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Hitachi Advanced Data Binder SQLリファレンス


6.3.2 定数の記述形式

定数の記述形式と仮定されるデータ型を次の表に示します。

表6‒10 定数の記述形式と仮定されるデータ型

項番

定数の種類

記述形式

仮定されるデータ型

1

数定数

整数定数

  • 記述形式

    符号符号なし整数

  • 記述例

    456789-123

  • 説明

    符号部分には,またはを記述します。は省略できます。

INTEGER

2

10進数定数

  • 記述形式

    符号整数部.小数部

  • 記述例

    12.3-456. .789

  • 説明

    符号部分には,またはを記述します。は省略できます。

    整数部と小数部には,符号なし整数を記述します。整数と小数のどちらかを記述する必要があります。また,小数点は必ず付けてください。

DECIMAL(m〔,n〕)

mn:記述した桁数

3

浮動小数点数定数

  • 記述形式

    仮数E指数,または仮数e指数

  • 記述例

    +1.0E+11.0E2-3.4e-01.5E+67

  • 説明

    仮数は,整数定数または10進数定数の形式で記述します。

    指数は1〜3桁の整数定数の形式で記述します。指数は10のべき乗を意味しています。

    文字Eまたはeは必ず記述してください。

DOUBLE PRECISION

4

一般定数

文字列定数

  • 記述形式

    '文字列'

  • 記述例

    'HITACHI','88','''95.7.30'

  • 説明

    文字列をアポストロフィ( ’)で囲んで記述します。半角文字または全角文字を記述できます。

    なお,「'95.7.30」のように,文字列中にアポストロフィがある場合,上記の記述例のように1個のアポストロフィを表すのに2個のアポストロフィを記述してください。

  • n>0の場合

    CHAR(n)

  • n=0の場合

    VARCHAR(1)

    実長は0です。

n:表記した文字列長

5

日付定数

  • 記述形式

    DATE'YYYY-MM-DD',またはDATE'YYYY/MM/DD'

  • 記述例

    DATE'2012-03-30'

    DATE'2012/03/30'

  • 説明

    年(YYYY)は4桁,月(MM)および日(DD)は2桁で記述します。桁数が足りない場合は,足りない分,左側に0を記述してください。

    なお,YYYYMMDDには,DATE型で有効となる値(例えば,MM0112)を指定してください。

    'YYYY-MM-DD',または'YYYY/MM/DD'の中に分離符号は記述できません。

DATE

6

時刻定数

  • 記述形式

    TIME'hh:mm:ss.nn...n'

  • 記述例

    TIME'11:03:58'

    TIME'11:03:58.123'

    TIME'11:03:58.123456'

    TIME'11:03:58.123456789'

    TIME'11:03:58.123456789012'

    TIME'11:03:58.'

  • 説明

    時(hh),分(mm)および秒(ss)は2桁で記述します。桁数が足りない場合は,左側に0を記述してください。

    nn...nは小数秒を意味しています。nn...nは,3,6,9,または12桁で表します。

    小数秒を使用する場合は,秒と小数秒精度の間にピリオドを記述してください。

    小数秒を省略し,ピリオドだけを指定した場合は,小数秒精度が0のデータとして扱われます。

    小数秒精度が13以上の場合は,エラーになります。

    なお,hhmmssnn...nには,TIME型で有効となる値(例えば,hh0023)を指定してください。

    'hh:mm:ss.nn...n'の中に分離符号は記述できません。

TIME〔(p)〕

p:小数秒精度

7

時刻印定数

  • 記述形式

    TIMESTAMP'YYYY-MM-DD hh:mm:ss.nn...n',またはTIMESTAMP'YYYY/MM/DD hh:mm:ss.nn...n'

  • 記述例

    TIMESTAMP'2012-03-30 11:03:58'

    TIMESTAMP'2012/03/30 11:03:58'

    TIMESTAMP'2014-07-30 11:03:58.123'

    TIMESTAMP'2014/07/30 11:03:58.123456789012'

    TIMESTAMP'2014-07-30 11:03:58.'

  • 説明

    YYYY-MM-DD(またはYYYY/MM/DD)とhh:mm:ssの間に半角空白を記述します。

    年(YYYY)は4桁,月(MM)および日(DD)は2桁で記述します。桁数に満たない場合は,足りない分,左側に0を記述してください。

    同様に,時(hh),分(mm),秒(ss)の桁数が足りない場合も,左側に0を記述してください。

    nn...nは小数秒を意味しています。nn...nは,3,6,9,または12桁で表します。

    小数秒を使用する場合は,秒と小数秒精度の間にピリオドを記述してください。

    小数秒を省略し,ピリオドだけを指定した場合は,小数秒精度が0のデータとして扱われます。

    小数秒精度が13以上の場合は,エラーになります。

    なお,YYYYMMDDhhmmssnn...nには,TIMESTAMP型で有効となる値(例えば,hh0023)を指定してください。

    'YYYY-MM-DD hh:mm:ss.nn...n',または'YYYY/MM/DD hh:mm:ss.nn...n'の中に分離符号は記述できません。

TIMESTAMP〔(p)〕

p:小数秒精度

8

16進形式バイナリ定数

  • 記述形式

    X'16進文字列',またはx'16進文字列'

  • 記述例

    X'82A0'

    X'82a0'

    x'82A0'

  • 説明

    16進文字列は,09およびAF(またはaf)で表します。

    16進文字列の文字数は2の倍数にしてください。16進文字2文字で1バイトになります。

    16進文字列の文字数は,64,000文字以内にしてください。

    16進文字列の中に分離符号は記述できません。

  • n>0の場合

    BINARY(n÷2)

  • n=0の場合

    VARBINARY(1)

    実長は0です。

n:表記した16進文字列長

9

2進形式バイナリ定数

  • 記述形式

    B'2進文字列',またはb'2進文字列'

  • 記述例

    B'01010101'

    b'01010101'

  • 説明

    2進文字列は,0と1で表します。

    2進文字列の文字数は,8の倍数にしてください。2進文字8文字で1バイトになります。

    2進文字列の文字数は,256,000文字以内にしてください。

    2進文字列の中に分離符号は記述できません。

  • n>0の場合

    BINARY(n÷8)

  • n=0の場合

    VARBINARY(1)

    実長は0です。

n:表記した2進文字列長

数定数の使用上の制限を次の表に示します。

表6‒11 数定数の使用上の制限

項番

数定数

範囲

指定できる桁数の最大値(上位の無効数字0の桁数を含む)

1

整数定数※1

-9,223,372,036,854,775,808〜9,223,372,036,854,775,807

19桁

2

10進数定数

−(1038−1)〜−10−38,0,

および10−38〜(1038−1)

38桁

3

浮動小数点数定数※2

約-1.7×10308〜-2.3×10-308,0,および約2.3×10-308〜1.7×10308

仮数部:17桁

指数部:3桁

注※1

整数定数の値の範囲を超える定数が,整数定数の表記方法で記述された場合,定数の右側に小数点を仮定し,10進数定数が指定されたものと解釈します。

注※2

値の範囲は,ハードウェア表現に依存します。