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Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


7.2.10 マルチノード機能に関するオペランド(set形式)

マルチノード機能に関するオペランドは,ノード種別によって指定要否が次のように異なります。

オペランド名

ノード種別

プライマリノード

セカンダリノード

ワーカーノード

adb_sys_multi_node_info

adb_sys_multi_worker_node_info※1

×

×

adb_sys_multi_max_worker_nodes※1

adb_sys_node_start_wait_time

adb_sys_max_parallel_exec_num※2

(凡例)

〇:指定が必要です。

△:基本的には指定不要です。デフォルト値から指定を変更する場合に指定します。

×:指定不要です。

注※1

ワーカーノードを使用する場合に指定するオペランドです。

注※2

SQLパラレル実行機能を使用する場合に指定するオペランドです。

[52] adb_sys_multi_node_info = ノードのホスト名〔:ノードのポート番号〕,ノードのホスト名〔:ノードのポート番号〕〔,ノードのホスト名〔:ノードのポート番号〕〕…

〜〈文字列〉((1〜261バイト))

プライマリノードおよび各セカンダリノードのHADBサーバ間通信で使用するHADBサーバのホスト名,およびポート番号を「ホスト名:ポート番号」の形式で指定します。このオペランドを指定することで,マルチノード機能が使用できます。ルチノード機能については,「16. マルチノード機能の運用」を参照してください。

重要
  • このオペランドには,プライマリノードと全セカンダリノードのホスト名とポート番号を指定します。ワーカーノードのホスト名とポート番号は指定しません。ワーカーノードのホスト名とポート番号は,adb_sys_multi_worker_node_infoオペランドで指定します。

  • このオペランドは,全ノードのサーバ定義に指定してください。また,指定内容は同じにしてください。

  • HADBサーバ間で使用するネットワークと,HAモニタの監視パスのネットワークは,必ず共通のネットワークを使用してください。詳細については,「16.2.3 ネットワーク構成」の「(2) ノード間ネットワーク」を参照してください。

指定規則を次に示します。

  • ノードのホスト名〔:ノードのポート番号は,4個まで指定できます。

  • のオペランドには,必ず自ノード(このサーバ定義を指定して開始するHADBサーバ)のホスト名,およびポート番号も指定してください。

  • ルチノード機能で使用する全ノードに対して,このオペランドには同じ値を指定してください。その際,指定順も同じにしてください。

  • HADBサーバ間通信で使用するポート番号は省略できます。指定を省略した場合は,23651が仮定されます。

このオペランドの指定例を次に示します。この例では,セカンダリノードを2つ設定するものとします。

set adb_sys_multi_node_info = 172.16.0.11:23651, \  ...1
                              172.16.0.12:23651, \  ...2
                              172.16.0.13:23651     ...3

[説明]

  1. プライマリノードのホスト名とポート番号を指定します。

  2. 1つ目のセカンダリノードのホスト名とポート番号を指定します。

  3. 2つ目のセカンダリノードのホスト名とポート番号を指定します。

[53] adb_sys_multi_worker_node_info = ワーカーノードのホスト名〔:ワーカーノードのポート番号

~〈文字列〉((1~261バイト))

ワーカーノードがHADBサーバ間通信で使用するHADBサーバのホスト名,およびポート番号を「ホスト名:ポート番号」の形式で指定します。このオペランドを指定したノードが,ワーカーノードになります。

重要
  • のオペランドは,ワーカーノードのサーバ定義に指定してください。

  • のオペランドには,自ワーカーノード(このサーバ定義を指定するワーカーノード)のホスト名とポート番号だけを指定します。

留意事項を次に示します。

  • ワーカーノードのポート番号の指定は省略できます。指定を省略した場合は,23651が仮定されます。

  • マルチノード機能を使用しない場合,このオペランドの指定値は無効になります。

[54] adb_sys_multi_max_worker_nodes = ワーカーノードの最大数

~〈符号なし整数〉((1~8))

マルチノード構成に追加できるワーカーノードの最大数を指定します。このオペランドには,次の計算式で求めた値を指定してください。

adb_sys_multi_max_worker_nodesオペランドの指定値A -(adb_sys_multi_node_infoオペランドに指定したノード数-1)

A:システムの負荷がピークのときに必要となるノード数

重要
  • このオペランドは,全ノードのサーバ定義に指定してください。また,指定値は同じにしてください。

  • このオペランドを省略した場合,マルチノード構成にワーカーノードを追加することはできません。

なお,マルチノード機能を使用しない場合,このオペランドの指定値は無効になります。

[55] adb_sys_node_start_wait_time = 他ノードの起動完了待ち時間の上限

〜〈整数〉((1〜7,200))《300》(単位:秒)

マルチノード機能を使用する場合で,各ノードの起動が完了するまでの待ち時間の上限を,秒単位で指定します。

このオペランドには,基本的にデフォルト値を指定してください。

[56] adb_sys_max_parallel_exec_num = SQLパラレル実行機能を適用する検索系SQLの最大同時実行数

〜〈符号なし整数〉((0〜サーバ定義adb_sys_max_usersオペランドの値))《サーバ定義adb_sys_max_usersオペランドの値》

SQLパラレル実行機能を適用する検索系SQLの最大同時実行数を指定します。SQLパラレル実行機能を適用した検索系SQLの同時実行数がこのオペランドの指定値を超えると,新たに実行しようとするSQLパラレル実行機能を適用した検索系SQLはエラーになります。

重要
  • このオペランドは,全ノードのサーバ定義に指定してください。また,指定値は同じにしてください。

  • このオペランドに0を指定した場合,次の指定をしても検索系SQLの実行時にSQLパラレル実行機能は適用されません。

    • クライアント定義のadb_clt_sql_parallel_execオペランドにYを指定する

    • SQL文にSQLパラレル実行指定を指定する

次に示すどちらかの条件を満たす場合は,このオペランドを省略してデフォルト値を適用することを推奨します。

  • SQLパラレル実行機能を使用しない場合

  • SQLパラレル実行機能を適用した検索系SQLの最大同時実行数が明確にわからない場合

なお,マルチノード機能を使用しない場合,このオペランドの指定値は無効になります。