8.10.2 HA Toolkit Exのサービス登録(Windows Server 2008)
HA Toolkit ExのサービスをWSFCに登録します。
HA Toolkit Exは,実行系および待機系の両方がオンラインである必要があります。そのため,実行系,待機系ごとに,別のサービスおよび別のリソースとして登録します。また,これらのサービスは,系切り替えをしない設定にする必要があります。
HA Toolkit ExのサービスをWSFCに登録する手順を次に示します。ここでは,Windows Server 2008を前提に記述しています。
- 〈この項の構成〉
(1) サービスの作成
サービスの作成では,新規にサービスを作成して,そのサービスにHA Toolkit Exを登録します。
サービスの作成手順を次に示します。
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[コントロールパネル]−[管理ツール]−[フェールオーバー クラスタ管理※]を起動する
- 注※
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Windows Server 2008 R2の場合は,[フェールオーバー クラスター マネージャー]です。
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[サービスとアプリケーション]を右クリックし,[その他のアクション]−[空のサービスまたはアプリケーションの作成]からサービスを作成する
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作成したサービスを右クリックして,[プロパティ]を選択する
[プロパティ]ダイアログが表示されます。
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[全般]タブで,次の値を設定する
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[名前]:任意のサービス名
実行系と待機系で異なる名称を設定します。
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[優先する所有者]:実行系および待機系を設定する
該当するHA Toolkit Exのサービスを稼働する系が先頭になるように設定します。実行系のHA Toolkit Exのサービスの場合は,実行系,待機系の順に設定します。待機系のHA Toolkit Exのサービスの場合は,待機系,実行系の順に設定します。
Windows Server 2008 R2の場合は,[全般]タブで次の値も設定します。
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[永続的なモードを有効にする]:チェックしない
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[自動開始]:チェックする
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[フェールオーバー]タブで,次の値を設定する
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[指定した期間内の最大エラー数]:0
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[期間]:0
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[フェールバックを許可する]:チェックする
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[今すぐ]:チェックする
これで,サービスの作成は終了です。続けてリソースの作成をします。
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(2) リソースの作成
リソースの作成では,「(1) サービスの作成」で作成したサービスに,リソースを指定します。WSFCは,障害時にWSFC配下のサービスプロセスおよびサーバを障害と判断して,系切り替えをします。そのため,WSFCで自動再起動の設定をしないでください。
リソースの作成手順を次に示します。
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作成したサービスを右クリックして,[リソースの追加]−[汎用サービス]を選択する
[新しいリソース ウィザード]ダイアログが表示されます。
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一覧から,「HAToolkit△Extension△ホスト名」のサービスを選択する
(凡例)△:1文字の半角スペース
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[次へ]ボタンをクリックして,汎用サービスの設定を完了させる
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作成したリソースを右クリックして,[プロパティ]を選択する
[プロパティ]ダイアログが表示されます。
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[全般]タブで,[リソース名]に任意のリソース名を設定する
任意のリソース名を設定します。サービス名と同一名を設定することを推奨します。
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必要に応じて,[依存関係]タブで,依存するリソースを設定する
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[ポリシー]タブで,[リソースが失敗状態になった場合は,再起動しない]をチェックする
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[詳細なポリシー]タブで,次の値を設定する
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[実行可能な所有者]:実行系には実行系だけを,待機系には待機系だけを指定する
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[このリソースを別のリソース モニタで実行する]:チェックする
これで,リソースの作成は終了です。
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