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ノンストップデータベース HiRDB Version 9 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


20.26.1 管理できない状態のファイル,及び参照できない領域

〈この項の構成〉

(1) 管理できない状態のファイルとは

HiRDBファイルシステム領域の管理情報は,最大作成ファイル数分のファイル管理情報を,「使用中」と「未使用」の2とおりで管理しています。ファイルの作成,及び削除処理で,領域の管理情報更新中に処理が中断すると,処理対象のファイルが参照されない状態となり,それ以降使用できなくなることがあります。この場合,使用できるファイル数は最大作成ファイル数より少なくなります。また,ファイルに割り当てられた領域についても,以降参照できなくなることもあり,本来より少ない容量しか使用できなくなります。同様の処理中断が連続して発生すると,更に使用できるファイル,及び容量は減少します。

(2) 参照できない領域とは

HiRDBファイルシステム領域の管理情報は,ファイル管理情報とは別に,領域をファイルに割り当てている使用中領域と,割り当てられていない未使用領域の2とおりで管理しています。ファイルの拡張処理(自動増分)では,ファイルの増分に必要な領域を未使用領域から取り出し,使用中領域として割り当てます。ファイルの拡張処理で,領域の管理情報更新中に処理が中断すると,処理対象の領域が使用中と未使用どちらからも参照されない状態となり,以降使用できなくなることがあります。参照できない領域の概念を次に示します。

[図データ]

上記の図は,ファイルの拡張処理で使用中領域として割り当てる前に処理が中断した状態を表しています。網掛け部分の領域が以降参照できなくなるため,本来より少ない容量しか使用できなくなります。同様の処理中断が連続して発生すると,更に使用できる容量は減少します。

(3) 確認方法

管理できない状態のファイル,及び参照できない領域があるかどうかを確認する方法を次に示します。

(4) 対処方法

pdffsckコマンドを実行して修復をしてください。

-cオプションありで実行すると,検証だけ行われて修復はされません。管理できない状態のファイル,又は参照できない領域が,あらかじめ対象となるHiRDBファイルシステム領域内にあることが分かっている場合,-cオプションなしで実行してください。