スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 コマンドリファレンス(UNIX(R)用)

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13.4.2 オプション

<この項の構成>
(1) -k {check|set|release}
(2) -t 〔認可識別子.〕表識別子
(3) -c 〔認可識別子.〕制約名
(4) -u 認可識別子
(5) -o 処理結果ファイル名
(6) -q {世代番号|all}
(7) -w 制約違反キー値の出力数上限値
(8) -x 整合性チェックの実行監視時間

(1) -k {check|set|release}

pdconstckの機能を指定します。

check
整合性チェック機能を使用する場合に指定します。

set
検査保留状態の強制変更機能(検査保留状態の強制設定)を使用する場合に指定します。

release
検査保留状態の強制変更機能(検査保留状態の強制解除)を使用する場合に指定します。

(2) -t 〔認可識別子.〕表識別子

   〜<識別子>

処理対象とする参照表又は検査制約表の表識別子を指定します。

認可識別子を省略した場合は,HiRDBに接続したときのユーザの認可識別子が仮定されます。HiRDBに接続したときのユーザの認可識別子ついては,「13.1(2)pdconstck実行時の認可識別子」を参照してください。

<適用基準>
整合性チェック機能,又は検査保留状態の強制変更機能を,表単位に実行する場合に指定します。

<規則>
  1. 参照制約(外部キー),又は検査制約が定義されている表だけ指定できます。
  2. ビュー表は指定できません。
  3. 認可識別子,又は表識別子を引用符(")で囲んだ場合,英大文字と英小文字が区別されます。引用符で囲んでいない場合は,すべて英大文字として扱われます。なお,sh(Bourneシェル),csh(Cシェル),及びksh(Kシェル)の場合は,更にアポストロフィ(')で囲みます。

(3) -c 〔認可識別子.〕制約名

   〜<識別子>

処理対象とする制約の制約名を指定します。

認可識別子を省略した場合は,HiRDBに接続したときのユーザの認可識別子が仮定されます。HiRDBに接続したときのユーザの認可識別子ついては,「13.1(2)pdconstck実行時の認可識別子」を参照してください。

<適用基準>
整合性チェック機能,又は検査保留状態の強制変更機能を,制約単位に実行する場合に指定します。

<規則>
  1. 認可識別子,又は制約名称を引用符(")で囲んだ場合,英大文字と英小文字が区別されます。引用符で囲んでない場合は,すべて英大文字として扱われます。なお,sh(Bourneシェル),csh(Cシェル),及びksh(Kシェル)の場合は,更にアポストロフィ(')で囲みます。

(4) -u 認可識別子

   〜<識別子>

HiRDBに接続する認可識別子を指定します。

このオプションを指定した場合,パスワード入力要求の応答付きメッセージが表示されます。パスワードが不要な場合には,応答付きメッセージに対して空送信してください。このオプションを省略した場合の認可識別子,及びパスワードの仮定値については,「13.1(2)pdconstck実行時の認可識別子」を参照してください。

<適用基準>
環境変数PDUSERに設定されている認可識別子ではなく,別の認可識別子でHiRDBに接続する場合に指定します。

<規則>
  1. 認可識別子を引用符(")で囲んだ場合は,英大文字と英小文字が区別されます。引用符で囲んでない場合は,すべて英大文字として扱われます。なお,sh(Bourneシェル),csh(Cシェル),及びksh(Kシェル)の場合は,更にアポストロフィ(')で囲みます。

<注意事項>
シェルで&を付けてバックグラウンドで実行する場合や,リモートシェル環境で実行する場合など,パスワードの応答ができない環境で実行するときは,必ずPDUSERを設定してください。

(5) -o 処理結果ファイル名

   〜<パス名>

処理結果を出力する処理結果ファイルのファイル名を指定します。

<適用基準>
意図したディレクトリに処理結果ファイルを作成したい場合に指定します。

<規則>
  1. pdconstckを実行するホスト上のパス名を指定します。
  2. パス名に指定したファイル(上位ディレクトリ)には,pdconstck実行者から書き込み権限が与えられている必要があります。

<省略時仮定値>
このオプションを省略した場合,次のファイル名で処理結果ファイルが作成されます。
  • 処理結果ファイルが作成されるディレクトリ
    /tmpディレクトリ
  • 処理結果ファイルのファイル名
    CONSTCK-REPORT-表名称-xxxxxxxxx
    表名称
    -tオプションに指定した表識別子,又は-cオプションに指定した制約が定義されている表識別子(1〜30文字)
    xxxxxxxxx
    OS関数(tmpnam関数)で得られたユニークな文字(9文字)

(6) -q {世代番号|all}

   〜<符号なし整数>((1〜10))

インナレプリカ機能を使用している場合,処理対象とする世代を指定します。

0:オリジナルRDエリアを対象とする場合に指定します。

1〜10:指定した世代のレプリカRDエリアを対象とする場合に指定します。

all:オリジナルRDエリア及び全世代のレプリカRDエリアを対象とする場合に指定します。

<適用基準>
このオプションは,インナレプリカ機能を使用している場合で,世代ごとに整合性チェック機能,又は検査保留状態の強制変更機能を実行するときに指定します。

<規則>
  1. インナレプリカ機能を使用している場合だけ,このオプションを指定できます。
  2. -cオプションを指定している場合,世代番号は指定できません(allだけ指定できます)。
  3. -tオプションで指定した表,又は-cオプションで指定した制約が定義された表の,表格納用RDエリアに対応するレプリカRDエリアが定義されている世代番号だけ指定できます。
  4. インナレプリカ機能使用時にこのオプションを省略した場合の仮定値を次に示します。
    -tオプション指定 -cオプション指定 仮定値
    あり なし カレントRDエリアの世代
    なし あり all

(7) -w 制約違反キー値の出力数上限値

   〜<符号なし整数>((1〜30000))≪60≫

整合性チェック機能では,制約違反となったキー値を処理結果ファイルに出力します。このオプションでは,制約違反となったキー値の数について,制約ごと(インナレプリカ機能を使用する場合は世代ごと)に出力する件数の上限値を指定します。

<適用基準>
制約違反となったキー値の出力を抑止し,ファイル容量を削減したい場合に指定します。

<規則>
  1. 制約違反となったキー値は,重複排除して出力されます。ただし,検査制約の場合に,検査制約に関連する列のデータ型がBLOB又はBINARYの列を含む場合は,重複排除しません。
  2. 制約違反となったキー値の数が指定値,又は仮定値を超えた場合,以降の制約違反となったキー値は,処理結果ファイルに出力されません。また,該当する制約(該当する世代)の整合性チェックを中止して,次の制約(世代)の整合性チェックをします。

(8) -x 整合性チェックの実行監視時間

   〜<符号なし整数>((0〜65535))≪0≫

1制約(1世代)に対する整合性チェックの実行監視時間を秒単位で指定します。1制約(1世代)に対する整合性検査の実行時間が,このオプションで指定した実行監視時間を超えた場合,pdconstckはリターンコード8で終了します。

<適用基準>
次のような障害が発生すると,pdconstckが無応答状態になることがあるため,運用上,実行時間の監視が必要な場合にこのオプションを指定してください。
  • 通信障害(pdconstckとHiRDBサーバ,及びHiRDBサーバ間の通信障害)
  • ディスク障害などでのプロセスの沈み込み

<規則>
システム定義のpd_lck_wait_timeoutオペランドと-xオプションとの組み合わせによって,pdconstckの動作が変わります。組み合わせとpdconstckの動作を次に示します。
pd_lck_wait_timeoutオペランドの指定値 -xオプションの指定値 pdconstckの動作
0 0 HiRDBサーバから応答が返るまで待ち続けます。
上記以外 -xオプションの指定値を超えた場合,リターンコード8で終了します。
上記以外 0 pd_lck_wait_timeoutオペランドの指定値を超えた場合,リターンコード8で終了します。
pd_lck_wait_timeoutオペランドの指定値より小さい -xオプションの指定値を超えた場合,リターンコード8で終了します。
pd_lck_wait_timeoutオペランドの指定値と同じ pd_lck_wait_timeoutオペランドの指定値を超えた場合,リターンコード8で終了します。
pd_lck_wait_timeoutオペランドの指定値より大きい