スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 解説(UNIX(R)用)

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8.1.2 モニタモードサーバモード

<この項の構成>
(1) モニタモードとサーバモードの機能差
(2) サーバモードで運用できるクラスタソフトウェア
(3) サーバモードで運用する場合に必要な製品

(1) モニタモードとサーバモードの機能差

系切り替え機能の運用方法にはモニタモードサーバモードがあります。モニタモードの場合は系障害だけを監視対象とし,サーバモードの場合は系障害及びサーバ障害を監視対象とします。また,サーバモードではモニタモードに比べて系の切り替え時間を短縮できます。モニタモードとサーバモードの機能差を次の表に示します。

表8-2 モニタモードとサーバモードの機能差

項目又は機能 モニタモード サーバモード
監視対象になる障害 系障害※1
サーバ障害※2 ×
系の切り替え時間を短縮する機能 ユーザサーバホットスタンバイ※3 ×
高速系切り替え機能※3 ×
スタンバイレス型系切り替え機能 1:1スタンバイレス型系切り替え機能 ×
影響分散スタンバイレス型系切り替え機能 ×

(凡例)
○:監視対象になります。又は,この機能を使用できます。
×:監視対象になりません。又は,この機能を使用できません。

注※1
ここでは次に示す障害を系障害として想定していますが,系障害の条件はクラスタソフトウェアによって異なります。クラスタソフトウェアのマニュアルなどで確認してください。
  • ハードウェアの障害
  • OSの障害
  • 電源断
  • クラスタソフトウェアの障害
  • 系のスローダウン

注※2
ここでは次に示す障害をサーバ障害として想定していますが,サーバ障害の条件はクラスタソフトウェアによって異なります。クラスタソフトウェアのマニュアルなどで確認してください。
  • HiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合はユニット)の異常終了
  • HiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合はユニット)のスローダウン
  • データベースのパス障害

注※3
系の切り替え時間を短縮する機能です。ユーザサーバホットスタンバイ及び高速系切り替え機能については,「8.1.5 系の切り替え時間を短縮する機能(ユーザサーバホットスタンバイ,高速系切り替え機能)」を参照してください。

(2) サーバモードで運用できるクラスタソフトウェア

クラスタソフトウェアによってはサーバモードで運用できないことがあります。サーバモードで運用できるクラスタソフトウェアを次の表に示します。

表8-3 サーバモードで運用できるクラスタソフトウェア

クラスタソフトウェア モニタモード サーバモード
HAモニタ
MC/ServiceGuard
VERITAS Cluster Server
Sun Cluster ×
HACMP ×
ClusterPerfect ×

(凡例)
○:このモードで運用できます。
×:このモードで運用できません。
 

(3) サーバモードで運用する場合に必要な製品

系切り替え機能をサーバモードで運用する場合は次の表に示す製品が必要になります。

表8-4 サーバモードで運用する場合に必要な製品

機能 HiRDB Advanced
High Availability
Hitachi HA Toolkit
Extension
サーバモード
ユーザサーバホットスタンバイ
高速系切り替え機能
1:1スタンバイレス型系切り替え機能
影響分散スタンバイレス型系切り替え機能

(凡例)
○:この機能を使用する場合に必要な製品です。
−:必要ありません。

注※ クラスタソフトウェアがHAモニタの場合,Hitachi HA Toolkit Extensionは必要ありません。