3.7.3 系切り替え後の系の切り戻し
HiRDBの1:1スタンバイレス型系切り替えの場合で,系切り替えのあと,正規BESユニットの業務を代行している代替部から正規BESユニットに計画系切り替えをすることを,系の切り戻しといいます。
系の切り戻しの概要を,次に示します。
前述の図で,系1はBESユニット1の正規BESユニットで,BESユニット2の代替BESユニットです。系2はBESユニット2の正規BESユニットで,BESユニット1の代替BESユニットです。系1で障害が発生した場合,BESユニット1の代替部を持つBESユニット2が,BESユニット1の業務を代行します。
系の切り戻しをする操作方法について説明します。
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系の切り戻し先である正規BESユニットで,HiRDBのBESユニット起動コマンドを実行します。
前述の図で示す系1にあるBESユニット1からコマンドを実行して,BESユニット2の代替部を再起動させます。
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クラスタソフトの操作で,切り戻し元の代替部に対応するサービスグループを切り戻します。
前述の図で示す系1のBESユニット1に対応するサービスグループがオンライン化されます。
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系の切り戻し元である代替BESユニットで,HiRDBの代替部起動コマンドを実行します。
前述の図で示す系2にあるBESユニット1の代替部が起動します。これによって,システム起動時と同じHiRDBの1:1スタンバイレス型系切り替えの構成に戻ります。
手順1.を省略し,正規BESユニットを起動させなくても,系の切り戻しは実行できます。ただし,正規BESユニットが起動していない状態で系の切り戻しをすると,系の切り戻しに時間が掛かります。系の切り戻し中の,BESユニットが停止する時間を短くするために,手順1.〜3.どおりに操作することを推奨します。
- 注意事項
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系切り替え後,代替部が正規BESユニットの業務を代行している状態では,代替部だけを切り戻してください。誤って代替BESユニットそのものを切り戻した場合,系切り替えシステム全体が停止してしまうので,注意してください。