はじめに

システム管理者，オペレータの方々を対象としています。

また，サーバとするプログラム，およびネットワーク管理についての知識をお持ちの方を前提としています。

サーバにOpenTP1またはHiRDBを用いる場合は，あらかじめOpenTP1またはHiRDB関連のマニュアルをお読みいただくことをお勧めします。

このマニュアルは，次に示す章と付録から構成されています。

第1章　概要

HAモニタの目的，系切り替え機能の概要，および動作環境について説明しています。

第2章　機能

HAモニタのサーバと系の管理，共有リソースの制御，および処理の流れについて説明しています。

第3章　環境設定

HAモニタの環境設定方法および環境設定例を説明しています。

第4章　操作

HAモニタの障害管理プロセサ，カーネル，およびメッセージの設定方法について説明しています。また，HAモニタのコマンドについて説明しています。

第5章　HAモニタ／CLUSTER

HAモニタ／CLUSTERの概要，機能，および環境設定方法について説明しています。

第6章　メッセージ

HAモニタで出力するメッセージについて説明しています。

付録A　HAモニタのイベントID

HAモニタで出力するイベントIDについて説明しています。

付録B　ユーザコマンドのコーディング例

HAモニタで自動発行するユーザコマンドのコーディング例を記述しています。

付録C　エイリアスIPアドレス

エイリアスIPアドレスについて説明しています。

付録D　ShadowImageを用いる場合の系切り替えの運用

系切り替え構成でShadowImageを用いる場合の運用方法について説明しています。

付録E　LVMミラーリングを使用する場合の注意事項

共有ディスクにLVMミラーリングを適用する場合の注意事項について説明しています。

付録F　用語解説

HAモニタで使用する用語について説明しています。

関連マニュアルを次に示します。必要に応じてお読みください。

適用OSがHI-UX/WE2の場合

サーバにOpenTP1を使用する際，お読みください。

• 分散トランザクション処理機能　OpenTP1 解説（3000-3-280）
• 分散トランザクション処理機能　OpenTP1 システム定義（3000-3-282）
• 分散トランザクション処理機能　OpenTP1 運用と操作（3000-3-283）
• 分散トランザクション処理機能　OpenTP1 クライアント使用の手引（3000-3-284）
• 分散トランザクション処理機能　OpenTP1 メッセージ（3000-3-288）

サーバにHiRDBを使用する際，お読みください。

• スケーラブルデータベースサーバ HiRDB 概説（3000-6-050）
• スケーラブルデータベースサーバ HiRDB システムアドミニストレータガイド（3000-6-051）
• スケーラブルデータベースサーバ HiRDB システム定義（3000-6-052）
• スケーラブルデータベースサーバ HiRDB コマンドリファレンス（3000-6-054）
• スケーラブルデータベースサーバ HiRDB メッセージ（3000-6-057）

カーネルの設定をする際やミラーディスクを適用する際などに，お読みください。

• システムセットアップガイド 通信管理編（3000-9-103）
• HI-UX/WE2 システム管理 導入・保守編（3000-9-107）

監視パスにTCP/IP LANを使用する際，お読みください。

• HI-UX/WE2 日立CSMA/CDネットワーク CD105(TCP/IP)（3000-3-200）

通信回線を使用する際，お読みください。

• HI-UX/WE2 通信管理XNF/S（3000-3-275）
• HI-UX/WE2 通信管理XNF/S-E2 解説・運用編（3000-3-520）
• HI-UX/WE2 通信管理XNF/S-E2 構成定義編（3000-3-521）

RS-232Cの設定をする際，お読みください。

• HI-UX/WE2 リファレンス2（3000-3-109）
• HI-UX/WE2 リファレンス4（3000-3-119）

イベント管理によってシステムを自動化する際，お読みください。

• システムイベントサービス JP1/System Event Service（3000-3-080）

適用OSがAIX，HP-UX（PA-RISC），HP-UX（IPF）およびLinux（IPF）の場合

AIXまたはHP-UX（PA-RISC）で，サーバにOpenTP1を使用する際，お読みください。

• OpenTP1 Version 5 分散トランザクション処理機能　OpenTP1 解説（3000-3-360）
• OpenTP1 Version 5 分散トランザクション処理機能　OpenTP1 システム定義（3000-3-362）
• OpenTP1 Version 5 分散トランザクション処理機能　OpenTP1 運用と操作（3000-3-363）
• OpenTP1 Version 5 分散トランザクション処理機能　OpenTP1 クライアント使用の手引（3000-3-364）
• OpenTP1 Version 5 分散トランザクション処理機能　OpenTP1 メッセージ（3000-3-368）

サーバにHiRDBを使用する際，お読みください。

• HiRDB Version 6 解説（UNIX(R)用）（3000-6-231）
• HiRDB Version 6 システム定義（UNIX(R)用）（3000-6-233）
• HiRDB Version 6 コマンドリファレンス（UNIX(R)用）（3000-6-235）
• HiRDB Version 6 メッセージ（UNIX(R)/Windows(R)用）（3000-6-238）
• HiRDB Version 7 解説 （UNIX(R)用）（3000-6-271）
• HiRDB Version 7 システム導入・設計ガイド （UNIX(R)用）（3000-6-272）
• HiRDB Version 7 システム定義 （UNIX(R)用）（3000-6-273）
• HiRDB Version 7 システム運用ガイド（UNIX(R)用）（3000-6-274）
• HiRDB Version 7 コマンドリファレンス （UNIX(R)用）（3000-6-275）
• HiRDB Version 7 メッセージ （UNIX(R)/Windows(R)用）（3000-6-278）

AIXで，共有ディスクを高速に処理したいときにお読みください。

• Hitachi HA Booster Pack for AIX（3000-3-B12）

AIXで，カーネルを設定する際，お読みください。

• LPAR系切替機構 THE-HA-0041 ユーザマニュアル（ASC-DC-MAN-0039）

HP-UX（PA-RISC）で，イベント管理によってシステムを自動化する際，お読みください。

• JP1 Version 6 JP1/Base（3020-3-986）

このマニュアルは，利用目的に合わせて章を選択して読めます。使用目的別に，次の流れに従ってお読みいただくことをお勧めします。

このマニュアルで使用する英略語を，次に示します。

英略語	英字での表記
ARP	Address Resolution Protocol
C/S	Client/Server
CGMT	Cartridge Magnetic Tape unit
CPU	Central Processing Unit
CSMA/CD	Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection
DB	Database
FD	Floppy Disc
FDDI	Fiber Distributed Data Interface
FEP	Front-End Processor
GSP	Guardian Service Processor
HA	High Availability
HRA	Health-check and Reset Adapter
HS-Link	High Speed-Link
I/O	Input/Output
IPF	Itanium(R) Processor Family
IS8	Interface Switch 8
JFS	Journaled File System
LA	Line Adaptor
LAN	Local Area Network
LC	Line Controller
LP	Line Processor
LPAR	Logical Partitioning
LVM	Logical Volume Manager
MAC	Media Access Control
MO	Magneto-Optical disk
MP	Management Processor
MRCF	Multiple RAID Coupling Feature
NLS	National Language Support
OS	Operating System
OSI	Open Systems Interconnection
PA-RISC	Precision Architecture - Reduced Instruction Set Computer
PC	Personal Computer
PV	Physical Volume
RAID	Redundant Arrays of Inexpensive Disks
RS-232C	Recommended Standard 232 versionC
SCSI	Small Computer System Interface
SP	Service Processor
SSU	System Supported Unit
TCP/IP	Transmission Control Protocol/Internet Protocol
UAP	User Application Program
WAN	Wide Area Network
WS	Workstation
XNF	Extended Hitachi Network Architecture Based Communication Networking Facility

このマニュアルでは，日立製品およびその他の製品の名称を省略して表記しています。製品の正式名称と，このマニュアルでの表記を次の表に示します。

製品の正式名称	このマニュアルでの表記
AIX 5L Version5.1	AIX
AIX 5L Version5.2
Extended HNA Based communication Networking Facility/for Server	XNF/S
HI-UX/WE2/High Availability	HI-UX/WE2/HA
HI-UX/workstation Extended Version 2	HI-UX/WE2
Hitachi CSMA/CD Network CD105(TCP/IP)	CD10
Hitachi HA Booster Pack for AIX	HA Booster
HP-UX 11	HP-UX（PA-RISC）	HP-UX
HP-UX 11i
HP-UX 11i Version2	HP-UX（IPF）
Job Management Partner 1/System Event Service	JP1/System Event Service
JP1/HiCommand Dynamic Link Manager	HDLM
Red Hat Enterprise Linux AS 3（IPF）	Linux（IPF）
UNIX(R)	UNIX
VERITAS File System	VxFS
XNF/for AIX	XNF/AS
XNF/for HP-UX	XNF/H
XNF/for Server-Extended version 2	XNF/S-E2
XNF/for Workstation	XNF/W

このマニュアルの図中で使用する記号を，次のように定義します。

注意

HAモニタを使用する際，システム構成時や操作時などに注意する必要がある事項，および考慮してほしい事項について説明します。

このマニュアルでは，常用漢字を使用することを基本としていますが，次に示す用語については，常用漢字以外の漢字を使用しています。

個所（かしょ）　筐体（きょうたい）　桁（けた）　同梱（どうこん）　汎用（はんよう）　必須（ひっす）　閉塞（へいそく）

1KB（キロバイト），1MB（メガバイト），1GB（ギガバイト），1TB（テラバイト）はそれぞれ1,024バイト，1,024²バイト，1,024³バイト，1,024⁴バイトです。