スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 コマンドリファレンス(UNIX(R)用)

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10.3.5 sort文ソート用ワークディレクトリの情報の記述)

インデクス一括作成モード(-i c)の場合,インデクスを作成するために使用するソート用ワークファイルの情報を指定します。

<適用基準>
システム定義のpd_tmp_directoryオペランド及び環境変数TMPDIRを指定していない場合,sort文は,/tmpディレクトリの容量不足を発生させないようにするため,できるだけ指定してください。

<規則>
  1. sort文を省略した場合,インデクス格納RDエリアがあるサーバの表10-2に示すディレクトリが仮定されます。
  2. HiRDB/シングルサーバの場合,一つだけsort文を指定します。
    HiRDB/パラレルサーバの場合,ALTER TABLEで追加したインデクス格納用RDエリアがあるサーバの数だけsort文を指定します。
<この項の構成>
(1) 形式
(2) 説明
(3) 注意事項

(1) 形式

 
 sort 〔サーバ名〕 ディレクトリ名〔,ソート用バッファサイズ〕
 

(2) 説明

(a) サーバ名

   〜<識別子>((1〜8))

ソート用ワークファイルを作成するサーバの名称を指定します。

HiRDB/シングルサーバの場合,サーバ名は指定しないでください。

(b) ディレクトリ名

   〜<パス名>

ソート用ワークファイルを作成するディレクトリの名称を,絶対パス名で指定します。

(c) ソート用バッファサイズ

   〜<符号なし整数>((128〜2097152))《1024》

バッファとして使用するメモリサイズを,キロバイト単位で指定します。

このバッファは,HiRDB/シングルサーバの場合はシングルサーバに,HiRDB/パラレルサーバの場合はバックエンドサーバに確保されます。

ソート処理では,指定したディレクトリにソート用ワークファイルが作成されますが,このファイル容量を最小にするバッファサイズの計算式を次に示します。ただし,メモリに余裕がない場合はあくまで参考値として考え,必要以上に大きな値は指定しないでください。

[図データ]

n:
リバランスのデータ件数。なお,繰返し列の場合,データ件数は行数ではなく要素数となります。

k:
キー長(最大値で計算します)。キー長の計算式については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド」のインデクスの格納ページ数の計算例を参照してください。

x:
キー構成列がすべて固定長データ型の場合は10,キー構成列に可変長データ型を含む場合は12

c:
インデクスの構成列数

y:
Linux版の場合は2,そのほかの場合は1

z:
可変長の複数列インデクスの場合はc×4,そのほかの場合は0

K:
可変長の複数列インデクスの場合はk+c+8,そのほかの場合はk+12

N:
可変長の複数列インデクスの場合は(c×2)+y,そのほかの場合は3+y

R:
k+x+z

A:
32ビットモードのHiRDBの場合はR+(K+8)+28,64ビットモードのHiRDBの場合はR+(K+8)+56

B:
32ビットモードのHiRDBの場合はR+(K+8)+56,64ビットモードのHiRDBの場合はR+(K+8)+104

C:
32ビットモードのHiRDBの場合は2092+(N×32)+(K+8),64ビットモードのHiRDBの場合は2112+(N×32)+(K+8)

(3) 注意事項

sort文に指定するディレクトリには,NFSを割り当てないでください。NFSを割り当てると,ソート用ワークファイルの容量がローカルファイル使用時の2倍必要となります。また,ソート用ワークファイルが残るなどの問題が発生します。