スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 コマンドリファレンス(UNIX(R)用)
整合性チェックユティリティ(pdconstck)は,参照制約又は検査制約が定義された表に対して,整合性チェック及び検査保留状態の操作(設定又は解除)をするユティリティです。
pdconstck実行時の前提条件を次の表に示します。
表13-1 pdconstck実行時の前提条件
項目 | 前提条件 |
---|---|
実行権限 | DBA権限を持つユーザ,又は表の所有者が実行できます。 |
RDエリアの状態 | pdconstckと処理対象RDエリアの状態の関係については,「付録C コマンド実行時のRDエリアの状態」を参照してください。 |
同時実行 | 同一表に対するpdconstckの同時実行はできません。同時実行した場合,該当する表の資源種別名TABL(資源種別:0002)とDICT(資源種別:3005)間でデッドロックとなることがあります。 対象となる表が異なる場合は,pdconstckを同時実行できます。ただし,検査保留状態を変更する場合,排他待ちとなります。 |
最大同時実行数 | pdconstckの最大同時実行数は,pd_max_usersオペランドの指定値÷2となります。 |
資源数 | pdconstckは,対象表及び外部キーが参照する被参照表に対して排他を掛けます。そのため,次のシステム定義の指定値に注意してください。
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検査保留状態の遷移 | システム定義のpd_check_pendingオペランドの指定に関係なく,pdconstckの実行によって検査保留状態は遷移します。 |
インナレプリカ機能 | インナレプリカ機能を使用する場合,対象表に関連するすべてのRDエリア(表格納用RDエリア,LOB列格納用RDエリア,及びインデクス格納用RDエリア)のレプリカ定義数を一致させてください。また,レプリカRDエリアの世代番号をすべてそろえてください。なお,対象となる表が参照表の場合,参照表が参照する被参照表に関連するRDエリアは,該当する表とレプリカ定義が異なるときでも,pdconstckを実行できます。
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pdconstckの動作環境を次の表に示します。
表13-2 pdconstckの動作環境
項目 | 動作環境 | |
---|---|---|
HiRDB環境 | コマンド実行場所 | pdconstckは,シングルサーバ又はシステムマネジャがあるサーバマシンで実行してください。 |
サーバの状態 | pdconstckを実行する場合,次のサーバが稼働していなければなりません。
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環境変数 PDDIR |
PDDIR環境変数に,絶対パス名でHiRDB運用ディレクトリを設定してください。 | |
PDCONFPATH | PDCONFPATH環境変数に,絶対パス名でHiRDBシステム定義ファイルを格納するディレクトリを設定してください。 | |
OS環境 | LANG環境変数 | pdsetupコマンドで指定した文字コード種別に合わせて,LANG環境変数を設定してください。OSがサポートしていない文字コードを使用する場合は,PDLANG環境変数を設定してください。 LANG及びPDLANGの設定値については,マニュアル「HiRDB Version 8 UAP開発ガイド」を参照してください。 |
-oオプションで指定するファイル及びディレクトリ | pdconstck実行ユーザに対してアクセス権限を与えてください。 なお,-oオプションを省略した場合は,表13-3に示すディレクトリにファイルを作成すると解釈されるため,同様にアクセス権限を与えてください。 |
表13-3 pdconstckがファイルを出力するディレクトリ
-oオプションの指定 | システム定義のpd_tmp_directoryオペランドの指定 | ||
---|---|---|---|
あり | なし | ||
環境変数TMPDIR※の指定 | |||
あり | なし | ||
あり | -oオプションに指定したディレクトリ | ||
なし | pd_tmp_directoryに指定したディレクトリ | TMPDIRに指定したディレクトリ | /tmpディレクトリ |
pdconstck実行時には,HiRDBに接続する認可識別子,並びに処理対象表及び制約名称の認可識別子を指定できます。HiRDBに接続する認可識別子,並びに処理対象表及び制約名称の認可識別子を次の表に示します。
表13-4 HiRDBに接続する認可識別子,並びに処理対象表及び制約名称の認可識別子
指定条件 | HiRDBとの接続 | 処理対象表又は制約名称の認可識別子 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
HiRDBに接続する認可識別子(-uオプション) | 環境変数PDUSER | 処理対象表又は制約名称の認可識別子(-t又は-cオプション) | 認可識別子 | パスワード | ||
識別子 | パスワード | |||||
指定あり | 指定あり | 指定あり | 指定あり | -uオプションで指定した認可識別子 | 応答付きメッセージに対して入力※ | -t又は-cオプションで指定した認可識別子 |
指定なし | -uオプションで指定した認可識別子 | |||||
省略 | 指定あり | -t又は-cオプションで指定した認可識別子 | ||||
指定なし | -uオプションで指定した認可識別子 | |||||
環境変数PDUSER省略 | 指定あり | -t又は-cオプションで指定した認可識別子 | ||||
指定なし | -uオプションで指定した認可識別子 | |||||
指定なし | 指定あり | 指定あり | 指定あり | 環境変数PDUSERに指定した認可識別子 | 環境変数PDUSERに指定したパスワード | -t又は-cオプションで指定した認可識別子 |
指定なし | 環境変数PDUSERに指定した認可識別子 | |||||
省略 | 指定あり | 省略 | -t又は-cオプションで指定した認可識別子 | |||
指定なし | 環境変数PDUSERに指定した認可識別子 | |||||
環境変数PDUSER省略 | 指定あり | ログインウィンドウのユーザ名(認可識別子) | 応答付きメッセージに対して入力※ | -t又は-cオプションで指定した認可識別子 | ||
指定なし | ログインウィンドウのユーザ名(認可識別子) |
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