スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 コマンドリファレンス(UNIX(R)用)

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pddbfrzユーザLOB用RDエリアの満杯HiRDBファイルの更新凍結

機能

ユーザLOB用RDエリアを構成するHiRDBファイルで,データが満杯(ファイルの最終ページまで使用中)となったHiRDBファイルを,更新及び削除できない状態にします。これを更新凍結状態といいます。更新凍結状態となったHiRDBファイルに格納されているLOBデータは,更新及び削除ができません。

このコマンドは,pdcopy以外の方法でバックアップを取得する場合に使用してください。

実行者

HiRDB管理者が実行できます。

形式

 
 pddbfrz 〔-d〕 -r {RDエリア名〔,RDエリア名〕…|ALL} 〔-q 世代番号〕
 

オプション

HiRDBファイルの更新凍結状態を解除する場合に指定します。

省略した場合は,データが満杯となっているHiRDBファイルを更新凍結状態にします。ただし,RDエリアを構成する先頭のHiRDBファイルは更新凍結状態にできません。

RDエリア名 〜<識別子>((1〜30))
更新凍結状態にするRDエリア名,又は更新凍結状態を解除するRDエリア名を指定します。RDエリア名には,ユーザLOB用RDエリアだけ指定できます。

ALL
すべてのユーザLOB用RDエリアを更新凍結状態にします。-dオプション指定時は,すべてのユーザLOB用RDエリアの更新凍結状態を解除します。
ただし,-qオプション指定時は同じ世代のユーザLOB用RDエリアを対象とします。

<規則>
  1. RDエリアを指定する場合の規則については,「1.5.2 運用コマンド,ユティリティでのRDエリアの指定」を参照してください。
  2. ユーザLOB用RDエリア以外のRDエリア,プラグインインデクスが格納されているユーザLOB用RDエリア,及び未使用のユーザLOB用RDエリアを指定した場合はエラーとなります。
  3. インナレプリカ機能を使用している場合は,オリジナルRDエリア及びレプリカRDエリアも指定できます。

レプリカRDエリアの世代番号を指定します。

このオプションを指定した場合,-rオプションにはオリジナルRDエリアを指定してください。この場合,レプリカRDエリアがすべて削除されたオリジナルRDエリア,又は通常のRDエリア(レプリカRDエリアがないRDエリア)を指定したときはエラーとなります。

規則

  1. pddbfrzコマンドは,HiRDBが稼働中のときだけ実行できます。
  2. pddbfrzコマンドは,シングルサーバ又はシステムマネジャがあるサーバマシンで実行してください。
  3. pddbfrzコマンドを実行する場合,ユーザLOB用RDエリアが次のどちらかの状態でなければなりません。
    • オープン状態,かつ閉塞解除状態
    • オープン状態,かつpdholdコマンドによる閉塞状態
  4. pddbfrzコマンドを実行すると,RDエリアに対して排他モードで排他を掛けます。そのため,ほかのトランザクションがアクセスしているRDエリアに対してpddbfrzコマンドを実行すると,そのトランザクションが終了するまでpddbfrzコマンドは待ち状態となります。
  5. RDエリアを構成する先頭のHiRDBファイルには,HiRDBの管理レコードがあるため,pddbfrzコマンドを実行しても更新凍結状態にはなりません。
  6. 更新凍結状態にできるHiRDBファイルは,コマンド実行時にデータが満杯となっているファイルだけです。そのため,コマンド実行時に満杯ではなかったHiRDBファイルがその後のデータ登録などで満杯になったとしても,更新凍結状態に切り替わることはありません。
  7. pddbfrzコマンドは,更新可能なオンライン再編成を使用しているRDエリアに対しては実行できません。

注意事項

  1. pddbfrzコマンドの結果は,pddbstで確認できます。
  2. 更新凍結状態のHiRDBファイルのデータを更新したい場合,又はpdrorgの再編成などでRDエリアを更新する必要がある場合,pddbfrz -dコマンドで更新凍結状態を解除してください。なお,RDエリアの更新後は,RDエリアのすべてのHiRDBファイルのバックアップを取得し直す必要があります。
  3. pddbfrzコマンドのリターンコードを次に示します。
    0:正常終了
    4:警告終了(一部のRDエリアの処理がエラー終了)
    8:異常終了
    12:異常終了(エラーメッセージを表示できない事象が発生)
    12の場合,シングルサーバ又はディクショナリサーバがあるホストのsyslogfile中のエラーメッセージを参照して,エラーの要因を取り除いた後,再度コマンドを実行してください。syslogfile中にエラーメッセージが出力されていない場合は保守員に連絡してください。