Hitachi

高信頼化システム監視機能 HAモニタ AIX(R)編


4.1.4 サーバの監視コマンドの制御

サーバの監視コマンドはモニタモードのサーバを監視するためのコマンドで,ユーザが作成します。ここでは,サーバの監視コマンドの起動,停止,および監視処理の流れについて説明します。

〈この項の構成〉

(1) サーバの監視コマンドの起動および停止

サーバ対応の環境設定のptrlcmd_exオペランドで監視コマンドを指定する場合と,patrolcommandオペランドで監視コマンドを指定する場合とで,監視コマンドの起動,停止のタイミング,実行権限,および起動に失敗した場合の動作が異なります。監視コマンドの指定方法による違いを次の表に示します。

表4‒5 監視コマンドの指定方法による違い

項目

監視コマンドを指定するオペランド

サーバ対応の環境設定のptrlcmd_exオペランド

サーバ対応の環境設定のpatrolcommandオペランド

監視コマンドの起動タイミング

実行サーバが起動完了したあとに,指定された実行間隔(サーバ対応の環境設定のptrlcmd_ex_interオペランドの指定値)ごとに,HAモニタが監視コマンドを実行します。

実行サーバの起動完了時,HAモニタが監視コマンドを起動します。

監視コマンドの停止タイミング

次のタイミングで監視コマンドを停止します。

  • サーバの監視コマンドが実行されるたびに,終了結果(EXITコード)を返して監視コマンドを停止

  • サーバ対応の環境設定のptrlcmd_ex_tmoutオペランドに指定した時間(秒)が経過しても,監視コマンドが終了しない場合に,HAモニタが実行中の監視コマンドを停止

  • 実行サーバを終了させた場合,または計画系切り替えをさせた場合に,HAモニタが実行中の監視コマンドを停止

次のタイミングで監視コマンドを停止します。

  • サーバの監視コマンドがサーバ障害を検出して停止

  • 実行サーバを終了させた場合,または計画系切り替えをさせた場合に,HAモニタが実行中の監視コマンドを停止

監視コマンドの実行権限

スーパユーザ

スーパユーザ

監視コマンドの起動に失敗した場合の動作

終了結果(EXITコード)に1~9を返した場合の動作をします。

なお,次の場合は,以降の監視処理は実行されませんが,サーバ処理は正常に続行します。

  • 実行サーバの起動完了したあと,最初の監視コマンドの起動の際に,監視コマンドがない,または,監視コマンドに実行権限がないため監視コマンドを起動できなかったとき

監視処理は実行されませんが,サーバ処理は正常に続行します。

(2) 処理の流れ

サーバの監視コマンドを使用してモニタモードのサーバを監視した場合の,処理の流れを次の図に示します。

図4‒3 モニタモードのサーバの監視の流れ(サーバ対応の環境設定のptrlcmd_exオペランドで監視コマンドを指定する場合)

[図データ]

図4‒4 モニタモードのサーバの監視の流れ(サーバ対応の環境設定のpatrolcommandオペランドで監視コマンドを指定する場合)

[図データ]