7.4.3 障害が発生した系を待機系として再起動する
系切り替え後には,障害が発生した系はリセットされ,停止した状態になっています。ただし,共有ディスクのSCSIリザーブ,またはLANの通信可否による系切り替え制御機能を使用している場合,監視パス障害または系のスローダウンによって系切り替えをしたあとは,系およびHAモニタは稼働した状態になっています。
オペレータは,現在業務を実行している予備系の障害に備えて,障害が発生した系を系切り替えができる状態にしておく必要があります。障害が発生した系を系切り替えができる状態にする手順を次に示します。
系切り替え後に障害が発生した系が停止した場合
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障害が発生した系の障害原因を取り除く。
出力されたメッセージと対処を参考にして,障害を取り除きます。
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系を再起動する。
業務を実行している予備系の障害に備えて,障害が発生した系を起動します。再起動した系は待機系となり,現在業務を実行している系の障害に備えます。
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HAモニタを起動する。
HAモニタを手動で起動するように設定している場合,HAモニタの起動コマンド(monstartコマンド)を実行します。
HAモニタがカーネルの起動と同時に自動起動する設定にしている場合は,この操作は不要です。
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HAモニタの起動が完了したこと,および現在業務を実行している系と接続したことを確認する。
確認方法については,「7.4.4 障害対処後にサーバや系の状態を確認する」を参照してください。
HAモニタの起動が完了すると,メッセージKAMN002-Iが出力されます。
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サーバを起動する。
障害が発生した系のサーバを起動します。
- サーバモードのサーバの場合
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プログラムが提供する起動コマンドを実行します。
- モニタモードのサーバの場合
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モニタモードのサーバ起動コマンド(monbeginコマンド)を実行します。
モニタモードのサーバの場合,自動的にサーバを起動することもできます。設定方法の詳細については,「7.7.3 系切り替え後の運用を自動化する」を参照してください。
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サーバの起動が完了し,系切り替えができる状態になったことを確認する。
系切り替えができる状態になると,メッセージKAMN252-Iが出力されます。
系切り替え後に障害が発生した系が停止していない場合
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障害が発生した系の障害原因を取り除く。
出力されたメッセージと対処を参考にして,障害を取り除きます。
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HAモニタ間の手動接続コマンド(monlinkコマンド)を実行する。
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現在業務を実行している系と接続したことを確認する。
確認方法については,「7.4.4 障害対処後にサーバや系の状態を確認する」を参照してください。
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サーバを起動する。
障害が発生した系のサーバを起動します。
- サーバモードのサーバの場合
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プログラムが提供する起動コマンドを実行します。
- モニタモードのサーバの場合
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モニタモードのサーバ起動コマンド(monbeginコマンド)を実行します。
モニタモードのサーバの場合,自動的にサーバを起動することもできます。設定方法の詳細については,「7.7.3 系切り替え後の運用を自動化する」を参照してください。
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サーバの起動が完了し,系切り替えができる状態になったことを確認する。
系切り替えができる状態になると,メッセージKAMN252-Iが出力されます。