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ノンストップデータベース HiRDB Version 9 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


15.5.3 RDエリア名変更時にバックアップを取得していなかった場合の回復方法

RDエリア名変更時に次に示すRDエリアのバックアップを取得していなかった場合,名称を変更したRDエリアを最新の状態に回復する方法について説明します。

この場合,次の2段階に分けてデータベースを回復する必要があります。

  1. RDエリア名を変更する(pdmodコマンド実行)直前の状態まで回復する

  2. RDエリア名を変更し,それ以降の更新を手動で反映する

それぞれについて説明します。

〈この項の構成〉

(1) RDエリア名を変更する(pdmodコマンド実行)直前の状態まで回復する

マスタディレクトリ用RDエリア,データディクショナリ用RDエリア,名称を変更したRDエリアの順に,それまでのバックアップファイルとアンロードログファイルを使用して,名称変更直前の状態まで回復します。データディクショナリ用RDエリアを回復しないで,先に名称を変更したRDエリアを回復しようとすると,RDエリアを閉塞状態にできません。次に示す手順で回復してください。

  1. pdstopコマンドでHiRDBを正常終了します。

  2. pdstart -rコマンドでHiRDBを開始します。

  3. マスタディレクトリ用RDエリアを,名称変更直前の状態まで回復します。

    -Tオプションを指定して,データベース回復ユティリティ(pdrstr)を実行します。-Tオプションには,RDエリア名を変更した時刻の1秒前を指定します。

  4. pdstopコマンドでHiRDBを正常終了します。

  5. pdstartコマンドでHiRDBを正常開始します。

  6. pdhold及びpdcloseコマンドでデータディクショナリ用RDエリアを閉塞かつクローズ状態にします。

  7. データディクショナリ用RDエリアを,名称変更直前の状態まで回復します。

    -Tオプションを指定して,データベース回復ユティリティ(pdrstr)を実行します。-Tオプションには,RDエリア名を変更した時刻の1秒前を指定します。

  8. pdhold及びpdcloseコマンドで名称を変更したRDエリアを閉塞かつクローズ状態にします。

  9. 名称を変更したRDエリアを名称変更直前の状態まで回復します。

    -Tオプションを指定して,データベース回復ユティリティ(pdrstr)を実行します。-Tオプションには,RDエリア名を変更した時刻の1秒前を指定します。

  10. pdrels及びpdopenコマンドでRDエリアの閉塞を解除し,オープン状態にします。

(2) RDエリア名を変更し,それ以降の更新を手動で反映する

pdmodコマンドでRDエリア名を変更し,障害発生時点までの更新を手動で反映します。