37.5.3 クラウドストレージ機能使用時の注意事項
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データ用DBエリアを追加すると,HADBサーバの開始,adbdbstatusコマンドの実行,チャンクの更新や削除などの各種処理時間が長くなることがあります。そのため,データ用DBエリアの追加は,必要な場合に限り実行するようにしてください。データ用DBエリアを追加する前に,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドのデータ用DBエリアの設計を参照して,データ用DBエリアの追加の妥当性を検討してください。
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各データ用DBエリアは,最大1,023回まで拡張できます。
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データ用DBエリアを拡張すると,HADBサーバの開始,adbdbstatusコマンドの実行,チャンクの更新や削除などの各種処理時間が長くなることがあります。そのため,データ用DBエリアの容量不足が発生しそうな場合だけ,データ用DBエリアを拡張してください。
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データ用DBエリアにはブロックスペシャルファイルを割り当てられません。そのため,データ用DBエリアを追加または拡張するときに-vオプションを指定すると,KFAA50165-Eメッセージが出力され,adbmodareaコマンドがエラーとなります。
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AWS環境でadbmodareaコマンドの実行中に,電源断などが原因でHADBサーバが異常終了した場合,不要なS3オブジェクトが残ることがあります。その場合は,メッセージログ(マルチノード構成では全ノードのメッセージログ)を参照して,adbmodareaコマンドの実行結果を確認してください。KFAA50168-Iメッセージが出力されていて,KFAA50168-Iメッセージに対応するKFAA50169-Iメッセージが出力されていないときは,KFAA50168-Iメッセージに出力されている削除対象のS3オブジェクトがS3バケット内に残っているかどうかを確認してください。S3オブジェクトが残っている場合は,手動でそのS3オブジェクトを削除してください。
- メモ
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Azure環境の場合は,S3オブジェクトをBLOBに読み替えてください。また,S3バケットをコンテナーに読み替えてください。
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次のすべての条件に該当する場合は,HADBサーバの再開始後にadbmodareaコマンドを再実行してください。
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HADBサーバの異常終了によって,DBエリアの追加または拡張が完了していない(KFAA96205-Iメッセージが出力されていない)
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KFAA50168-Iメッセージが出力されていない
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KFAA96250-Iメッセージが出力されている
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サーバ定義のadbcachegrpオペランドを指定してキャッシュグループを定義している場合,adbmodareaコマンドで追加したデータ用DBエリアは,既定のキャッシュグループに割り当てられます。既定のキャッシュグループ以外のキャッシュグループにデータ用DBエリアを割り当てたい場合は,サーバ定義のadbcachegrpオペランドに,追加したデータ用DBエリア名を指定してください。そのあと,HADBサーバを再起動してください。
キャッシュグループの詳細については,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドのクラウド環境でHADBサーバを使用する場合を参照してください。
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サーバ定義のadbcachegrpオペランドでキャッシュグループを定義している場合,キャッシュグループに割り当てられた全データ用DBエリアが削除されると,そのキャッシュグループが使用していた領域は解放されます。