Hitachi

高信頼化システム監視機能 HAモニタ Linux(R)(x86)編


9.23 monshow(サーバと系の状態表示)

形式

サーバの状態表示
monshow [サーバ識別名]
系の状態表示
monshow -c
サーバグループの状態表示
monshow -g [グループ名]
共有リソース情報の表示
monshow -d [サーバ識別名]
リソースサーバの状態表示
monshow -r
マルチスタンバイ機能使用時のサーバの優先度表示
monshow -p [サーバ識別名]
サーバ障害監視時間表示
monshow -t [サーバ識別名]
モニタモードのプログラムの状態表示
monshow -u [サーバ識別名]
サーバの監視状態,およびディスクの監視状態の表示
monshow -o { -s [サーバ識別名] | -m }
系の設定状態表示
monshow -j

実行できるユーザ

スーパユーザ,および一般ユーザ

機能

サーバの状態表示

コマンドを実行した系(自系)で稼働中のサーバと,そのサーバと対になっている系(他系)のサーバの状態が表示されます。停止しているサーバは,表示されません。マルチスタンバイ機能を使用している場合は,他系で稼働中のサーバがすべて表示されます。表示される項目は次のとおりです。

  • Own host name:自系のホスト名

  • Own Server:自系のサーバの情報

    自系のサーバの情報として,次の情報が表示されます。

    Alias:自系のサーバの識別名

    Status:自系のサーバの状態

    表示される自系のサーバの状態を,次の表に示します。

    表9‒14 自系のサーバの状態

    状態

    意味

    ONL

    実行サーバとして起動完了,または系切り替え可能状態

    SBY

    待機サーバとして起動完了,または系切り替え可能状態

    (ONL)

    実行サーバとして起動処理中

    (SBY)

    待機サーバとして起動処理中

    *ONL*

    再起動待ち状態

    *SBY*

    実行サーバの起動待ち状態,またはリソースサーバの起動待ち状態

    ONL??

    系切り替え待ち状態

    SBY??

    連動系切り替え待ち状態

    ONL>>

    実行サーバの停止処理中

    SBY>>

    待機サーバの停止処理中

    >ONL

    起動リトライ中

    +SBY+

    実行サーバレスモードで待機サーバとして起動完了

  • Pair Server:他系のサーバの情報

    他系のサーバの情報として,次の情報が表示されます。

    Status:他系のサーバの状態

    表示される他系のサーバの状態を,次の表に示します。

    表9‒15 他系のサーバの状態

    状態

    意味

    ONL

    実行サーバとして起動完了,または系切り替え可能状態

    SBY

    待機サーバとして起動完了,または系切り替え可能状態

    (ONL)

    実行サーバとして起動処理中

    (SBY)

    待機サーバとして起動処理中

    *ONL*

    再起動待ち状態

    ONL??

    系切り替え待ち状態

    SBY??

    連動系切り替え待ち状態

    +SBY+

    実行サーバレスモードで待機サーバとして起動完了

    Host name:他系のホスト名

  • KAMN360-I ---------------- Detailed Information ----------------:詳細情報メッセージ

    次のメッセージの幾つかがコマンドの詳細情報として表示されます。

    KAMN242-DKAMN243-DKAMN244-DKAMN364-DKAMN423-EKAMN931-IKAMN932-IKAMN936-I

系の状態表示

自系(自ホスト)と,接続中の他系(他ホスト)の状態が表示されます。表示される項目は次のとおりです。

  • Host name:ホスト名

  • Host address:ホストアドレス

  • Patrol time:系障害監視時間

サーバグループの状態表示

コマンドを実行した系(自系)で稼働中のグループ化したサーバ(サーバグループ)の状態が表示されます。表示される項目は次のとおりです。

  • Own host name:自系のホスト名

  • Group name:サーバグループのグループ名

また,サーバグループ内のサーバごとに,次の項目が表示されます。グループ内にリソースサーバがある場合は,リソースサーバについても表示されます。

  • Alias:サーバ識別名

  • Status:次の情報が表示されます。

    ・サーバが連動系切り替えができる状態かどうか

    possible:できる

    impossible:できない

    ・切り替え種別

    exchange:切り替え可能

    no_exchange cancel:切り替え不可

    実行サーバだけを表示する場合には切り替え種別が表示されますが,待機サーバを表示する場合には切り替え種別は表示されません。

共有リソース情報の表示

コマンドを実行した系(自系)で稼働中のサーバが使用している,共有リソースの情報が表示されます。表示される項目は次のとおりです。

  • Own host name:自系のホスト名

  • Server:自系のサーバ識別名

  • ***  DISK information  ***:共有ディスクの情報

    表示される共有ディスクの情報を次に示します。

    ・ボリュームグループのスペシャルファイル名

    ・共有リソースの接続失敗時にサーバの起動を中止する機能の使用有無

    ・ボリュームグループのオンライン化時のオプション

  • *** File system information ***:ファイルシステムの情報

    表示されるファイルシステムの情報を次に示します。

    ・ファイルシステムの名称

    ・マウント先ディレクトリ

    ・マウントオプション

  • ***  HABST information  ***:制御グループID

  • ***  SCSI device information  ***:シンボリックリンク,または論理デバイス名(マルチパスソフトウェアがHDLMの場合)

  • ***  DMMP device information  ***:論理デバイス名(マルチパスソフトウェアがDMMPの場合)

リソースサーバの状態表示

サーバの状態表示に加えて,リソースサーバの状態が表示されます。

マルチスタンバイ機能使用時のサーバの優先度表示

マルチスタンバイ機能を使用している場合,サーバの状態表示に加えて,すべてのサーバまたは指定したサーバの,系別の優先度が表示されます。"status"のあとに,次の項目が表示されます。

  • pri:各系の優先度

サーバ障害監視時間表示

コマンドを実行した系で稼働しているサーバの,サーバ障害監視時間が表示されます。

表示される項目は次のとおりです。

  • Own host name:自系のホスト名

  • Alias:サーバ識別名

  • Patrol time:サーバ障害監視時間

    サーバ障害監視時間を指定していないサーバでは,"---"が表示されます。

モニタモードのプログラムの状態表示

コマンドを実行した系(自系)で稼働中の,モニタモードのプログラム管理機能を使用するプログラムの状態が表示されます。

  • Alias:サーバ識別名

  • Program Alias:モニタモードのプログラム識別名

  • Status:モニタモードのプログラムの状態

    表示されるモニタモードのプログラムの状態を,次の表に示します。

    表9‒16 モニタモードのプログラムの状態

    状態

    意味

    (ACT)

    プログラムの起動処理中

    ACT

    プログラムの起動完了

    ACT>>

    プログラムの停止処理中

    なお,停止しているプログラムの状態は表示されません。

  • Patrol time:プログラムのスローダウン監視時間

    プログラムのスローダウン監視時間を指定していないUAPでは,"---"が表示されます。

サーバの監視状態,およびディスクの監視状態の表示

次の監視状態を表示します。

  • サーバの監視状態,および業務ディスクの監視状態

  • システムディスクの監視状態

注※

サーバ対応の環境設定のpatrolcommandオペランドによる,監視の監視状態については,表示しません。

サーバの監視状態,および業務ディスクの監視状態について,表示される項目は次のとおりです。

  • Own host name:自系のホスト名

  • Alias:サーバ識別名

  • Function:監視の種類

    次の項目が表示されます。

    ptrlcmd_ex:サーバの監視

    sby_ptrlcmd_ex:サーバの待機系での監視

    disk_ptrl:業務ディスクの監視

  • Status:監視状態

    次のどれかが表示されます。

    patrol:監視中

    patrol paused:監視の一時停止中

    ----:監視していない

システムディスクの監視状態について,表示される項目は次のとおりです。

  • Own host name:自系のホスト名

  • Host name:自系のホスト名

  • Function:監視の種類

    次の項目が表示されます。

    disk_ptrl:システムディスクの監視

  • Status:監視状態

    次のどれかが表示されます。

    patrol:監視中

    patrol paused:監視の一時停止中

    ----:監視していない

系の設定状態表示

系の設定状態について,表示される項目は次のとおりです。

  • Own host name:自系のホスト名

  • Host name:自系のホスト名

  • Function:次の項目が表示されます。

    実行サーバレスモード:onlless_mode

  • Status:設定状態

    次のどちらかが表示されます。

    use:設定状態

    nouse:解除状態

オプション

オプションに何も指定しない場合は,サーバの状態が表示されます。

サーバの状態表示
  • サーバ識別名

    状態が表示されるサーバの識別名を指定します。省略時は,コマンドを実行した系で稼働中の,すべてのサーバの状態が表示されます。

系の状態表示
  • -c

    系の状態が表示されます。

サーバグループの状態表示
  • -g

    サーバグループの状態が表示されます。

    グループ内にリソースサーバがある場合は,リソースサーバについても表示されます。

  • グループ名

    状態を表示するサーバグループのグループ名を指定します。省略時は,コマンドを実行した系で稼働中の,すべてのサーバグループの状態が表示されます。

共有リソース情報の表示
  • -d

    共有リソースの情報が表示されます。

  • サーバ識別名

    共有リソースの情報を表示するサーバの識別名を指定します。省略時は,コマンドを実行した系で稼働中の,すべてのサーバの共有リソース情報が表示されます。

リソースサーバの状態表示
  • -r

    サーバの状態表示に加えて,リソースサーバの状態が表示されます。

マルチスタンバイ機能使用時のサーバの優先度表示
  • -p

    マルチスタンバイ機能を使用している場合,すべてのサーバまたは指定したサーバの,系別の優先度が表示されます。

  • サーバ識別名

    状態および優先度を表示するサーバの識別名を指定します。省略時は,コマンドを実行した系で稼働中の,すべてのサーバの状態および優先度が表示されます。他系のサーバの情報が表示される順番は,系やサーバの起動順で決定されます。常に同じ順番では表示されません。

サーバ障害監視時間表示
  • -t

    monshowコマンドを実行した系で稼働しているサーバの,サーバ障害監視時間が表示されます。

  • サーバ識別名

    監視時間を表示するサーバの識別名を指定します。省略時は,コマンドを実行した系で稼働中の,すべてのサーバのサーバ障害監視時間が表示されます。

モニタモードのプログラムの状態表示
  • -u

    monshowコマンドを実行した系で稼働しているモニタモードのプログラム管理機能を使用するプログラムの状態が表示されます。

  • サーバ識別名

    プログラムの状態を表示するサーバの識別名を指定します。省略時は,コマンドを実行した系で稼働中の,すべてのプログラムの状態が表示されます。

サーバの監視状態,およびディスクの監視状態の表示
  • -o -s サーバ識別名

    サーバの監視状態,および業務ディスクの監視状態を表示します。サーバの識別名を指定した場合は,そのサーバの監視状態,および業務ディスクの監視状態を表示します。サーバ識別名を指定しなかった場合は,すべてのサーバの監視状態,および業務ディスクの監視状態を表示します。

  • -o -m

    monshowコマンドを実行した系のシステムディスクの監視状態を表示します。

系の設定状態表示
  • -j

    系の設定状態を表示します。

リターンコード

意味

0

正常終了(サーバと系の状態表示が完了しました)

0以外

異常終了

注意事項

HAモニタの環境設定のexitcodeオペランドにtype2を指定した場合,次のメッセージ出力時にもリターンコードが0となります。

KAMN320-EKAMN322-EKAMN428-E

使用例

サーバの状態表示
> monshow
KAMN213-I Own host name : host1
     Own servers           Pair servers
     Alias     Status      Status    Host name
     server1    ONL         SBY      host2
     server2    SBY        (ONL)     host2
     server3   *SBY*
     server4    ONL??
     server5   *ONL*        SBY      host2
     server6   >ONL
KAMN360-I ---------------- Detailed Information ----------------
KAMN243-D 自ホスト:host1でシステムリセットができないか,又は異常終了したサーバがあります。実行サーバ:server3は他ホストで起動している可能性があります。起動種別を待機サーバに変更し起動待ち状態にしました。
KAMN364-D サーバ:server4はシステムリセットができないため系切り替え待ち状態にします。

(凡例) >:ユーザの操作を示します。

サーバの状態表示(マルチスタンバイ機能使用時)
> monshow
KAMN213-I Own host name : host1
     Own servers           Pair servers
     Alias     Status      Status    Host name
     server1    ONL         SBY      host3
                            SBY      host2
                            SBY      host4
     server2    ONL         SBY      host2
     server3   *SBY*
     server4    SBY        (SBY)     host4
                           (ONL)     host2
                            SBY      host3
     server6   >ONL

(凡例) >:ユーザの操作を示します。

他系のサーバの情報が表示される順番は,系やサーバの起動順で決定されます。常に同じ順番では表示されません。

系の状態表示
> monshow -c
KAMN335-I Connected host information
     Host name                           Host address     Patrol time
     host1                                     100             10
     host2                                     200             10

(凡例) >:ユーザの操作を示します。

サーバグループの状態表示
> monshow -g
KAMN213-I Own host name : host1
      Group name : groupA
         Alias : server1   Status :   possible       exchange
         Alias : server2   Status :   possible    no_exchange       cancel
      Group name : groupB
         Alias : server3   Status : impossible       exchange
         Alias : server4   Status : impossible    no_exchange       cancel

(凡例) >:ユーザの操作を示します。

共有リソース情報の表示
> monshow -d
KAMN213-I Own host name : host1
 Server  :  server1
     ***   DISK   information   ***
     -NAME----------------------------
      /dev/vg01
        neck
        on_opt="-a y -q n"
     ***   File system information  ***
     -NAME----------------------------
      /dev/vg01/lv_fs1
        mount dir=/fs1
        mount opt=-o log
     ***   HABST  information   ***
     -NAME---------------------------- 
      0
     ***   SCSI device information  ***
     -NAME----------------------------
      /dev/disk/by-id/scsi-360060e8010462fe004f2b6ae00000000
      /dev/disk/by-id/scsi-360060e8010462fe004f2b6ae00000001
      /dev/disk/by-id/scsi-360060e8010462fe004f2b6ae00000002
     ***   DMMP device information  ***
     -NAME----------------------------
      /dev/mapper/mpath1
      /dev/mapper/mpath2
      /dev/mapper/mpath3

(凡例) >:ユーザの操作を示します。

リソースサーバの状態表示("ressrv0"がリソースサーバ識別名称の場合)
> monshow -r
KAMN213-I Own host name : host1
     Own servers           Pair servers
     Alias     Status      Status    Host name
     ressrv0    ONL
     server1    ONL
     server2    ONL
     server6   >ONL

(凡例) >:ユーザの操作を示します。

マルチスタンバイ機能使用時のサーバの優先度表示
> monshow -p
KAMN213-I Own host name : host1
     Own servers               Pair servers
     Alias     Status   pri    Status   pri   Host name
     server1    ONL     0       SBY     2     host3
                                SBY     1     host2
                                SBY     3     host4
     server2    ONL     0       SBY     1     host2
     server3    SBY     1       ONL     0     host3
     server4    SBY     1       SBY     3     host4
                                ONL     0     host2
                                SBY     2     host3
     server6   >ONL     0

(凡例) >:ユーザの操作を示します。

他系のサーバの情報が表示される順番は,系やサーバの起動順で決定されます。常に同じ順番では表示されません。

サーバ障害監視時間表示
> monshow -t
KAMN213-I   Own host name : host1
     Alias     Patrol time
     server1        60
     server2         5
     server3       600
     server4       ---

(凡例) >:ユーザの操作を示します。

モニタモードのプログラムの状態表示
> monshow -u
KAMN213-I Own host name : host1
     Alias     Program Alias  Status   Patrol time
     server1   UAP1            ACT        3600
               UAP2           (ACT)         60
     server2   UAP3            ACT>>      ----

(凡例) >:ユーザの操作を示します。

サーバの監視状態,およびディスクの監視状態の表示
> monshow -o -s
KAMN213-I Own host name : host1
     Alias     Function             Status
     server1   ptrlcmd_ex           patrol
               sby_ptrlcmd_ex       ----
               disk_ptrl            ----
     server2   ptrlcmd_ex           patrol paused
               sby_ptrlcmd_ex       ----
               disk_ptrl            patrol
     server3   ptrlcmd_ex           ----
               sby_ptrlcmd_ex       ----
               disk_ptrl            patrol paused

> monshow -o -s server1
KAMN213-I Own host name : host1
     Alias     Function             Status
     server1   ptrlcmd_ex           patrol
               sby_ptrlcmd_ex       ----
               disk_ptrl            ----

> monshow -o -m
KAMN213-I Own host name : host1
     Host name Function             Status
     host1     disk_ptrl            patrol

(凡例) >:ユーザの操作を示します。

系の設定状態表示
> monshow -j
KAMN213-I Own host name : host1
     Host name Function             Status
     host1     onlless_mode         use

(凡例) >:ユーザの操作を示します。