Hitachi

Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


3.5.2 定義ファイルを編集する

HADBサーバを稼働させるために必要なサーバ定義ファイル,およびAPやコマンドを実行するために必要なクライアント定義ファイルを編集します。

各定義ファイルには,ファイルのひな形があります。そのため,ファイルのひな形をコピーしてから編集します。

各定義ファイルのひな形の格納先を次に示します。

■各定義ファイルのひな形の格納先
  • サーバ定義ファイルのひな形:/home/adbmanager/server/sample/conf/server.def

  • クライアント定義ファイルのひな形:/home/adbmanager/server/sample/conf/client.def

ひな形をコピーして編集した各定義ファイル(server.defclient.def)の格納先を次に示します。

ここでは,viコマンドを使用して各定義ファイルを編集する方法について説明します。

メモ

各定義ファイルは,テキストエディタで開いて編集することもできます。

〈この項の構成〉

(1) サーバ定義ファイルを編集する

  1. サーバ定義ファイルのひな形をコピーします。

    HADB管理者(adbmanager)で次に示すOSのコマンドを入力して,[Enter]キーを押してください。サーバ定義ファイルのひな形をコピーします。

    cp /home/adbmanager/server/sample/conf/server.def /home/adbmanager/server/conf/
  2. コピーしたサーバ定義ファイルのひな形を開きます。

    次に示すOSのコマンドを入力して,[Enter]キーを押してください。viコマンドを実行することで,サーバ定義ファイルが編集できるようになります。

    vi /home/adbmanager/server/conf/server.def
  3. データベースを格納するDBディレクトリを指定します。

    [I]キーを押して,編集モードに移行させてください。編集モードに移行させたら,カーソルキーを押して,次に示すオペランドまでカーソルを移動させてください。

    set adb_db_path = XXXXX

    カーソルを移動させたら,「XXXXX」を削除してください。そのあとで,DBディレクトリの絶対パス(/home/adbmanager/dbを入力してください。

    ■入力結果

    set adb_db_path = /home/adbmanager/db
  4. グローバルバッファTBLBUF01に指定する値を変更します。

    カーソルキーを押して,次に示すオペランドまでカーソルを移動させてください。

    adbbuff -g TBLBUF01 \
            -n ADBUTBL01 \
            -p 1000000 \
            -v 1024

    \」は,半角のバックスラッシュに読み替えてください。

    カーソルを移動させたら,-pオプションの「1000000」を削除してください。そのあとで,「1000」を入力してください。

    また,-vオプションの「1024」を削除してください。そのあとで,「64」を入力してください。

    ■入力結果

    adbbuff -g TBLBUF01 \
            -n ADBUTBL01 \
            -p 1000 \
            -v 64
  5. グローバルバッファIDXBUF01に指定する値を変更します。

    カーソルキーを押して,次に示すオペランドまでカーソルを移動させてください。

    adbbuff -g IDXBUF01 \
            -n ADBUIDX01 \
            -p 2500000

    \」は,半角のバックスラッシュに読み替えてください。

    カーソルを移動させたら,-pオプションの「2500000」を削除してください。そのあとで,「250」を入力してください。

    ■入力結果

    adbbuff -g IDXBUF01 \
            -n ADBUIDX01 \
            -p 250
    メモ

    グローバルバッファとは,DBエリアに格納されている表のデータを入出力するために使用される領域です。

  6. サーバ定義ファイルの編集を終了します。

    ここでは,上記以外のオペランドの編集は不要です。[Esc]キーを押してコマンドモードに移行させてください。コマンドモードに移行させたら,次に示すコマンドを入力して,[Enter]キーを押してください。

    :wq

    編集モードで設定した内容が保存されます。これで,HADBサーバを稼働させるために必要な情報がサーバ定義ファイルに設定されます。

(2) クライアント定義ファイルを編集する

  1. クライアント定義ファイルのひな形をコピーします。

    次に示すOSのコマンドを入力して,[Enter]キーを押してください。クライアント定義ファイルのひな形をコピーします。

    cp /home/adbmanager/server/sample/conf/client.def /home/adbmanager/server/conf/
  2. コピーしたクライアント定義ファイルのひな形を開きます。

    次に示すOSのコマンドを入力して,[Enter]キーを押してください。viコマンドを実行することで,クライアント定義ファイルが編集できるようになります。

    vi /home/adbmanager/server/conf/client.def
  3. HADBサーバのホスト名を指定します。

    カーソルキーを押して,次に示すオペランドまでカーソルを移動させてください。

    set adb_clt_rpc_srv_host = XXXXX

    カーソルを移動したら,「XXXXX」を削除してください。そのあとで,localhostを入力してください。

    ■入力結果

    set adb_clt_rpc_srv_host = localhost
  4. クライアント定義ファイルの編集を終了します。

    ここでは,上記以外のオペランドの編集は不要です。編集モードでホスト名を入力したら,[Esc]キーを押してコマンドモードに移行させてください。コマンドモードに移行させたら,次に示すコマンドを入力して,[Enter]キーを押してください。

    :wq

    編集モードで設定した内容が保存されます。これで,APやコマンドを実行するために必要な情報がクライアント定義ファイルに設定されます。

    メモ

    クライアント定義ファイルはAPを実行するHADBサーバ,またはHADBクライアントで定義します。ここではHADBサーバでAPを実行するため,HADBサーバ内にあるクライアント定義ファイルを編集しています。

(3) 関連項目