Hitachi

高信頼化システム監視機能 HAモニタ AIX(R)編


6.16.3 サーバの動作確認

サーバの動作確認は,HAモニタを起動してから実施してください。

〈この項の構成〉

(1) サーバの起動確認

サーバを起動できることを確認します。メッセージKAMN252-Iが出力されれば,サーバの起動が完了し,系切り替えができる状態になったことを示しています。

サーバの起動方法を,次に示します。

サーバモードのサーバの場合

該当するプログラムの起動方法で起動してください。サーバを実行サーバとして起動するか,待機サーバとして起動するかはHAモニタが決定します。HAモニタは,サーバ対応の環境設定および他系の状態を基に決定します。

モニタモードのサーバの場合

ユーザがモニタモードのサーバ起動コマンド(monbeginコマンド)を実行して起動してください。サーバを実行サーバとして起動するか,待機サーバとして起動するかはHAモニタが決定します。HAモニタは,サーバ対応の環境設定および他系の状態を基に決定します。

サーバ対応の環境設定にサーバ起動時のタイムアウト値(start_timeout)を指定している場合は,サーバの起動時間の設定が妥当であることを確認してください。サーバ起動時の回復処理や前回の処理件数が起動時間に影響を及ぼす場合には,それらを考慮した確認をしてください。

サーバを構成するプロセスがすべて起動完了していることを,サーバが提供するコマンドなどを使用して確認します。

また,サーバ対応の環境設定に設定した共有リソースの接続が成功していることを確認します。共有リソースの接続状態を確認する方法はOSのマニュアルを参照してください。

(2) サーバの状態確認

サーバの起動確認が完了したら,HAモニタがサーバの起動を認識したかどうかを調べるために,サーバの状態を確認します。サーバの状態を確認するには,サーバ・系の状態表示コマンド(monshowコマンド)を実行してください。

HAモニタがサーバの起動を認識できたときの,コマンドの実行結果の例を次に示します。実行サーバの状態が"ONL",待機サーバの状態が"SBY"ならば,正しく認識できたことを示しています。

#/opt/hitachi/HAmon/bin/monshow
KAMN213-I Own host name : host1
    Own servers               Pair servers
    Alias     Status          Status     Host name
    server1   ONL             SBY        host2

(3) サーバの再起動確認

サーバ障害発生時に自系で再起動する設定にしている場合は,意図的にサーバ障害を発生させて,サーバが再起動できることを確認します。

サーバモードのサーバの場合,メッセージKAMN255-D出力後,KAMN254-Iメッセージが出力されれば,再起動が完了したことを示しています。

モニタモードのサーバの場合,メッセージKAMN275-E出力後,メッセージKAMN274-Iが出力されれば,再起動が完了したことを示しています。

(4) サーバの停止確認

サーバを停止できることを確認します。サーバ・系の状態表示コマンド(monshowコマンド)を実行し,サーバが表示されなければ,サーバの停止処理は完了です。

サーバの停止方法を,次に示します。

サーバモードでサーバを起動している場合

該当するプログラムの停止方法で停止してください。このとき,対応する待機サーバが起動している場合は,HAモニタが停止させます。

モニタモードでサーバを起動している場合

ユーザがモニタモードのサーバ停止コマンド(monendコマンド)を実行して,すべてのサーバを手動で停止してください。

サーバ対応の環境設定にサーバ停止時のタイムアウト値(stop_timeoutまたはstop_timeout_sw)を指定している場合は,サーバの停止時間の設定が妥当であることを確認してください。サーバの停止時間が指定値を超過した場合は,サーバの停止コマンドを強制停止し,syslogにメッセージKAMN293-Eを出力します。業務処理中のサーバ停止処理などがサーバの停止完了時間に影響を及ぼす場合には,それらを考慮した確認をしてください。

サーバを構成するプロセスがすべて停止していることを,サーバが提供するコマンドなどを使用して確認します。

サーバ対応の環境設定に設定した共有リソースの切断が成功していることを確認します。共有リソースの接続状態を確認する方法はOSのマニュアルを参照してください。