Hitachi

高信頼化システム監視機能 HAモニタ パブリッククラウド編


7.4.2 【Azure】HAモニタを使用する場合の構成

Azureを使用する場合の,環境設定例で示すシステム構成例を,次の図に示します。

図7‒4 Azureを使用する場合の構成

[図データ]

注※

loとは,ローカルループバックのことです。

このシステム構成のAzure ロードバランサーの情報を次の表に示します。

表7‒27 Azure ロードバランサーの情報

Azure ロードバランサー

フロントエンドIP

バックエンドIP

正常性プローブ

負荷分散規則

プロトコル

ポート番号

間隔

異常しきい値

フローティングIP(DSR)

パブリック

10.2.12.100

10.2.12.101

TCP

50000

5

2

有効

10.2.12.102

内部(プライベート)

172.16.10.100

172.16.10.101

TCP

50001

5

2

有効

172.16.10.102

このシステム構成のサーバ用の仮想IPアドレスを次の表に示します。

表7‒28 サーバ用の仮想IPアドレス

仮想IPアドレス

種別

割り当てるNIC

説明

10.2.12.100

パブリックIP

lo

サーバ1用の仮想IPアドレス。

パブリックロードバランサーのフロントエンドのIPアドレスと同じにしてください。

172.16.10.100

プライベートIP

lo

サーバ2用の仮想IPアドレス。

内部(プライベート)ロードバランサーのフロントエンドのIPアドレスと同じにしてください。

このシステム構成の仮想NICの情報を次の表に示します。

表7‒29 仮想NICの情報

リソース

種別

割り当てるNIC

仮想NIC1-1

10.2.12.101

サーバ1用のパブリックロードバランサーの仮想マシン1側のバックエンドIPです。

仮想NIC1-2

172.16.10.101

サーバ2用の内部(プライベート)ロードバランサーの仮想マシン1側のバックエンドIPです。

仮想NIC1-3

172.16.12.101

仮想マシン1側の監視パス用です。

仮想NIC1-4

172.16.11.101

仮想マシン1側のレプリケーション用です。

仮想NIC2-1

10.2.12.102

サーバ1用のパブリックロードバランサーの仮想マシン2側のバックエンドIPです。

仮想NIC2-2

172.16.10.102

サーバ2用の内部(プライベート)ロードバランサーの仮想マシン2側のバックエンドIPです。

仮想NIC2-3

172.16.12.102

仮想マシン2側の監視パス用です。

仮想NIC2-4

172.16.11.102

仮想マシン2側のレプリケーション用です。

このシステム構成のレプリケーションソフトで使用するIPアドレスとポート番号を次の表に示します。

表7‒30 レプリケーションソフトで使用するIPアドレスとポート番号の情報

リソース

IPアドレス

ポート番号

r1(サーバ1用)

プライマリ(host1)

172.16.11.101

7789

セカンダリ(host2)

172.16.11.102

7789

r2(サーバ2用)

プライマリ(host1)

172.16.11.101

7790

セカンダリ(host2)

172.16.11.102

7790

プレフィックスは24です。

このシステム構成のHAモニタの情報を次の表に示します。

表7‒31 HAモニタの情報

項目

設定値

現用系

ホスト名

host1

ホストアドレス

101

監視パスのホスト名

path11

監視パスのIPアドレス

172.16.12.101

監視パスのサービス名

HAmon1

系障害監視時間

60

予備系

ホスト名

host2

ホストアドレス

102

監視パスのホスト名

path21

監視パスのIPアドレス

172.16.12.102

監視パスのサービス名

HAmon1

系障害監視時間

60

注※

プレフィックスは24です。

このシステム構成のサーバ1の情報を次の表に示します。

表7‒32 サーバ1の情報

項目

設定値

現用系

プログラム名

/users/server1

サーバ識別名

server1

サーバ障害監視時間

60

起動方法

server

起動種別

online

予備系

プログラム名

/users/server1

サーバ識別名

server1

サーバ障害監視時間

60

起動方法

server

起動種別

standby

このシステム構成のサーバ2の情報を次の表に示します。

表7‒33 サーバ2の情報

項目

設定値

現用系

プログラム名

/users/server2

サーバ識別名

server2

サーバ障害監視時間

60

起動方法

server

起動種別

online

予備系

プログラム名

/users/server2

サーバ識別名

server2

サーバ障害監視時間

60

起動方法

server

起動種別

standby

このシステム構成のDisk Storageの情報を次の表に示します。

表7‒34 Disk Storageの情報

リソース

属性

Disk Storage

項目

r1

(サーバ1用)

プライマリ

Disk Storage1

物理ボリューム名

/dev/drbd1

パーティション名

/dev/sda

ボリュームグループ名

Repvol01

ボリュームグループの絶対パス

/dev/Repvol01

論理ボリュームの絶対パス

/dev/Repvol01/lvol00

マウントディレクトリ名

/mnt/data1

セカンダリ

Disk Storage3

物理ボリューム名

/dev/drbd1

パーティション名

/dev/sda

ボリュームグループ名

Repvol01

ボリュームグループの絶対パス

/dev/Repvol01

論理ボリュームの絶対パス

/dev/Repvol01/lvol00

マウントディレクトリ名

/mnt/data1

r2

(サーバ2用)

プライマリ

Disk Storage2

物理ボリューム名

/dev/drbd2

パーティション名

/dev/sdb

ボリュームグループ名

Repvol02

ボリュームグループの絶対パス

/dev/Repvol02

論理ボリュームの絶対パス

/dev/Repvol02/lvol00

マウントディレクトリ名

/mnt/data2

セカンダリ

Disk Storage4

物理ボリューム名

/dev/drbd2

パーティション名

/dev/sdb

ボリュームグループ名

Repvol02

ボリュームグループの絶対パス

/dev/Repvol02

論理ボリュームの絶対パス

/dev/Repvol02/lvol00

マウントディレクトリ名

/mnt/data2

このシステム構成での環境設定例を,次に示します。

可用性ゾーン1側のHAモニタの環境設定(定義ファイル:/opt/hitachi/HAmon/etc/sysdef

予備系の可用性ゾーン2側では,nameオペランド,addressオペランド,およびlanオペランドに,可用性ゾーン2側の値を設定してください。

/* HAモニタの環境設定 */
environment name             host1,
            address          101,
            patrol           60,
            lan              path11,
            lanport          HAmon1;
function    cpudown          standby,
            public_cloud     use;
可用性ゾーン1側のサーバ対応の環境設定(定義ファイル:/opt/hitachi/HAmon/etc/servers

予備系の可用性ゾーン2側では,initialオペランドにstandbyを設定してください。

/* サーバ対応の環境設定 */
server name           /users/server1,
       alias          server1,
       acttype        server,
       patrol         60,
       initial        online,
       disk           /dev/Repvol01,
       fs_name        /dev/Repvol01/lvol00,
       fs_mount_dir   /mnt/data1,
       rep_device     r1;

server name           /users/server2,
       alias          server2,
       acttype        server,
       patrol         60,
       initial        online,
       disk           /dev/Repvol02,
       fs_name        /dev/Repvol02/lvol00,
       fs_mount_dir   /mnt/data2,
       rep_device     r2;
可用性ゾーン1側のserver1.upファイルの設定

現用系の可用性ゾーン1側と予備系の可用性ゾーン2側は同じ内容になります。

#!/bin/bash
set -x
   :
###############################################################################
LB_IPADDR[0]=10.2.12.100
LB_PORT[0]=50000

(以降省略)
可用性ゾーン1側のserver2.upファイルの設定

現用系の可用性ゾーン1側と予備系の可用性ゾーン2側は同じ内容になります。

#!/bin/bash
set -x
   :
###############################################################################
LB_IPADDR[0]=172.16.10.100
LB_PORT[0]=50001

(以降省略)
可用性ゾーン1側のserver1.downファイルの設定

現用系の可用性ゾーン1側と予備系の可用性ゾーン2側は同じ内容になります。

#!/bin/bash
set -x
   :
###############################################################################
LB_IPADDR[0]=10.2.12.100
LB_PORT[0]=50000

(以降省略)
可用性ゾーン1側のserver2.downファイルの設定

現用系の可用性ゾーン1側と予備系の可用性ゾーン2側は同じ内容になります。

#!/bin/bash
set -x
   :
###############################################################################
LB_IPADDR[0]=172.16.10.100
LB_PORT[0]=50001

(以降省略)
可用性ゾーン1側のレプリケーションソフト(DRBD)の設定
  • /etc/drbd.d/global_common.conf

    現用系の可用性ゾーン1側と予備系の可用性ゾーン2側は同じ内容になります。

    global {
      usage-count no;
    }
    common {
        handlers {
            fence-peer "/opt/hitachi/HAmon/bin/parts/monfence-peer.sh";
       }
        options {
            auto-promote yes;
        }
        net {
            protocol C;
            fencing resource-and-stonith;
        }
        startup {
            wfc-timeout 30;
        }
    }
  • /etc/drbd.d/r1.res

    現用系の可用性ゾーン1側と予備系の可用性ゾーン2側は同じ内容になります。

    環境によってOS起動ごとにデバイス名が変わる場合があるため,常に同じディスクを示すように/dev/disk/by-id/下のシンボリックリンクファイル(実デバイス/dev/sdaなどへのシンボリックリンクファイル)を指定することをお勧めします。

    resource r1 {
        volume 0 {
            device    /dev/drbd1;
            disk  /dev/disk/by-id/scsi-3600224809eb108af1253c92ea220a808;
            meta-disk internal;
        }
        on host1 {
            address   172.16.11.101:7789;
        }
        on host2 {
            address   172.16.11.102:7789;
        }
    }
    
  • /etc/drbd.d/r2.res

    現用系の可用性ゾーン1側と予備系の可用性ゾーン2側は同じ内容になります。

    環境によって,OS起動ごとにデバイス名が変わる場合があるため,常に同じディスクを示すように/dev/disk/by-id/下のシンボリックリンクファイル(実デバイス/dev/sdbなどへのシンボリックリンクファイル)を指定することをお勧めします。

    resource r2 {
        volume 1 {
            device    /dev/drbd2;
            disk  /dev/disk/by-id/scsi-360022480a4bd74aa688769bacd682e04;
            meta-disk internal;
        }
        on host1 {
            address   172.16.11.101:7790;
        }
        on host2 {
            address   172.16.11.102:7790;
        }
    }
    
connectionファイルの設定(定義ファイル:/opt/hitachi/HAmon/etc/connection

現用系の可用性ゾーン1側と予備系の可用性ゾーン2側は同じ内容になります。

host1    LAN    172.16.12.101;
host2    LAN    172.16.12.102;
サービスプリンシパル情報設定ファイルの設定(定義ファイル:/opt/hitachi/HAmon/etc/azure_serviceprincipal.env

現用系の可用性ゾーン1側と予備系の可用性ゾーン2側は同じ内容になります。

appId=2450046d-a6d5-41b6-9d70-4970af56cc07
fileWithCertAndPrivateKey=/root/tmpnoh4k0r1.pem
tenant=f54277c9-dafe-44aa-85a4-73d5c7c52450