8.2.2 インストール手順
ここでは,HADBサーバをインストールする手順を説明します。HADBサーバをインストールする場合,HADB管理者として設定したOSユーザで実行してください。
- 〈この項の構成〉
(1) インストールデータを格納するディレクトリの作成
HADBサーバのインストールデータを格納するディレクトリを作成してください。
mkdir /home/adbmanager/install
上記の例では,HADBサーバのインストールデータを格納するディレクトリとして/home/adbmanager/installを作成しています。
(2) インストールデータを格納するディレクトリへの書き込み権限の付与
インストールデータを格納するディレクトリ(この例では/home/adbmanager/install)に対して,HADB管理者が書き込みできるように書き込み権限を付与してください。
chmod 755 /home/adbmanager/install
(3) CD-ROMファイルシステムのマウント
HADBサーバのインストールデータが格納されているCD-ROMファイルシステムを自動マウントしてください。
CD-ROMファイルシステムが自動マウントされない場合,次のコマンドを実行してCD-ROMファイルシステムをマウントしてください。
mount /dev/cdrom /media
下線部分は,CD-ROMファイルシステムのマウントディレクトリ名です。環境によって異なります。
- 重要
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CD-ROMのディレクトリ名やファイル名は,ご使用のサーバマシンによっては,ここの説明内容と表示が異なることがあります。OSのlsコマンドを実行して,表示されたディレクトリ名をそのまま入力してください。
(4) インストールデータのコピー
マウントしたCD-ROMファイルシステムに格納されている次のファイルを,「(1) インストールデータを格納するディレクトリの作成」で作成したディレクトリにコピーしてください。
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tar.gz形式のファイル
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adbinstallコマンドの実行形式ファイル
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!8A9_HADBファイル
cp /media/hitachi_advanced_data_binder_server-$VER.tar.gz /home/adbmanager/install ...1 cp /media/adbinstall /home/adbmanager/install ...2 cp '/media/!8A9_HADB' /home/adbmanager/install ...3
[説明]
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tar.gz形式のファイル(HADBサーバのプログラムの圧縮ファイル)をコピーします。
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adbinstallコマンドの実行形式ファイル(HADBサーバのインストールコマンド)をコピーします。
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!8A9_HADBファイルをコピーします。
上記の例では,すべてのファイルを/home/adbmanager/installディレクトリ下にコピーしています。
下線部分は,CD-ROMファイルシステムのマウントディレクトリ名です。環境によって異なります。
$VERは,HADBサーバのバージョンとリリース番号です。
- 重要
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上記の3つのファイルは,必ず同じディレクトリにコピーしてください。異なるディレクトリにコピーすると,HADBサーバのインストールが実行できません。
(5) コピーしたファイルの確認
「(4) インストールデータのコピー」でコピーしたファイルが破損していないことを確認してください。
cd /home/adbmanager/install sha256sum -c /media/adbhashfile_server_sha256.txt
下線部分は,CD-ROMファイルシステムのマウントディレクトリ名です。環境によって異なります。
ファイルが破損しているおそれがある(ファイルのハッシュ値が異なる)場合は,エラーを示すメッセージが出力されます。この場合,「(4) インストールデータのコピー」から作業をし直してください。
出力されるメッセージの詳細については,OSのマニュアルを参照してください。
(6) 権限の付与
HADB管理者がadbinstallコマンド(HADBサーバのインストールコマンド)を実行できるように,adbinstallコマンドに対する実行権限を付与してください。
また,tar.gz形式のファイルに対する読み取り権限も付与してください。
chmod 500 /home/adbmanager/install/adbinstall chmod 400 /home/adbmanager/install/hitachi_advanced_data_binder_server-$VER.tar.gz
$VERは,HADBサーバのバージョンとリリース番号です。
(7) HADBサーバのインストール
adbinstallコマンドを実行して,HADBサーバをインストールしてください。
/home/adbmanager/install/adbinstall -s /HADB/server
下線部分には,「(1) インストールデータを格納するディレクトリの作成」で作成したディレクトリを指定します。
-sオプションに指定したディレクトリ下(上記の場合,/HADB/serverディレクトリ下)に,HADBサーバがインストールされます。
- メモ
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HADBサーバをインストールしたディレクトリが,サーバディレクトリとなります。サーバディレクトリとは,HADBサーバがインストールされるディレクトリのことであり,1つのサーバプロセスに関するファイル群が格納されます。
上記の例の場合,/HADB/serverディレクトリがサーバディレクトリになります。
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サーバディレクトリのパス名は,スラッシュ(/)で始まる118バイト以内の文字列としてください。
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サーバディレクトリのパス名に使用できる文字については,はじめにの「■このマニュアルで使用する構文要素記号」の〈パス名〉を参照してください。
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-sオプションに指定したディレクトリが存在しないときは,adbinstallコマンドを実行すると,自動的にディレクトリが作成されます。
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- 重要
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HADBサーバをインストールするためにadbinstallコマンドを実行したOSユーザが,HADB管理者としてHADBサーバに認識されます。
- ■KFAA91553-Eメッセージが出力された場合の対処方法
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サーバディレクトリには,必ずHADB管理者が書き込みできるディレクトリを指定してください。HADB管理者が書き込みできないディレクトリを-sオプションに指定した場合,KFAA91553-Eメッセージが出力されてエラーになります。KFAA91553-Eメッセージが出力された場合は,サーバディレクトリに対する書き込み権限を付与してください。
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インストールデータを格納するディレクトリに,HADB管理者が書き込みできない場合,KFAA91553-Eメッセージが出力されてエラーになります。KFAA91553-Eメッセージが出力された場合は,インストールデータを格納するディレクトリに対する書き込み権限を付与してください。
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- ■KFAA91558-Wメッセージが出力された場合の対処方法
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HADB管理者として設定したOSユーザではなく,rootでadbinstallコマンドを実行した場合は,警告メッセージ(KFAA91558-Wメッセージ)が出力されます。通常,HADB管理者として設定したOSユーザで,adbinstallコマンドを実行します。そのため,KFAA91558-Wメッセージが出力された場合は,rootでadbinstallコマンドを実行して問題がないかどうかを確認してください。
問題がある場合は,KFAA91558-Wメッセージが出力されたあとに出力されるKFAA91559-Qメッセージの入力要求に対して,nまたはNを入力してください。そのあとで,HADB管理者として設定したOSユーザでadbinstallコマンドを実行してください。
なお,root以外のスーパユーザでadbinstallコマンドを実行した場合は,KFAA91558-Wメッセージは出力されません。
- メモ
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rootは,OSのid -uコマンドを実行して表示される値が0のユーザを指します。また,OSのsuコマンドを使用して,ほかのOSユーザからrootに切り替えたあとで,OSのid -uコマンドを実行して表示される値が0のときも含みます。
- メモ
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adbinstallコマンドについては,マニュアルHADB コマンドリファレンスのadbinstall(HADBサーバおよびHADBクライアントのインストール)を参照してください。
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adbinstallコマンドでHADBサーバをインストールしたときのサーバディレクトリの構成については,「付録A.1 サーバディレクトリ(インストール時)の構成」を参照してください。
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(8) HADBサーバのインストールの確認
HADBサーバが正常にインストールされていることを確認してください。
手順
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サーバディレクトリ下にadbinstsv.logファイルがあることを確認する
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adbinstsv.logファイルを開いて内容を確認する
正常にインストールされている場合は,次のどちらかの情報が記載されています。
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Hitachi Advanced Data Binder vv-rr (yyyymmddhhmmss)
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Hitachi Advanced Data Binder vv-rr-/s (yyyymmddhhmmss)
vv-rrおよびvv-rr-/sは,HADBサーバのバージョンを示しています。
yyyymmddhhmmssは,HADBサーバをインストールした日付と時刻を示しています。
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- メモ
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adbinstsv.logファイルがすでにある状態のときにadbinstallコマンドを実行すると,adbinstsv.logファイルの内容が更新されます。また,adbinstallコマンドを複数回実行した場合,最後に実行した日付と時刻が記載されます。
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adbinstallコマンドのリターンコード(KFAA91552-Iメッセージに出力されるリターンコード)が0または4以外の場合,adbinstsv.logファイルの内容は更新されません。
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adbinstallコマンドの実行時にKFAA91555-Iメッセージが出力された場合,adbinstsv.logファイルの内容は更新されません。
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