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高信頼化システム監視機能 HAモニタ Linux(R)(x86)編


6.28 系の最大数を変更する場合の動作確認(HAモニタ Extension使用時)

HAモニタ Extensionを使用して系の最大数を変更する場合,監視パスのパケットが漏れなく送受信できているかどうかを確認する必要があります。確認は,系切り替え構成内のすべての系で実施します。

ここで示す手順を実行する前に,必要に応じてnet-toolsパッケージをインストールして,netstatコマンドを使用できるようにしてください。

確認手順を,次の図に示します。

図6‒66 系の最大数を変更する場合の動作の確認手順

[図データ]

次に,図に示した手順の詳細について説明します。

  1. 系切り替え構成内のすべての系でHAモニタを起動する。

    HAモニタが起動できたかどうかは,サーバ・系の状態表示コマンド(monshow -cコマンド)で確認します。

    HAモニタの起動については,「(1) HAモニタの起動」を参照してください。

  2. 系切り替え構成内のすべての系でサーバを起動し,系切り替えができる状態にする。

    系切り替えができる状態かどうかは,サーバ・系の状態表示コマンド(monshowコマンド),またはメッセージで確認します。

    サーバの起動については,「(3) サーバの起動」を参照してください。

  3. UDPの統計情報から,UDPパケットの受信エラーの変化を確認する。

    netstat -s -uコマンドを実行し,UDPの統計情報の"packet receive errors"の数値を取得します。これを系障害監視時間(HAモニタの環境設定のpatrolオペランド)の間隔で数回実行し,値の変化を確認します。

    確認の結果,UDPパケットの受信エラーの値に変化がない場合は,パケットが漏れなく受信できているため,動作確認は終了です。

    確認の結果,UDPパケットの受信エラーの値が増加していく場合は,手順4.に進んでください。

  4. aliveメッセージの送信間隔を調整する。

    すべてのパケットが漏れなく送受信できるかどうかは,マシン性能や環境に依存し,かつHAモニタが必要とする性能は送受信するaliveメッセージの量に依存します。このため,HAモニタの環境設定のalive_intervalオペランドでaliveメッセージの送信間隔を調整し,送受信するaliveメッセージの量を調整します。

    alive_intervalオペランドの指定値は,次のように調整してください。

    alive_intervalオペランドの指定値に余裕がある場合

    alive_intervalオペランドの指定値を大きくしてください。

    alive_intervalオペランドの指定値が最大の場合

    alive_intervalオペランドを,HAモニタの環境設定から削除してください。

  5. 再度,動作の確認を実施する。

    手順1.〜4.を繰り返してください。手順3.の確認でUDPパケットの受信エラーの値に変化がなくなれば,系の最大数を変更する場合の動作確認は終了です。

重要

alive_intervalオペランドには,系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定します。どれか一つの系でalive_intervalオペランドの指定値を変更した場合は,系切り替え構成内のすべての系で指定値を変更してください。