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ノンストップデータベース HiRDB Version 9 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


20.1.2 障害が発生したときにHiRDBが取得する情報

障害が発生したときにHiRDBが取得するトラブルシュート情報を次の表に示します。

表20‒1 障害が発生したときにHiRDBが取得するトラブルシュート情報

取得情報

説明

メッセージログファイル($PDDIR/spool/pdlog1,pdlog2)

HiRDBが出力するメッセージです。pdcatコマンドで参照できます。障害発生時にはバックアップを取得してください。

コマンド実行時の標準出力,標準エラー出力

運用コマンドの出力情報,及びエラーメッセージです。運用コマンドを入力した画面に表示されます。ファイルに残したい場合は必要に応じてリダイレクトしてください。

syslogfile

HiRDBが出力するメッセージです。OSのエディタで参照してください。syslogfileへのアクセスが集中すると,メッセージを出力できない場合があります。

退避コアファイル

($PDDIR/spool/save/ファイル名)

HiRDBの関連プロセスのデータ,及びスタック情報です。一つのサーバに3個までしか退避されないので,残しておきたい退避コアファイルは,バックアップを取得してください。

ファイル名の形式は「サーバ名n」となります(サーバ名が不明な場合,サーバ名が数字となることがあります)。nは退避コアファイルの通番(1〜3)です。ただし,通番は付加されないことがあります。

サーバプロセス異常終了情報ファイル

($PDDIR/spool/save/ファイル名.deb,ファイル名.ext.deb)

異常終了したプロセスの情報を格納するファイルです。出力された場合はバックアップを取得してください。

pdcancel -dコマンドでプロセスを強制終了した場合,.ext.debファイル名の形式は「サーバ名.プロセスID.cancel.ext.deb」となります。

アボート情報ファイル

($PDDIR/spool/save/ファイル名)

アボート情報です。出力された場合はバックアップを取得してください。アボートコードだけならOSのエディタで参照できます。ファイル名の形式は「abcode.サーバプロセスのプロセスID」となります。

障害時のスナップ

($PDDIR/spool/save/ファイル名)

障害時のスナップ情報です。出力された場合はバックアップを取得してください。ファイル名の形式は「サーバ名n.deb」となります(サーバ名が不明な場合,サーバ名が数字となることがあります)。nは退避コアファイルの通番(1〜3)です。ただし,通番は付加されないことがあります。

共用メモリダンプファイル

($PDDIR/spool/pdshmdump/ファイル名)

HiRDBが共用メモリに保持するデータです。出力された場合はバックアップを取得してください。ファイル名の形式は「サーバ名.rmb.サーバプロセスのプロセスID」となります。

簡易ダンプファイル

($PDDIR/spool/各サーバ対応のディレクトリ/ファイル名)

HiRDBが共用メモリ及びプロセス固有メモリに保持するデータです。出力された場合はバックアップを取得してください。ファイル名は日付とプロセスIDを組み合わせた形式になります。

RPCトレースファイル

HiRDBでRPCを使用して送受信する電文です。出力された場合はバックアップを取得してください。ファイル名はpd_rpc_trace_nameオペランドで指定します。

コマンドトレースファイル

($PDDIR/spool/cmdlog1,cmdlog2)

実行したコマンド(HiRDBが内部で生成するコマンドも含む)の履歴情報です。OSのエディタで参照してください。障害発生時にはバックアップを取得してください。

エラーログファイル

($PDDIR/spool/errlog/errlog1,errlog2)

HiRDBが出力する内部情報です。出力された場合はバックアップを取得してください。

接続ユーザ情報ファイル

($PDDIR/spool/cnctusrinf)

HiRDB終了時の接続ユーザ情報です。OSのエディタで参照してください。

接続ユーザ詳細ファイル

($PDDIR/spool/cnctusrdtl)

排他資源管理テーブル情報ファイル

($PDDIR/spool/pdlckinf/出力日時.mem)

HiRDBの排他制御でデッドロック,排他待ちタイムアウト,排他資源管理テーブル不足エラーが発生したときのユーザ情報です。OSのエディタで参照してください。出力された場合はバックアップを取得してください。

PRFトレース情報ファイル

($PDDIR/spool/pdprf/ファイル名)

HiRDBが出力するトラブルシュート用のトレース情報です。pdprfedコマンドで編集出力して参照してください。ファイル名の形式は「pdprf_nnn」となります。nnnは,ファイルの世代番号です。また,PRFトレースの出力ディレクトリは,pd_prf_output_directoryオペランドで変更できます。

注※

HiRDBのサーバプロセスが異常終了したときに出力するトラブルシュート情報です。HiRDBのサーバプロセスが異常終了したことはKFPS01820-Eメッセージの出力によって確認できます。KFPS01820-Eメッセージからはサーバ名,プロセスID,終了状態(end state)を確認できます。ただし,次に示す場合はトラブルシュート情報を出力しません。

  1. 終了状態(end state)の最初がc又はdで始まる場合は,トラブルシュート情報を出力しません。

  2. 終了状態(end state)が0009の場合は,アボート情報ファイル,退避コアファイル,及び共用メモリダンプファイルを出力しません。