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Hitachi Advanced Data Binder コマンドリファレンス


24.3 使用例

adbls -d cnctコマンドを実行して,HADBサーバに接続しているコネクションの状態を表示します。

[図データ]

  • コネクションがない場合は,出力項目のタイトルだけが表示されます。

  • 上記の例では,次の個所で行を分けて表示していますが,実際はすべての出力項目が横一列に並んで表示されます。

    STATUSTRN_ISO_LVの間

    CLIENT_GROUPSQL_ELAPSED_TIMEの間

各出力項目の説明

CID

コネクションIDが表示されます。

CNUMBER

HADBサーバが起動してからのコネクション通番が表示されます。

CONNECT_TIME

コネクションを確立した時刻が表示されます。

PROGRAM

AP識別子が表示されます。

  • APまたはadbsqlコマンドの場合

    クライアント定義のadb_clt_ap_nameオペランドに指定されているAP識別子が表示されます。adb_clt_ap_nameオペランドを省略している場合は,********が表示されます。

  • コマンドの場合(adbsqlコマンドを除く)

    adbimportコマンドなどによるコネクションの場合は,コマンド名(例:adbimport)が表示されます。

C-PID

コネクションを確立したHADBクライアントのプロセスIDが表示されます。ただし,JDBCドライバからのコネクションの場合は,0が表示されます。

IP-ADDRESS

コネクションを確立したHADBクライアントのIPアドレスが表示されます。

STATUS

コネクションの状態が表示されます。次に示すどれかの状態が表示されます。

  • NOT_STARTED:トランザクション開始前

  • THREAD_WAITING:処理リアルスレッド確保待ち中

  • STARTING:トランザクション開始処理中

  • STARTED:トランザクション実行中

  • COMMITTING:コミット処理中

  • ROLLBACKING:ロールバック処理中

次に示す状態は,マルチノード機能を使用している場合にだけ表示されます。

  • SWITCH_WAITINGプライマリノードの切り替え待ち中(プライマリノードの切り替え処理中)

  • RETURN_WAITING:ノードの復帰待ち中(ノードの復帰処理中)

  • NODE_WAITING:他ノードで実行中のトランザクションの終了待ち中

  • ADD_WAITING:ワーカーノードの追加待ち中(ワーカーノードの追加処理中)

■マルチノード機能を使用している場合
  • トランザクションを実行しているノード(SQLパラレル実行機能を適用した検索系SQLを実行中のSQLサブノードを含む)の場合は,次に示す状態が表示されることがあります(次に示す状態に変更されることがあるためです)。なお,トランザクションを実行していないノードの場合は,次に示す状態が表示されることはありません。

    THREAD_WAITING:処理リアルスレッド確保待ち中

    STARTING:トランザクション開始処理中

    COMMITTING:コミット処理中

    ROLLBACKING:ロールバック処理中

  • プライマリノードの場合は,次に示す状態が表示されることがあります(次に示す状態に変更されることがあるためです)。なお,セカンダリノードおよびワーカーノードの場合は,次に示す状態が表示されることはありません。

    SWITCH_WAITINGプライマリノードの切り替え待ち中(プライマリノードの切り替え処理中)

    RETURN_WAITING:ノードの復帰待ち中(ノードの復帰処理中)

    NODE_WAITING:他ノードで実行中のトランザクションの終了待ち中

    ADD_WAITING:ワーカーノードの追加待ち中(ワーカーノードの追加処理中)

TRN_ISO_LV

トランザクションの隔離性水準が表示されます。次に示すどちらかが表示されます。

  • READ_COMMITTED:トランザクション隔離性水準がREAD COMMITTED

  • REPEATABLE_READ:トランザクション隔離性水準がREPEATABLE READ

ACCESS_MODE

トランザクションアクセスモードが表示されます。次に示すどちらかが表示されます。

  • READ_ONLY:読み取り専用トランザクション

  • READ_WRITE:読み書き可能トランザクション

CONNECTION_INFORMATION

コネクション情報が表示されます。ここに表示されるコネクション情報は,コネクション確立時にメッセージログファイルに出力されるKFAA81000-Iメッセージのコネクション情報と同じです。

NODE_NO

コネクションがトランザクションを実行しているノードのノード番号が表示されます。

ただし,JDBCドライバからコネクションを確立している場合で,保持機能にHOLD_CURSORS_OVER_COMMITを指定して作成したResultSetオブジェクトがあるときは,トランザクションを正常終了しても,正常終了する前にトランザクションを実行していたノードのノード番号が表示されます。

また,SQLパラレル実行機能を適用した検索系SQLを実行中のトランザクションの場合,SQLメインノードのノード番号が表示されます。

なお,マルチノード機能を使用していない場合は,何も表示されません。

CLIENT_TYPE

コネクションを確立したクライアントの種類が表示されます。

  • AP(JDBC):APがJDBCドライバから接続している場合

  • AP(C Library):APがJDBCドライバ以外から接続している場合

  • command:コマンドが接続している場合

CLIENT_GROUP
  • APまたはadbsqlコマンドの場合

    HADBクライアントが所属しているクライアントグループ名が表示されます。HADBクライアントがコマンドグループに所属しているときは,「command」が表示されます。

    どのグループにも所属していないHADBクライアントの場合は,何も表示されません。

  • コマンドの場合(adbsqlコマンドを除く)

    コマンドグループを設定しているときは,「command」が表示されます。

    コマンドグループを設定していないときは,何も表示されません。

SQL_ELAPSED_TIME
  • APの場合

    コネクションで実行されているSQL文の中で,実行してから最も時間が経過している,SQL文の経過時間がマイクロ秒で表示されます。

    なお,実行中のSQL文がない場合は,何も表示されません。

    また,マルチノード機能を使用している場合は,トランザクションを実行しているノードでだけSQL文の経過時間が出力されます。

    ただし,SQLパラレル実行機能を適用した検索系SQLを実行中のトランザクションの場合は,SQLメインノードでだけSQL文の経過時間が出力されます。

    SQL文の実行中にHADBサーバが異常終了または強制終了したあとに,adbls -d cnctコマンドを実行すると,次に示す2つの時刻の差分が経過時間として出力されます。

    • 実行中だったSQL文の中で,実行してから最も時間が経過しているSQL文の開始時刻

    • HADBサーバが異常終了または強制終了した時刻

  • コマンドの場合

    コネクションで実行されているコマンドの,コマンドを実行してからの経過時間がマイクロ秒で表示されます。

    なお,マルチノード機能を使用している場合は,コマンドを実行しているノードでだけコマンドの経過時間が出力されます。

    コマンドの実行中にHADBサーバが異常終了または強制終了したあとに,adbls -d cnctコマンドを実行すると,次に示す2つの時刻の差分が経過時間として出力されます。

    • 実行中だったコマンドの開始時刻

    • HADBサーバが異常終了または強制終了した時刻