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高信頼化システム監視機能 HAモニタ Linux(R)(x86)編


3.6.1 UAPの監視

モニタモードのサーバのプログラムの場合,通常は,サーバの監視コマンドを作成して監視します。ただし,UAPを監視する場合は,モニタモードのプログラム管理機能を使用すれば,サーバの監視コマンドにUAPの監視処理を作り込まなくても,HAモニタがUAPを監視できます。UAPからUAP監視用のAPIを発行することで,HAモニタがUAPを監視し,UAPに起因するサーバ障害を検出できます。

プログラム管理機能使用時のUAPの監視を,次の図に示します。

図3‒43 プログラム管理機能使用時のUAPの監視

[図データ]

プログラム管理機能でUAPを監視するためには,ユーザがUAPにAPIを組み込む必要があります。このため,APIを組み込んでUAPを修正できる場合だけ,UAPを監視できます。UAPへのAPIの組み込み,および組み込みができるUAPの条件については,「6.16.1 UAPへのAPIの組み込み」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) UAPの監視方法

HAモニタは,次の2種類の方法でUAPを監視し,UAP障害を検出します。それぞれの監視方法の詳細については,「4.7.1 UAPの監視制御」を参照してください。

HAモニタは,UAP障害を検出すると,UAPやサーバの再起動を実施します。UAP障害を検出したあとのHAモニタの動作については,「(3) UAP障害を検出したあとのHAモニタの動作」を参照してください。UAPの再起動時の動作については,「4.7.2 プログラムの再起動制御」を参照してください。

(2) 必要な環境設定

UAPを監視するには,次の環境設定が必要です。

プログラム管理機能を使用するための環境設定
  • プログラム管理機能の使用の有無

    サーバ対応の環境設定のprogramオペランドにuseを指定します。

  • プログラムの最大数

    HAモニタの環境設定のpgmmaxオペランドに,一つの系で同時に稼働できる,プログラム管理機能を使用するプログラムの最大数を指定します。デフォルト値は0であるため,pgmmaxオペランドの値を必ず指定してください。

  • プログラム管理機能の設定

    モニタモードのプログラム対応の環境設定を定義します。モニタモードのプログラム対応の環境設定については,「8.5.1 モニタモードのプログラム対応の環境設定(programs)」を参照してください。

プログラムの再起動コマンドの作成

UAP障害発生時に,サーバ単位ではなく,UAP単位で自動で再起動する場合は,プログラムの再起動コマンドをユーザが作成する必要があります。作成したプログラムの再起動コマンドは,モニタモードのプログラム対応の環境設定のrestartcommandオペランドに指定します。プログラムの再起動コマンドの作成については,「6.15 プログラムの再起動コマンドの作成(プログラム管理機能使用時)」を参照してください。

UAPの環境変数の設定

UAPの実行に必要な環境変数を設定します。UAPの環境変数の設定については,「6.16.2 UAPの環境変数の設定」を参照してください。