_PORT[0]=50000 (以降省略)
- 可用性ゾーン1側のserver2.downファイルの設定
-
現用系の可用性ゾーン1側と予備系の可用性ゾーン2側は同じ内容になります。
#!/bin/bash set -x : ############################################################################### LB_IPADDR[0]=172.16.10.100 LB_PORT[0]=50001 (以降省略)
- 可用性ゾーン1側のレプリケーションソフト(DRBD)の設定
-
-
/etc/drbd.d/global_common.conf
現用系の可用性ゾーン1側と予備系の可用性ゾーン2側は同じ内容になります。
global { usage-count no; } common { handlers { fence-peer "/opt/hitachi/HAmon/bin/parts/monfence-peer.sh"; } options { auto-promote yes; } net { protocol C; fencing resource-and-stonith; } startup { wfc-timeout 30; } }
-
/etc/drbd.d/r1.res
現用系の可用性ゾーン1側と予備系の可用性ゾーン2側は同じ内容になります。
環境によってOS起動ごとにデバイス名が変わる場合があるため,常に同じディスクを示すように/dev/disk/by-id/下のシンボリックリンクファイル(実デバイス/dev/sdaなどへのシンボリックリンクファイル)を指定することをお勧めします。
resource r1 { volume 0 { device /dev/drbd1; disk /dev/disk/by-id/scsi-3600224809eb108af1253c92ea220a808; meta-disk internal; } on host1 { address 172.16.11.101:7789; } on host2 { address 172.16.11.102:7789; } }
-
/etc/drbd.d/r2.res
現用系の可用性ゾーン1側と予備系の可用性ゾーン2側は同じ内容になります。
環境によって,OS起動ごとにデバイス名が変わる場合があるため,常に同じディスクを示すように/dev/disk/by-id/下のシンボリックリンクファイル(実デバイス/dev/sdbなどへのシンボリックリンクファイル)を指定することをお勧めします。
resource r2 { volume 1 { device /dev/drbd2; disk /dev/disk/by-id/scsi-360022480a4bd74aa688769bacd682e04; meta-disk internal; } on host1 { address 172.16.11.101:7790; } on host2 { address 172.16.11.102:7790; } }
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- connectionファイルの設定(定義ファイル:/opt/hitachi/HAmon/etc/connection)
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現用系の可用性ゾーン1側と予備系の可用性ゾーン2側は同じ内容になります。
host1 LAN 172.16.12.101; host2 LAN 172.16.12.102;
- サービスプリンシパル情報設定ファイルの設定(定義ファイル:/opt/hitachi/HAmon/etc/azure_serviceprincipal.env)
-
現用系の可用性ゾーン1側と予備系の可用性ゾーン2側は同じ内容になります。
appId=2450046d-a6d5-41b6-9d70-4970af56cc07 fileWithCertAndPrivateKey=/root/tmpnoh4k0r1.pem tenant=f54277c9-dafe-44aa-85a4-73d5c7c52450