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ノンストップデータベース HiRDB Version 9 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


28.1 PRFトレース機能とは

PRFトレース機能とは,HiRDBの一連の処理に対して出力される,トラブルシュート用のトレース情報を取得する機能です。PRFトレース機能では,トラブルの原因となっているプロセスを特定しやすくするため,ディスクの入出力,プロセス間通信(送信,及び受信)など,性能ネックとなりやすい処理のプロセスについてトレースを取得します。また,複数のマシン間,複数のプロセス間の処理についてもトレースを取得できます。

従来のトラブルシュートで使用していた統計情報は,HiRDB全体の稼働状況を確認するためのものです。一方,PRFトレース情報ではコネクションごとの稼働状況を確認できるため,サポートサービスに情報を送付することで,遅延要因の切り分けや原因特定の効率が向上し,問題の早期解決に役立ちます。また,出力されたトレース情報をCSV形式のファイルに編集出力すれば,CSV形式を扱えるツール(Excelなど)で柔軟に解析することもできます。

注意事項

PRFトレース情報を取得する際は,処理の同時実行性を優先しているため,排他を掛けていません。そのため,一部のトレース情報が出力されなかったり,不正な情報が出力されたりすることがあります。PRFトレース情報を参照する際は,「注意事項」を参照し,正常なトレース情報であることを確認してください。

PRFトレース機能の概要を次の図に示します。

図28‒1 PRFトレース機能の概要(HiRDB/パラレルサーバの場合)

[図データ]

〔説明〕
  1. HiRDBの処理中,取得ポイントでPRFトレース情報が取得されます。このPRFトレース情報は,10秒間隔でPRFトレース情報ファイルに自動的に出力されます。このときのPRFトレース情報はバイナリ形式です。

  2. pdprfedコマンドを実行すると,PRFトレース情報はCSV形式に編集出力されます。

  3. CSV形式のファイルを扱えるツールを使用して,トラブルの原因を解析します。

〈この節の構成〉