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Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


2.15.1 チャンクアーカイブ機能とは

センサデータや売上データのように,毎日大量に増加するデータを長期間保管する場合,ストレージの容量不足が発生したり,ストレージの追加コストが想定よりも増えたりすることがあります。このような問題がある場合,DBエリア内のデータを圧縮してファイルに出力(アーカイブ)することで,データベースの容量を削減することができます。データのアーカイブはチャンク単位で実行します。この機能をチャンクアーカイブ機能といいます。

チャンクアーカイブ機能を使用したデータのアーカイブを次の図に示します。

図2‒52 チャンクアーカイブ機能を使用したデータのアーカイブ

[図データ]

[説明]
  1. チャンク内のデータが圧縮されてファイルに出力(アーカイブ)されます。このファイルをアーカイブファイルといいます。1つのチャンクをアーカイブすると,1つ以上のアーカイブファイルが作成されます。

    アーカイブファイルを格納するディレクトリをアーカイブディレクトリといいます。

    アーカイブされるのは表データだけです。インデクスデータはアーカイブされないで削除されます。

  2. アーカイブ対象のチャンク内のデータは削除されます。

    データがアーカイブされたチャンクは,アーカイブ状態のチャンクになります。

この一連の処理をチャンクのアーカイブといいます。チャンクをアーカイブするには,adbarchivechunkコマンドを実行します。

メモ

チャンクアーカイブ機能を使用すると,データベースの容量を削減できますが,アーカイブされているデータを検索する場合,次に示す原因によって,アーカイブされていないデータを検索するときに比べて検索時間が長くなります。

  • データの伸長に時間が掛かる

  • インデクスを使用した検索ができない