スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム定義(UNIX(R)用)

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7.2.13 サーバ用ステータスファイルに関するオペランド

51) pd_sts_file_name_1 = "論理ファイル名","A系ステータスファイル名","B系ステータスファイル名"
   :
pd_sts_file_name_7 = "論理ファイル名","A系ステータスファイル名","B系ステータスファイル名"
サーバ用ステータスファイルを定義します。pd_sts_file_name_2〜7オペランドは省略できますが,pd_sts_file_name_1オペランドは省略できません。
"論理ファイル名":〜<識別子>((1〜8文字))
サーバ用ステータスファイルの論理ファイル名を指定します。ステータスファイルを操作するコマンドを実行するときに,ここで定義した論理ファイル名を指定します。
"A系ステータスファイル名":〜<パス名>((167文字以内))
A系のステータスファイル名を絶対パス名で指定します。
"B系ステータスファイル名":〜<パス名>((167文字以内))
B系のステータスファイル名を絶対パス名で指定します。
《指定値の目安》
  • A系及びB系のステータスファイル名には,pdstsinitコマンドで作成したステータスファイルを指定してください。pdstsinitコマンドで作成していないステータスファイルを指定すると,そのステータスファイルは実体のないステータスファイルとなります。
  • ステータスファイルに障害が発生すると,HiRDBはステータスファイルをスワップします。スワップ先となる予備ファイルがないと,HiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合はユニット)が異常終了します。したがって,システムファイルを多く定義するほど,システムの信頼性が向上します。ただし,その分のディスク容量が必要となります。
  • A系とB系には同じレコード長,及び同じ容量のステータスファイルを指定してください。
《オペランドの規則》
  • このオペランドは7個まで指定できます。
  • ステータスファイルは,A系とB系に二重化されています。両方必ず指定してください。
  • A系及びB系ステータスファイル名の絶対パス名に環境変数を使用できません。
  • 論理ファイル名,A系ステータスファイル名,及びB系ステータスファイル名には同じ名称を重複して指定できません。
《留意事項》
  • HiRDBを正常開始する場合は現用ファイル(終了時点での現用ファイル)を引き継ぎます。ただし,全ステータスファイルを初期化した場合など,引き継ぐ現用ファイルがないときはpd_sts_file_name_1〜7の中で最初に指定したステータスファイルが現用ファイルになります。残りのファイルのうちオープンできたファイルが予備ファイルになり,オープンできないファイルは予約ファイルになります。
  • HiRDBを再開始する場合は現用ファイル(終了時点での現用ファイル)を引き継ぎます。
●実体のないステータスファイルの使い方
実体のないステータスファイルを指定すると,HiRDBの稼働中にステータスファイルを新規追加できます。例えば,ステータスファイルの障害などで予備ファイルが少なくなったときに,実体のないステータスファイルを予備ファイルにします。実体のないステータスファイルを予備ファイルにする手順を次に示します。
〈手順〉
  1. pdstsinitコマンドで,システムファイル用のHiRDBファイルシステム領域にステータスファイルを作成します。
  2. pdstsopenコマンドで,ステータスファイルをオープンします。
この操作はHiRDB稼働中に実行できます。HiRDBを一度停止する必要はありません。
  • メリット及びデメリット
    実体のないステータスファイルを定義すると,HiRDBファイルシステム領域の占有量は小さくなります。しかし,実体のないステータスファイルを予備ファイルとして追加するときに,システムファイル用のHiRDBファイルシステム領域に十分な空き(ファイルを追加するだけの空き領域)がないと追加できないため,システムの信頼性は低くなります。
    実体のないステータスファイルを定義しないと,HiRDBファイルシステム領域の占有量は大きくなるが,ファイル障害によるスワップ先が保証されるため,信頼性は高くなります。
  • 注意事項
    実体のないステータスファイルを定義した場合,HiRDBはHiRDBの開始時にステータスファイルに異常があると認識します。このため,pd_sts_initial_errorオペランドにstop(省略値)を指定していると,HiRDBを開始できないので注意してください。実体のないステータスファイルを定義する場合は,pd_sts_initial_errorオペランドにcontinue又はexcontinueを指定してください。また,HiRDBを開始する前に現用ファイルをpd_sts_last_active_fileオペランドに指定する必要があります。
《ほかのオペランドとの関連》
このオペランドはpd_sts_subfile_name_1〜7オペランドと関連があります。

 

52) pd_sts_subfile_name_1 = "論理ファイル名","A系副ステータスファイル名","B系副ステータスファイル名"
   :
pd_sts_subfile_name_7 = "論理ファイル名","A系副ステータスファイル名","B系副ステータスファイル名"
ログ同期方式のリアルタイムSANレプリケーションを使用している場合に,ログ適用サイトで使用する,サーバ用副ステータスファイルを定義します。
"論理ファイル名":〜<識別子>((1〜8文字))
サーバ用副ステータスファイルの論理ファイル名を指定します。pd_sts_file_name_1〜7と同じ論理ファイル名を指定してください。副ステータスファイルを操作するコマンドを実行するときに,ここで定義した論理ファイル名を指定します。
"A系副ステータスファイル名":〜<パス名>((167文字以内))
A系の副ステータスファイル名を絶対パス名で指定します。
"B系副ステータスファイル名":〜<パス名>((167文字以内))
B系の副ステータスファイル名を絶対パス名で指定します。
《前提条件》
  • 前提プラットフォームについては,マニュアル「HiRDB Version 8 ディザスタリカバリシステム 構築・運用ガイド」を参照してください。
  • pd_rise_useオペランドにYを指定し,かつpd_rise_pairvolume_combinationオペランドにsyssyncを指定している必要があります。
《指定値の目安》
  • A系及びB系の副ステータスファイル名には,システムログ適用化で作成した副ステータスファイルを指定してください。システムログ適用化で作成していない副ステータスファイルを指定すると,その副ステータスファイルは実体のない副ステータスファイルになります。
  • 副ステータスファイルに障害が発生すると,HiRDBは副ステータスファイルをスワップします。スワップ先となる予備ファイルがないと,HiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合はユニット)が異常終了します。したがって,システムファイルを多く定義するほど,システムの信頼性が向上します。ただし,その分のディスク容量が必要になります。
  • A系とB系には同じレコード長,及び同じ容量の副ステータスファイルを指定してください。
《オペランドの規則》
  • このオペランドは7個まで指定できます。
  • 業務サイトでは,このオペランドの指定は無視されます。
  • HiRDB開始時にシステム適用化を実施する場合,pd_sts_file_name_1〜7に指定したオープン可能なすべての正ステータスファイルに対応する副ステータスファイルを作成してください。
  • 副ステータスファイルはA系とB系に二重化されています。両方必ず指定してください。
  • A系及びB系副ステータスファイル名の絶対パス名に環境変数を使用できません。
  • 論理ファイル名,A系副ステータスファイル名,及びB系副ステータスファイル名には同じ名称を重複して指定できません。
  • A系及びB系副ステータスファイル名には,pd_sts_file_name_1〜7オペランドの,A系及びB系ステータスファイル名と同じ名称を指定できません。
《留意事項》
HiRDBを正常開始,又は再開始する場合は現用ファイル(終了時点での現用ファイル)を引き継ぎます。ただし,すべての副ステータスファイルを初期化した場合など,引き継ぐ現用ファイルがないときはログ適用サイトを開始できなくなります。この場合は,システムログ適用化を実施してください。
●実体のない副ステータスファイルの使い方
pd_sts_file_name_1〜7オペランドの説明を参照してください。
《ほかのオペランドとの関連》
このオペランドはpd_sts_file_name_1〜7オペランドと関連があります。