スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 ディザスタリカバリシステム 構築・運用ガイド

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2.1 保護モードの選択(全非同期方式を除く)

全同期方式,またはハイブリッド方式を選択した場合は保護モードを決定してください。リモートサイトへの同期コピーに失敗したときにHiRDBが行う処置を保護モードとして設定します。保護モードの選択基準を次の表に示します。

なお,決定した保護モードはpd_rise_fence_levelオペランドに指定してください。

表2-1 保護モードの選択基準

保護
モード
同期コピーに失敗した
ときにHiRDBが行う処置
メリット デメリット
data メインサイトの更新処理(同期コピーに失敗したファイルがあるボリュームの更新処理)を中止します。 メインサイトとリモートサイトの整合性が常に保たれます。 リモートサイトの障害がメインサイトの一部または全体に影響を与えます。特に,メインサイトとリモートサイト間のリンク障害が発生すると,メインサイトのすべてのボリュームが更新できなくなるため,メインサイトのHiRDBが異常終了することがあります。
never メインサイトの更新処理を続行します。 同期コピーの障害が発生しても,メインサイトの業務を続行できます。 障害を回復し,メインサイトとリモートサイトのデータの整合性が保てるようになるまで,次に示す制限または現象が発生します。
  • リモートサイトでHiRDBを再開始できない
  • サイトの切り替え時に一部のデータに欠損が発生することがある
また,障害が発生したことをリモートサイトで検知できないことがあるため,該当するペア論理ボリュームグループの整合性の監視および保証が必要となります。
参考
非同期コピーは常にneverとして動作します。