スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 ディザスタリカバリシステム 構築・運用ガイド

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6.1 更新コピー時に障害が発生した場合のHiRDBの動作

更新コピー時に障害が発生した場合,リアルタイムSANレプリケーションの処理方式と保護モードによって,HiRDBの動作が異なります。更新コピー時に障害が発生した場合のHiRDBの動作を次の表に示します。

表6-1 更新コピー時に障害が発生した場合のHiRDBの動作

障害種別 処理方式 保護
モード
メインサイトのHiRDBの動作 災害時の災害用サイト切り替え
RAID Managerとの連携不可 全同期方式,全非同期方式 data,
never
オンライン運用を継続します。 動作を保証しません。
ハイブリッド方式 data オンライン運用を継続します。ただし,シンクポイントダンプの取得は行いません(KFPS02178-Eメッセージが出力されます)。また,HiRDBの正常開始,正常終了,計画停止は失敗します。
never オンライン運用を継続します。ただし,シンクポイントダンプの取得ごとにKFPS02178-Eメッセージが出力されます。
RAID Manager構成定義へのペア論理ボリュームグループ名の設定漏れ 全同期方式,全非同期方式 data,
never
オンライン運用を継続します。 動作を保証しません。
ハイブリッド方式 data オンライン運用を継続します。ただし,RDエリアを作成しているペア論理ボリュームグループの設定が漏れている場合,該当するペア論理ボリュームグループを使用するサーバはシンクポイントダンプを取得しません(KFPS02178-Eメッセージが出力されます)。
また,HiRDBの正常開始,正常終了,計画停止は失敗します。
never オンライン運用を継続します。ただし,シンクポイントダンプの取得ごとにKFPS02178-Eメッセージが出力されます。
経路障害 全同期方式 data データ更新ができなくなるため,HiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合はユニット)が異常終了します。 最新の時点に回復します。
never オンライン運用を継続します。 動作を保証しません。
全非同期方式 経路障害発生時点に回復します。
ハイブリッド方式 data システムファイルのデータ更新ができなくなるため,HiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合はユニット)が異常終了します。 最新の時点に回復します。
never オンライン運用を継続します。ただし,シンクポイントダンプの取得ごとにKFPS02178-Eメッセージが出力されます。 動作を保証しません。
正ボリューム障害 全同期方式 data,never 障害が発生した正ボリュームに作成したファイルを閉塞します。 閉塞したファイルを除いて,最新の時点に回復します。
全非同期方式 正ボリュームの障害発生時点に回復します。
ハイブリッド方式 data
  1. システムファイルまたはRDエリアを作成しているペア論理ボリュームグループがある正ボリュームで障害が発生した場合,障害が発生した正ボリュームに作成したファイルを閉塞します。
  2. RDエリアを作成しているペア論理ボリュームグループがある正ボリュームで障害が発生した場合,該当するペア論理ボリュームグループを使用するサーバはシンクポイントダンプを取得しません(KFPS02178-Eメッセージが出力されます)。
    また,HiRDBの正常開始,正常終了,計画停止は失敗します。
閉塞したファイルを除いて,最新の時点に回復します。
never 障害が発生した正ボリュームに作成したファイルを閉塞します。RDエリアを作成しているペア論理ボリュームグループに属する正ボリュームに障害が発生した場合,該当するペア論理ボリュームグループを使用するサーバはシンクポイントダンプの取得ごとにKFPS02178-Eメッセージを出力します。
副ボリューム障害 全同期方式 data 障害が発生した副ボリュームに作成したファイルを閉塞します。 閉塞したファイルを除いて,最新の時点に回復します。
never オンライン運用を継続します。 動作を保証しません。
全非同期方式 副ボリュームの障害発生時点に回復します。
ハイブリッド方式 data
  1. RDエリアを作成しているペア論理ボリュームグループがある副ボリュームで障害が発生した場合,オンライン運用を継続します。ただし,該当するペア論理ボリュームグループを使用するサーバはシンクポイントダンプを取得しません(KFPS02178-Eメッセージが出力されます)。また,HiRDBの正常開始,正常終了,計画停止は失敗します。
  2. システムファイルを作成しているペア論理ボリュームグループがある副ボリュームで障害が発生した場合,障害が発生した副ボリュームに作成したファイルを閉塞します。
閉塞したファイルを除いて,最新の時点に回復します。
never オンライン運用を継続します。RDエリアを作成しているペア論理ボリュームグループに属する副ボリュームで障害が発生した場合,該当するペア論理ボリュームグループを使用するサーバはシンクポイントダンプの取得ごとにKFPS02178-Eメッセージを出力します。 動作を保証しません。

(凡例)−:該当しません。

注※
4.2 運用時の注意事項(ハイブリッド方式限定)」で説明している運用をしている場合を除きます。