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Hitachi Advanced Data Binder SQLリファレンス


3.8.1 CREATE USER文の指定形式および規則

HADBユーザを作成します。

作成したHADBユーザには権限が付与されていないため,必要な権限をGRANT文でHADBユーザに付与してください。

〈この項の構成〉

(1) 指定形式

CREATE USER文::=CREATE USER 認可識別子 IDENTIFIED BY パスワード

(2) 指定形式の説明

認可識別子

作成するHADBユーザの認可識別子を指定します。

認可識別子の指定規則を次に示します。

  • 認可識別子に使用できる文字は,半角の英大文字,半角の英小文字,半角の数字,\(バックスラッシュ),#,および@です。

  • 認可識別子に英小文字を使用する場合は,認可識別子を二重引用符(")で囲んで指定してください。

    (例)CREATE USER "ADBuser01" …

    二重引用符で囲まないと,英小文字は英大文字と見なされます。例えば,「ADBuser01」と指定した場合,「ADBUSER01」と指定したと見なされます。

  • 認可識別子は名前として指定するため,二重引用符(")で囲んで指定することを推奨します。

  • ALLHADBMASTER,およびPUBLICは認可識別子に指定できません。

  • 認可識別子は100文字(100バイト)まで指定できます。

認可識別子の指定規則の詳細については,「6.1.4 名前の指定」を参照してください。

IDENTIFIED BY パスワード

作成するHADBユーザのパスワードを指定します。

パスワードの指定規則を次に示します。

  • パスワードに使用できる文字は,半角の英大文字,半角の英小文字,半角の数字,\(バックスラッシュ),および次に示す半角の文字です。

    @ ` ! " # $ % & ' ( ) * : + ; [ ] { } , = < > | - . ^ ~ / ? _

  • パスワードは文字列定数の形式で指定します。そのため,パスワードをアポストロフィで囲む必要があります。指定例を次に示します。

    (例1)パスワードにPassword01を指定する場合

    IDENTIFIED BY 'Password01'

    (例2)パスワードにPass'01を指定する場合

    IDENTIFIED BY 'Pass''01'

    パスワードの文字列にアポストロフィがある場合,上記の例のように1個のアポストロフィを表すのに2個のアポストロフィを指定します。

    文字列定数の指定規則については,「表6‒10 定数の記述形式と仮定されるデータ型」を参照してください。

  • パスワードに空文字は指定できません(次の指定はできません)。

    IDENTIFIED BY ''

  • パスワードは255文字(255バイト)まで指定できます。

メモ
  • JDBCドライバを使用する場合は,パスワードに次に示す半角文字を使用しないことを推奨します。

    &

  • ODBCドライバを使用する場合は,パスワードに次に示す半角文字を使用しないことを推奨します。

    [ ] { } ( ) , ; ? * = ! @

(3) 実行時に必要な権限

CREATE USER文を実行する場合,DBA権限およびCONNECT権限が必要になります。

(4) 規則

HADBユーザは,システム内に30,000ユーザまで作成できます。

(5) 例題

例題

HADBユーザを作成します。認可識別子およびパスワードは次のとおりとします。

  • 認可識別子:ADBUSER01

  • パスワード:#HelloHADB_01

CREATE USER "ADBUSER01" IDENTIFIED BY '#HelloHADB_01'