11.18.4 更新行のカラム化機能を一時的に無効にする場合
次に示す場合は,更新行のカラム化機能を一時的に無効にしてください。
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バックアップを取得する場合
更新行のカラム化機能によってローストア形式のデータがカラムストア形式に変換される場合,データベースの更新処理が発生します。バックアップを取得する際に,データベースの更新を抑止したい場合は,更新行のカラム化機能を一時的に無効にしてください。
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SQL文やコマンドの実行時間にまったく影響を与えたくない場合
更新行のカラム化機能を有効にしている場合,SQL文やコマンドの実行時間に多少の影響(0.5秒程度)を与える可能性があります。影響をまったく与えたくない場合は,更新行のカラム化機能を一時的に無効にしてください。
例えば,次のような処理を実行する場合に,更新行のカラム化機能を無効にするかどうかを検討してください。
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短時間(数秒~数分)で完了するSQL文またはコマンドを実行する場合(実行時間への影響が大きいと判断した場合)
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実行時間に影響を与えてはいけないSQL文またはコマンドを実行する場合
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バッチ処理など,決められた時間に完了する必要がある処理を実行する場合
- メモ
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ここでいうコマンドとは,「HADBサーバに接続するコマンド」のことです。
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実行時間の影響が0.5秒程度というのは目安です。処理を実行する際の条件によって異なります。メンテナンス処理の実行中に,SQL文またはコマンドが実行された場合,メンテナンス処理の中断処理が発生し,その中断処理が完了するまでSQL文またはコマンドの実行が待たされます。その時間が0.5秒程度掛かります。
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DBエリアにフラッシュストレージではなくハードディスクを使用している場合,またはブロックスペシャルファイルではなくレギュラーファイルを使用している場合は,メンテナンス処理の中断処理に数秒以上掛かる可能性があります。
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更新行のカラム化機能を無効にする場合は,adbcolumnizeコマンドを実行してください。
- コマンドの実行例
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adbcolumnize --stop
更新行のカラム化機能が無効になったことを「11.18.3 更新行のカラム化機能の状態(有効または無効)を確認する方法」で説明している方法で確認してください。