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Hitachi Advanced Data Binder AP開発ガイド


17.4.3 トレースレベル2の場合に出力される情報

トレースレベル2の場合の出力例を次に示します。

■出力例(トレースレベル2の場合)

[図データ]

各出力情報について次の表で説明します。

表17‒6 HADB ODBCドライバトレース情報に出力される情報(トレースレベル2の場合)

項番

出力項目

説明

1

[Trace Start Time]

HADB ODBCドライバトレース情報の出力を開始した日時を出力します。

日時の取得に失敗した場合,日付および時刻のすべての欄に0を出力します。

2

[Process ID]

プロセスIDを出力します。

3

[Module Name]

HADB ODBCドライバを使用するモジュール名称を出力します。モジュール名称が不明な場合は,unknownを出力します。

4

[Platform]

HADB ODBCドライバが動作しているプラットフォームを出力します。

5

[ODBC environment variables]

HADB ODBCドライバが使用している環境変数の値を出力します。環境変数に指定された値ではなく,HADB ODBCドライバで有効となっている値(デフォルト値やODBCデータソースアドミニストレーターで変更された値)が出力されます。

  • ADBCLTLANG

    HADBクライアントで使用している文字コード

  • ADBODBTRC

    HADB ODBCドライバトレース情報の出力有無

  • ADBODBTRCSIZE

    HADB ODBCドライバトレースファイルの1ファイル当たりのサイズの上限値

  • ADBODBTRCPATH

    HADB ODBCドライバトレースファイルを格納するフォルダの絶対パス

  • ADBODBTRCLV

    トレースレベルの指定

  • ADBODBAPMODE

    HADB ODBCドライバのアプリケーションモード

上記の環境変数については,「4.3.1 Windows版のHADBクライアントの場合」を参照してください。

6

ACCESS

アクセス種別を出力します。

  • [E]:関数の呼び出し

  • [R]:関数からの戻り

7

FUNCTION

ODBC関数名を出力します。

8

HANDLE

ODBC関数に引数として渡されたハンドルの値を出力します。

32ビット環境の場合は,プレフィックス0x(2桁)+8桁で出力されます。

64ビット環境の場合は,16桁の16進数で出力されます。

9

START-TIME

ODBC関数の実行開始日時を出力します。

日時の取得に失敗した場合,日付および時刻のすべての欄に0を出力します。

10

END-TIME

ODBC関数の実行終了日時を出力します。

日時の取得に失敗した場合,日付および時刻のすべての欄に0を出力します。

アクセス種別が[E]の場合は,*を出力します。

11

RETURN

ODBC関数の実行結果であるSQLRETURN型の値を示すシンボル名を出力します。不明な値の場合は,シンボル名の代わりにunknownを出力します。

アクセス種別が[E]の場合は,*を出力します。

12

SQLSTATE

SQLSTATEを出力します。

ODBC関数を実行した結果,SQLSTATEが出力された場合に限り出力されます。

アクセス種別が[E]の場合は,*を出力します。

13

CON_ID

コネクション番号を出力します。

SQLトレース情報に出力されるコネクション番号と同じものが出力されます。

HADBサーバと接続する前の場合は,*を出力します。

14

CON_NUM

コネクション通番を出力します。

SQLトレース情報に出力されるコネクション通番と同じものが出力されます。

HADBサーバと接続する前の場合は,*を出力します。

15

[Input]

入力パラメタを出力します。次の形式で出力されます。

  • 変数名(データ型名) = 値(シンボル名または参照先データ)

値の後ろの()は省略されることがあります。

不明な値の場合は,シンボル名の代わりにunknownを出力します。

16

[Output]

出力パラメタを出力します。次の形式で出力されます。

  • 変数名(データ型名) = 値(シンボル名または参照先データ)

値の後ろの()は省略されることがあります。

不明な値の場合は,シンボル名の代わりにunknownを出力します。

ODBC関数が出力パラメタを持たない場合は,出力されません。

17

接続ユーザ名およびパスワード

接続ユーザ名およびパスワードを出力します。

パスワードは,*1個を出力します。

18

Connect Info

HADBサーバとの接続が確立したときに出力される情報を出力します。

19

[DataSourceName]

接続しているデータソース名を出力します。

データソースを使用していない場合,またはファイルDSNを使用している場合は,*を出力します。

20

[Client Definition File Path]

クライアント定義ファイルのパスを出力します。

21

[Hitachi Advanced Data Binder ODBC Driver Version]

HADB ODBCドライバのバージョンを出力します。

22

[ProcessID]

HADBクライアントのプロセスIDを出力します。

23

[SYSTEM]

HADB固有の情報を出力します。

詳細については,「表17‒7 [SYSTEM]に出力される情報」を参照してください。

ODBC関数ごとに出力情報が異なります。

24

<Message>

診断情報メッセージを出力します。

ODBC関数の実行結果が次の場合に出力されます。

  • SQL_ERROR

  • SQL_SUCCESS_WITH_INFO

  • SQL_NEED_DATASQLBrowseConnectの場合)

上記の表の[SYSTEM]に出力される情報を次の表に示します。

表17‒7 [SYSTEM]に出力される情報

項番

分類

ODBC関数名

[SYSTEM]に出力される情報

1

データソースとの接続

SQLAllocHandle

なし

2

SQLConnect(W)

3

SQLDriverConnect(W)

4

SQLBrowseConnect(W)

5

ドライバおよびデータソースの情報取得

SQLDataSources(W)

なし

6

SQLDrivers(W)

7

SQLGetInfo(W)

8

SQLGetFunctions

9

SQLGetTypeInfo(W)

10

ドライバオプションの設定および取得

SQLSetConnectAttr(W)

なし

11

SQLGetConnectAttr(W)

12

SQLSetEnvAttr

13

SQLGetEnvAttr

14

SQLSetStmtAttr(W)

15

SQLGetStmtAttr(W)

16

ディスクリプタ値の設定

SQLGetDescField(W)

なし

17

SQLGetDescRec(W)

18

SQLSetDescField(W)

19

SQLSetDescRec

20

SQLCopyDesc

21

SQL要求の作成

SQLPrepare(W)

  • tran_id:トランザクションID

  • stmt_hdl:文ハンドルID

  • sql_serial_num:SQL文通番

22

SQLBindParameter

なし

23

SQLGetCursorName(W)

24

SQLSetCursorName(W)

25

SQLDescribeParam

26

SQLNumParams

27

SQLの実行

SQLExecute

  • tran_id:トランザクションID

  • stmt_hdl:文ハンドルID

  • sql_serial_num:SQL文通番

28

SQLExecDirect(W)

29

SQLNativeSql(W)

なし

30

SQLParamData

31

SQLPutData

32

実行結果および実行結果情報の取得

SQLRowCount

なし

33

SQLNumResultCols

34

SQLDescribeCol(W)

35

SQLColAttribute(W)

36

SQLBindCol

37

SQLFetch

38

SQLFetchScroll

39

SQLGetData

40

SQLSetPos

41

SQLBulkOperations

42

SQLMoreResults

43

SQLGetDiagField(W)

44

SQLGetDiagRec(W)

45

データソースのシステム情報の取得

SQLColumnPrivileges(W)

なし

46

SQLColumns(W)

47

SQLForeignKeys(W)

48

SQLPrimaryKeys(W)

49

SQLProcedureColumns(W)

50

SQLProcedures(W)

51

SQLSpecialColumns(W)

52

SQLStatistics(W)

53

SQLTablePrivileges(W)

54

SQLTables(W)

55

SQL実行の終了

SQLFreeStmt

Option=SQL_CLOSEの場合に,次の情報を出力します。

  • tran_id:トランザクションID

  • stmt_hdl:文ハンドルID

  • sql_serial_num:SQL文通番

56

SQLCloseCursor

  • tran_id:トランザクションID

  • stmt_hdl:文ハンドルID

  • sql_serial_num:SQL文通番

57

SQLCancel

なし

58

SQLEndTran

tran_id:トランザクションID

59

データソースとの切断

SQLDisconnect

なし

60

SQLFreeHandle

トランザクションが決着済みのときなど,tran_idstmt_htdl,およびsql_serial_numが取得できない場合は,各値に*を出力します。