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ノンストップデータベース HiRDB Version 9 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


20.1.1 障害が発生したときにHiRDB管理者がすること

障害が発生したときにHiRDB管理者がすることについて説明します。

〈この項の構成〉

(1) HiRDB管理者がすること

障害が発生した場合,HiRDB管理者は次に示すことをしてください。

  1. 出力されたメッセージを確認してください。そして,マニュアル「HiRDB Version 9 メッセージ」を参照して,障害の原因を調べてください。

  2. $PDDIR/spool及び$PDDIR/tmp下にトラブルシュート情報が出力されます。HiRDB管理者はpdinfogetコマンドを実行して,このトラブルシュート情報のバックアップを取得してください。pdinfogetコマンドでは,障害原因の切り分けに必要な情報をまとめた初期情報ファイルと,障害原因の切り分け後,さらに詳細な調査に必要な情報をまとめた詳細情報ファイルを出力できます。

備考

(2) pdinfogetコマンドの実行方法

pdinfogetコマンドを実行すると,pdinfogetコマンドを実行したサーバマシンのディレクトリ下にトラブルシュート情報のバックアップが取得されます。

なお,pdinfogetコマンドを実行するには,環境変数PDDIR及びPDCONFPATHが設定されている必要があります。設定されていることを確認してください。

次に示す手順に従ってpdinfogetコマンドを実行してください。

〈手順〉
  1. pdinfogetコマンドを実行するサーバマシンに,トラブルシュート情報を格納するだけのディスク容量があるかどうかを確認してください。pdinfoget -mコマンドで,取得する障害情報に必要な容量を見積もることができます。

  2. pdinfogetコマンドを実行するサーバマシンに,トラブルシュート情報を格納するディレクトリを作成してください。

  3. pdinfogetコマンドを実行します。2.で用意したディレクトリを,pdinfogetコマンドのオプションに指定してください。

  4. トラブルシュート情報が不要になったら,pdcspoolコマンドでトラブルシュート情報を削除してください。残しておくとディスク容量の不足原因となります。

注※

既にディレクトリがある場合は,そのディレクトリ下に次に示すディレクトリがあるかどうかを確認してください。次に示すディレクトリがあると,pdinfogetコマンドを実行したときにエラーとなります。

出力先ディレクトリ

出力先ディレクトリ下にあるとエラーになるディレクトリ

初期情報ファイル出力先ディレクトリ

CLTDIR

PDDIR

spool

conf

.dbenv

pdistup

OSFILE

SYSLOG

COREINF

詳細情報ファイル出力先ディレクトリ

PDDIR

spool

tmp

CLTDIR

この場合,次のどちらかの対処をしてから再度実行してください。

  • 初期情報ファイル出力先ディレクトリ又は詳細情報ファイル出力先ディレクトリに別のディレクトリを指定する

  • 指定したディレクトリ内の情報が不要な場合,すべて削除する

(3) 不要なトラブルシュート情報の削除

サーバプロセスの強制終了,又はクライアントの強制終了時などに,HiRDBは$PDDIR/spool下にトラブルシュート情報を出力します。また,コマンド又はユティリティを[Ctrl+C]キーを押すなどして途中終了させると,$PDDIR/tmp下にコマンド又はユティリティが出力した作業用一時ファイルが削除されずに残ります。このトラブルシュート情報及び作業用一時ファイルを残しておくと,HiRDB運用ディレクトリがあるディスクの容量を圧迫する原因になります。HiRDB運用ディレクトリがあるディスクの容量が不足するとHiRDBが異常終了することがあるため,HiRDBは次に示すファイルを定期的に削除します。

通常は24時間ごとに削除します。この削除間隔をpd_spool_cleanup_intervalオペランドで変更できます。また,pd_spool_cleanup_interval_levelオペランドで何日より前に出力されたファイルだけを削除するという指定ができます。

このほかにも,トラブルシュート情報($PDDIR/spool下のファイル)を一括して削除する方法があります。

(4) トラブルシュート情報の出力量の削減

次に示すオペランドを指定すると,トラブルシュート情報の出力量を削減できます。必要に応じてこれらのオペランドを指定してください。