17.2.1 エラーの対処方法
トラブルシュートの流れとしては,最初にエラーの発生元を特定します。そのあとに,エラーの対処を行います。エラーの発生元の特定方法を次の図に示します。
上記のフローからエラーの発生元を特定したあとに,次の表に示す対処方法を参照してください。
項番 |
状態 |
対処方法 |
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1 |
【状態A】 APまたはドライバマネージャでエラーが発生しています。 |
次のことを実施してください。
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2 |
【状態B】 ドライバマネージャでエラーが発生しています。 |
項番1の対処方法と同じになります。 |
3 |
【状態C】 ODBCドライバでエラーまたは警告が発生しています。 |
次のことを実施してください。
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4 |
【状態D】 ODBCドライバでエラーまたは警告が発生しています。 |
次のことを実施してください。
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5 |
【状態E】 HADBサーバへの接続が完了していません。 |
HADBサーバまでアクセスが到達していない可能性があります。アクセス経路のうち,どこまで到達しているかを調査する必要があります。 最初に次のことを実施してください。
上記が正しく設定されているのに,エラーが再現する場合は,ODBCトレース,HADB ODBCドライバトレース情報,およびSQLトレース情報の出力を設定してください。そのあとに,エラーを再現して,各トレースの出力情報を解析してください。 エラーの発生がなく,BIツールやODBCモジュールにも何も出力されない場合は,BIツールやODBCモジュール側のトラブルの可能性があります。 |
6 |
【状態F】 HADBクライアントでエラーが発生しています。 |
出力されたエラー要因コードを確認し,エラー原因を調査してください。エラー要因コードについては,「19.8 CLI関数の戻り値」を参照してください。 環境変数やクライアント定義のパスの指定が誤っている,または権限がないなどの原因が考えられます。 |
7 |
【状態G】 HADBサーバまたはHADBクライアントでエラーまたは警告が発生しています。 |
出力されたHADBのメッセージを確認し,エラーまたは警告の原因を調査してください。 |
8 |
【状態H】 HADBサーバへの接続は完了しています。 |
HADBサーバまでアクセスが到達しています。 メッセージログファイルに出力されているメッセージや,SQL文を解析してトラブルシュートを実施してください。 詳細情報を取得する場合は,ODBCトレース,HADB ODBCドライバトレース情報,およびSQLトレース情報の出力を設定してください。そのあとに,エラーを再現して,各トレースの出力情報を解析してください。 エラーの発生がなく,BIツールやODBCモジュールにも何も出力されない場合は,BIツールやODBCモジュール側のトラブルの可能性があります。 |
BIツールや,ODBCモジュールから,HADB ODBCドライバを経由してHADBサーバにアクセスする際の処理の流れを次の図に示します。
なお,エラー原因の対処後に,異なるエラーが発生した場合は,再度エラーの発生元の特定からし直してください。