6.1.4 名前の指定
(1) 名前とは
次に示す指定は名前として指定します。
-
インデクス識別子
-
相関名
-
問合せ名
-
認可識別子
-
スキーマ識別子
-
表識別子
-
列名
-
制約名
-
DBエリア名
名前を指定する場合,二重引用符(")で囲んで指定する方法と,二重引用符で囲まないで指定する方法があります。名前を指定する場合,二重引用符で囲んで指定することを推奨します。なお,名前を二重引用符で囲んだ場合,半角英小文字および半角英大文字は区別して扱います。
- メモ
-
名前には,予約語と同じ名前を指定できませんが,二重引用符で囲んだ場合は,予約語と同じ名前を指定できます。SQLの機能拡張に伴って,予約語が追加される可能性があるため,あらかじめ名前を二重引用符で囲んでおくと,あとから追加された予約語と重複する問題が発生しません。
なお,名前は識別子として指定します。識別子には,二重引用符(")で囲まない指定形式の通常識別子と,二重引用符(")で囲む指定形式の区切り識別子があります。通常識別子と区切り識別子の指定例を次に示します。
-
表識別子を通常識別子の形式で指定する場合
(例)table01
-
表識別子を区切り識別子の形式で指定する場合
(例)"table01"
(2) 名前に使用できる文字の規則
-
名前の先頭の文字は,半角英大文字,半角英小文字,半角カタカナ,または全角文字のどれかにしてください。ただし,最初の問合せ指定中(SELECT文のWITH句中の問合せ指定を除く)の次の個所では,名前の先頭の文字に半角括弧(左括弧または右括弧)を指定できます。
-
「選択式 AS 列名」の列名
-
ORDER BY句中の列名(副問合せ中に指定したORDER BY句を除く)
なお,列名中に半角括弧がある場合は,列名を二重引用符(")で囲む必要があります(区切り識別子として指定する必要があります)。
-
-
名前に使用できる文字,および名前の長さの上限を次の表に示します。
表6‒4 名前に使用できる文字,および名前の長さの上限 項番
名前の種類
長さの上限(バイト)
半角文字の使用の可否※1
全角文字の使用の可否※1,※4
英大文字,数字
英小文字※2
カタカナ
下線( _ )
空白※3
ハイフン(-)
1
インデクス識別子
100
○
○
○
○
△
△
○
2
相関名
100
○
○
○
○
△
△
○
3
問合せ名
100
○
○
○
○
△
△
○
4
認可識別子※5
100
○
○
×
×
×
×
×
5
スキーマ識別子
100
○
○
×
×
×
×
×
6
表識別子
100
○
○
○
○
△
△
○
7
列名
100
○
○
○
○
△
△
○
8
制約名
100
○
○
○
○
△
△
○
9
DBエリア名
30
○※6
○
×
○
×
△
×
- (凡例)
-
○:使用できます。
△:名前を区切り識別子の形式で指定する場合に使用できます。名前を通常識別子の形式で指定する場合は使用できません。
×:使用できません。
- 注※1
-
名前に使用する文字は,半角文字と全角文字を混在できます。
- 注※2
-
名前を通常識別子の形式で指定する場合,半角英小文字は半角英大文字として扱われます。
名前を区切り識別子の形式で指定する場合,半角英小文字と半角英大文字は区別されます。
- 注※3
-
名前を区切り識別子の形式で指定する場合,名前の最後の文字に半角空白は使用できません。
- 注※4
-
全角空白は使用できません。
- 注※5
-
ALL,HADB,MASTER,およびPUBLICは認可識別子として指定できません。
- 注※6
-
#,@,\は使用できません。
(3) 名前がSQL文の予約語と重複したときの対応
名前がSQL文の予約語と重複する場合は,予約語と重複する名前を二重引用符(")で囲んで,区切り識別子の形式で指定してください。
なお,名前を二重引用符(")で囲んだ場合,半角英小文字と半角英大文字は区別して扱われるため注意してください。