スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 コマンドリファレンス(UNIX(R)用)

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7.4.3 制御文(expand rdarea文

expand rdarea文のオペランドについて説明します。なお,表中の項番は,各オペランドの番号と対応しています。

項番 オペランド
1
expand rdarea RDエリア名
2
      〔extension {use 増分セグメント数 segments|nouse}〕
3
       file name "HiRDBファイルシステム領域名/HiRDBファイル名"
4
         initial HiRDBファイル内セグメント数 segments
       〔file name "HiRDBファイルシステム領域名/HiRDBファイル名"
          initial HiRDBファイル内セグメント数 segments〕…
 ;

項番3,4は,必ずexpand rdarea文の最後に指定してください。
<この項の構成>
(1) RDエリア名
(2) extension {use 増分セグメント数 segments|nouse}
(3) file name "HiRDBファイルシステム領域名/HiRDBファイル名"
(4) initial HiRDBファイル内セグメント数 segments

(1) RDエリア名

   〜<識別子>((1〜30))

拡張するRDエリアの名称を指定します。

RDエリア名にALLは指定できません。RDエリア名を引用符(")で囲んだ場合は,英字の大文字と小文字が区別されますが,引用符で囲まない場合はすべて大文字として扱われます。RDエリア名に空白が含まれる場合は,引用符で囲んでください。

(2) extension {use 増分セグメント数 segments|nouse}

拡張するRDエリアに自動増分を適用するかどうかを指定します。このオペランドを省略した場合,拡張する前の指定を引き継ぎます。

RDエリアの自動増分については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム運用ガイド」を参照してください。

<前提条件>
RDエリアがあるHiRDBファイルシステム領域に-eオプション又は-aオプションが指定されている必要があります。

use 増分セグメント数 segments:
RDエリアの自動増分を適用します。
RDエリアの自動増分は,データディクショナリ用RDエリア,データディクショナリLOB用RDエリア,ユーザ用RDエリア,ユーザLOB用RDエリア,レジストリ用RDエリア,及びレジストリLOB用RDエリアの場合に有効となります。ほかのRDエリアにuseを指定しても,nouseが仮定されます。
自動増分の契機は,RDエリア内の空きセグメント数が自動増分契機に達したときです。pd_rdarea_extension_timingオペランドで指定できます。
増分セグメント数 〜<符号なし整数>((1〜64000))
増分セグメント数を指定します。
  • pdfmkfs -eを指定したHiRDBファイルシステム領域の場合
    HiRDBファイルのエクステント数は最大24で,これを超えるとエラーとなります。また,HiRDBファイルシステム領域の空きが不足したり,使用する領域がHiRDBファイルサイズの上限を超えたりすると,エラーとなります。
    HiRDBファイルシステム領域当たりの最大増分回数は,HiRDBファイルシステム領域作成時の指定値で決まるため,HiRDBファイルシステム領域内のファイル数,増分頻度を考慮し最大増分回数を定義しておく必要があります。
  • pdfmkfs -aを指定したHiRDBファイルシステム領域の場合
    HiRDBファイルを格納しているディスクに,必要なHiRDBファイルシステム領域を確保する容量が不足していたり,使用する領域がHiRDBファイルサイズの上限を超えたりすると,エラーとなります。

nouse:
RDエリアの自動増分機能を適用しません。

<注意事項>
  1. HiRDBファイルシステム領域の容量不足によって,未使用セグメントを確保できない場合,RDエリアの拡張又は再初期化をするか,データベース再編成ユティリティで表の再編成をしてください。
  2. エクステントの数が上限値を超えた場合は,RDエリアがあるHiRDBファイルシステム領域のエクステントを統合するか,又はRDエリアに別のHiRDBファイルシステム領域のHiRDBファイルを追加してください。
    エクステントを統合するには,pdfbkupでバックアップを取得し,pdfmkfsでHiRDBファイルシステム領域の初期設定をし,pdfrstrでバックアップから回復します。
  3. RDエリア自動増分処理の開始から終了までの間,最終ファイルに対して排他が掛かります。

(3) file name "HiRDBファイルシステム領域名/HiRDBファイル名"

   〜((167文字以内))

RDエリアに対して追加する,HiRDBファイルシステム領域の名称とHiRDBファイルの名称を指定します。

<規則>
  1. HiRDBファイルシステム領域名/HiRDBファイル名は引用符(")で囲んで指定してください。
  2. 引用符内に改行文字を含まないようにしてください。
  3. 一つのRDエリアに対して,最大16個のHiRDBファイルを割り当てられます。
  4. 指定したHiRDBファイルシステム領域に,pdmodがHiRDBファイルを作成します。
  5. HiRDBファイルシステム領域名/HiRDBファイル名は,HiRDBシステム内で重複しないようにしてください。
  6. リスト用RDエリアの場合は,使用目的がWORKのHiRDBファイルシステム領域を使用してください。
  7. セクタ長を指定したHiRDBファイルシステム領域に拡張する場合,RDエリアのページ長は,セクタ長の整数倍でなければなりません。

HiRDBファイルシステム領域名 〜<パス名>
HiRDBファイルシステム領域の名称を指定します。

HiRDBファイル名 〜<HiRDBファイル名>((1〜30文字))
HiRDBファイルの名称を指定します。plで始まる名称は指定できません。

(4) initial HiRDBファイル内セグメント数 segments

   〜<符号なし整数>

HiRDBファイルのセグメント数を指定します。

セグメント数は,総ページ数÷セグメントサイズで求めてください。総ページ数の見積もり式については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド」を参照してください。また,HiRDBファイルの大きさが64ギガバイトを超えるようなセグメント数は指定できません。