Hitachi

高信頼化システム監視機能 HAモニタ パブリッククラウド編


4.2.4 【OCI】LANの管理

クライアントから実行サーバへの通信を実現するために,HAモニタは次の制御をします。

OSでのエイリアスIPの追加・削除

マニュアル高信頼化システム監視機能 HAモニタ Linux(R)(x86)編の「LANの管理」を参照してください。ただし,OCI環境下では次の点が異なります。

  • OSのarpingコマンドは実行不要

  • エイリアスIPを割り当てるとき,ブロードキャストアドレスは指定不可

注※

OCIでの通信経路の制御によって,通信経路が定まるためです。

OCIでの通信経路の制御

クライアントから実行サーバへ通信できるようにするために,プライベートIPアドレスの制御によって業務通信を切り替えます。

プライベートIPアドレス制御による業務通信の切り替えについて,次に説明します。

〈この項の構成〉

(1) プライベートIPアドレス制御による業務通信の切り替え

OCI上での操作によるプライベートIPアドレスの付け替え,およびOS上でのプライベートIPアドレスの付与・削除によって,業務通信を切り替えます。

プライベートIPアドレス制御によって,業務通信を切り替える流れを次の図に示します。

図4‒16 プライベートIPアドレス制御による業務通信の切り替えの流れ

[図データ]

プライベートIPアドレス制御による業務通信の切り替えの動作は,次のとおりです。番号は,図中の番号と対応しています。

  1. HAモニタは,OCI CLIで,実行系インスタンスのVNICからプライベートIPアドレスの割り当てを解除する。

  2. HAモニタは,実行系インスタンスで,OSのipコマンドを実行することによって,ネットワークインタフェースからプライベートIPアドレスを削除する。

  3. HAモニタは,OCI CLIで,待機系インスタンスのVNICにプライベートIPアドレスを割り当てる。

  4. HAモニタは,待機系インスタンスで,OSのipコマンドを実行することによって,ネットワークインタフェースにプライベートIPアドレスを付与する。

プライベートIPアドレス制御による業務通信の切り替えをするためには,LANの状態設定ファイルを設定する必要があります。LANの状態設定ファイルについては,「5.13.6 【OCI】LANの状態設定ファイルの設定」を参照してください。