Hitachi

高信頼化システム監視機能 HAモニタ AIX(R)編


3.2.8 JP1と連携したシステム運用

HAモニタはJP1と連携して,系切り替え構成にしたシステムの運用を一元管理できます。HAモニタが稼働する系切り替え構成にしたシステムに何らかの変化が発生した場合に,HAモニタはJP1のイベントを発行します。発行されたイベントは,JP1統合管理画面などから参照できます。

系切り替え構成にしたシステム以外の業務システムも同様にJP1と連携させると,お使いのシステム全体の運用を,JP1から一元管理できるようになります。

〈この項の構成〉

(1) ユーザコマンドとJP1イベントとの使い分け

HAモニタが稼働するシステムでの運用方法には,JP1のイベントとHAモニタのユーザコマンドがあります。用途に応じて次のように使い分けてください。

メッセージ出力のタイミングで,何らかの処理・操作を自動運用したい場合

JP1のイベントを使用します。JP1のイベントは,エラー発生時にパトロールランプを鳴動させるなど,サーバの状態変化と同期を取る必要がない処理の場合に有効です。

JP1のイベントを使用すると,次のメリットがあります。

  • メッセージと同じタイミングで発行するので,ユーザコマンドと比べて発行タイミングが豊富である

  • あらかじめ用意されたイベントを使用するため,ユーザが新規で作成する必要がない

  • 発生した障害の情報を,メッセージよりも詳細に知ることができる

HAモニタが発行するJP1のイベントIDの詳細については,「付録A HAモニタのイベントID」を参照してください。

サーバやHAモニタの状態変化のタイミングで,何らかの処理・操作を自動運用したい場合

ユーザコマンドを作成します。サーバやHAモニタに状態変化が発生すると,HAモニタはユーザが作成したユーザコマンドを発行します。ユーザコマンドは共有リソースの起動・終了,および引き継ぎ処理時に発行されます。このため,HAモニタがサポートしていないリソースの処理などを自動運用したい場合に有効です。

ユーザコマンドの詳細については,「3.5.2 サーバやHAモニタの状態変化時のコマンド発行」を参照してください。

(2) 必要な環境設定

JP1と連携してシステムの運用をするには,JP1のインストールおよび環境設定が必要です。HAモニタとJP1が連携するには,HAモニタが稼働する系で,JP1/Baseの物理ホストが稼働している必要があります。HAモニタの起動前に,JP1/Baseを起動してください。

また,HAモニタの環境設定のjp1_eventオペランドを指定します。