Hitachi

Hitachi Advanced Data Binder コマンドリファレンス


20.1 機能

adbinitコマンドは,HADBの初期設定時に実行するコマンドです。adbinitコマンドを実行すると,次の表に示すDBエリアが作成されます

重要

定のDBエリアの追加・変更を行いたい場合は,adbinitコマンドではなくadbmodareaコマンドを使用します。adbmodareaコマンドの詳細については,「37. adbmodarea(DBエリアの追加・変更)」を参照してください。

表20‒1 adbinitコマンドを実行すると作成されるDBエリア

項番

作成されるDBエリア

説明

1

マスタディレクトリ用DBエリア

adbinitコマンドを実行すると自動的に作成されます。

2

ディクショナリ用DBエリア

3

作業表用DBエリア

4

システム表用DBエリア

5

データ用DBエリア

初期設定オプションのadbinitdbareaオペランドで,作成するDBエリアを定義します。

各DBエリアはDBエリアファイルで構成されます。各DBエリアのDBエリアファイルとして,DBディレクトリ下のレギュラーファイルまたはブロックスペシャルファイル,どちらも割り当てることができますが,ブロックスペシャルファイルを割り当てることを推奨します。どちらを割り当てるかはadbinitコマンドの初期設定オプションで指定します。

メモ

新しく作成するDBエリアファイルと同じパス名のファイルが存在する状態でadbinitコマンドを実行すると,そのDBエリア(データ用DBエリア以外のDBエリアも含む)は上書きされます。

■クラウドストレージ機能を使用する場合
  • 作業表用DBエリア以外のDBエリア

    AWS環境のときは,次のDBエリアのデータは,S3バケット内のS3オブジェクトに格納されます。Azure環境のときは,次のDBエリアのデータは,コンテナー内のBLOBに格納されます。

    • データ用DBエリア

    • マスタディレクトリ用DBエリア

    • ディクショナリ用DBエリア

    • システム表用DBエリア

    クラウドストレージ機能を使用する場合,上記のDBエリアのDBエリアファイルは作成されませんが,HADBサーバは,上記の各DBエリアのデータを格納しているS3オブジェクト群またはBLOB群を概念的なDBエリアファイル(仮想DBエリアファイル)に格納していると仮定して動作します。クラウドストレージ機能および仮想DBエリアファイルの詳細については,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドクラウド環境でHADBサーバを使用する場合を参照してください。

  • 作業表用DBエリア

    作業表用DBエリアの場合,作業表用DBエリアファイルが作成されます。作業表用DBエリアファイルは,DBディレクトリ下のレギュラーファイルまたはブロックスペシャルファイル,どちらも割り当てることができますが,ブロックスペシャルファイルを割り当てることを推奨します。どちらを割り当てるかはadbinitコマンドの初期設定オプションで指定します。

メモ

AWS環境の場合,S3バケット内にHADBサーバが作成したS3オブジェクトが存在する状態でadbinitコマンドを実行すると,それらのS3オブジェクトがすべて削除されます(ADBDIRPなどのプレフィックスの付いたS3オブジェクトがまとめて削除されます)。

Azure環境の場合は,S3バケットをコンテナーに読み替えてください。また,S3オブジェクトをBLOBに読み替えてください。