7.6.4 サーバのスローダウンの原因を調査する
HAモニタでは,次に示すスローダウンが発生した場合,シェルを実行させて原因を調査するための情報を取得できます。
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サーバモードのサーバのスローダウン
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モニタモードのサーバの監視機能(サーバ対応の環境設定のptrlcmd_exオペランドを指定)を使用しているサーバのスローダウン
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モニタモードのサーバのUAPのスローダウン
ここでは,作成するシェルの名称と実行時の形式について説明します。なお,ここで説明するシェルは,HAモニタの処理とは非同期に実行されます。
(1) サーバのスローダウン時に実行するシェル
サーバのスローダウンの原因を調査するための情報を取得するシェルについて説明します。次のスローダウンが発生した場合に実施してください。
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サーバモードのサーバのスローダウン
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モニタモードのサーバの監視機能(サーバ対応の環境設定のptrlcmd_exオペランドを指定)を使用しているサーバのスローダウン
作成するシェルの名称と実行時の形式を,次に示します。
- 作成するシェルの名称
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/opt/hitachi/HAmon/etc/servdown.sh
このシェル内に,実行したい処理を記述します。シェルには,実行権限を設定してください。
- シェルの実行時の形式
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servdown.sh△サーバ識別名
- (凡例)
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△:半角スペースを示します。
サーバ識別名:スローダウンを検出した,実行サーバの識別名を示します。
(2) UAPのスローダウン時に実行するシェル
UAPのスローダウンの原因を調査するための情報を取得するシェルについて説明します。UAPのスローダウンは,UAPの稼働報告を監視しているときにだけ検出できます。作成するシェルの名称と実行時の形式を,次に示します。
- 作成するシェルの名称
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/opt/hitachi/HAmon/etc/uapslowdown.sh
このシェル内に,実行したい処理を記述します。シェルには,実行権限を設定してください。
- シェルの実行時の形式
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uapslowdown.sh△プログラム識別名△プロセスID
- (凡例)
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△:半角スペースを示します。
プログラム識別名:スローダウンを検出した,実行サーバのUAPのプログラム識別名を示します。
プロセスID:スローダウンしたUAPのプロセスIDを示します。
(3) 注意事項
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サーバのスローダウンは,サーバモードのサーバとしてTP1/Server BaseまたはHiRDBを使用する場合,およびモニタモードのサーバの監視機能(サーバ対応の環境設定のptrlcmd_exオペランドを指定)を使用している場合だけ検出できます。
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サーバのスローダウンの検出時に待機サーバが存在しない場合は,系切り替えができないため,このサーバの状態監視を続けます。このため,サーバのスローダウンから回復しない場合は,スローダウン検出のたびに,このシェルが実行されます。
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システム全体のリソースが不足している場合,スローダウンを検出しても,シェルが実行されないことがあります。この結果,HAモニタがスローダウンを検出してサーバまたはUAPを異常終了させてからシェルを実行するため,情報を取得できないことがあります。