スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 解説(UNIX(R)用)

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3.1.1 RDエリアの種類

RDエリアとは,表及びインデクスを格納する論理的なエリアのことです。RDエリアと表及びインデクスの関係を次の図に示します。

図3-1 RDエリアと表及びインデクスの関係

[図データ]

RDエリアには次の表に示す種類があります。

表3-1 RDエリアの種類

項番 RDエリアの種類 作成できる個数 必要/
任意
1 マスタディレクトリ用RDエリア 1
2 データディクショナリ用RDエリア 1〜41
3 データディレクトリ用RDエリア 1
4 データディクショナリLOB用RDエリア 2
5 ユーザ用RDエリア 1〜8,388,589
6 ユーザLOB用RDエリア 1〜8,388,325
7 レジストリ用RDエリア 1
8 レジストリLOB用RDエリア 1
9 リスト用RDエリア 1〜8,388,588

(凡例)
○:必要なRDエリアです。
△:任意で作成するRDエリアです。

注1 項番1〜3のRDエリアを総称してシステム用RDエリアといいます。

注2 項番4,6,8のRDエリアを総称してLOB用RDエリアといいます。
<この項の構成>
(1) マスタディレクトリ用RDエリア
(2) データディクショナリ用RDエリア
(3) データディレクトリ用RDエリア
(4) データディクショナリLOB用RDエリア
(5) ユーザ用RDエリア
(6) ユーザLOB用RDエリア
(7) レジストリ用RDエリア
(8) レジストリLOB用RDエリア
(9) リスト用RDエリア

(1) マスタディレクトリ用RDエリア

マスタディレクトリ用RDエリアには,システムの内部情報を格納します。マスタディレクトリ用RDエリアは必ず作成してください。

(2) データディクショナリ用RDエリア

データディクショナリ用RDエリアには,ディクショナリ表及びディクショナリ表のインデクスを格納します。ディクショナリ表は,HiRDBの利用者が検索できます。ディクショナリ表については,マニュアル「HiRDB Version 8 UAP開発ガイド」を参照してください。

データディクショナリ用RDエリアは必ず作成してください。

(3) データディレクトリ用RDエリア

データディレクトリ用RDエリアには,システムの内部情報を格納します。データディレクトリ用RDエリアは必ず作成してください。

(4) データディクショナリLOB用RDエリア

データディクショナリLOB用RDエリアには,ストアドプロシジャ又はストアドファンクションの定義ソース及びオブジェクトを格納します。また,トリガを定義する場合,内部的に生成されるトリガのSQLオブジェクトを格納します。ストアドプロシジャ若しくはストアドファンクションを使用する場合,又はトリガを定義する場合に,データディクショナリLOB用RDエリアを作成してください。

データディクショナリLOB用RDエリアには,次に示す2種類があります。

 
参考
トリガとは,参照制約動作でHiRDBが内部的に生成するトリガも含みます。そのため,参照制約を定義する場合もデータディクショナリLOB用RDエリアを作成してください。

(5) ユーザ用RDエリア

ユーザ用RDエリアには,表及びインデクスを格納します。ユーザ用RDエリアは必ず作成してください。一つの表を一つ又は複数のユーザ用RDエリアに格納できます。また,一つのユーザ用RDエリアには,一つ又は複数の表を格納できます。なお,インデクスを格納する場合も同様です。ユーザ用RDエリアには,次に示す2種類があります。

また,すべてのバックエンドサーバから参照できるユーザ用RDエリアを共用RDエリアといいます。共用RDエリアについては,マニュアル「HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド」を参照してください。

(6) ユーザLOB用RDエリア

ユーザLOB用RDエリアには,文書,画像,音声などの長大な可変長データを格納します。次に示すデータを取り扱う場合に,ユーザLOB用RDエリアを作成してください。

一つの表に複数の「LOB列」,「抽象データ型内の,BLOB型を指定した属性」又は「プラグインインデクス」がある場合,一つの列,一つの属性,一つのプラグインインデクスごとに,それぞれを別々のユーザLOB用RDエリアに格納します。ユーザLOB用RDエリアには,次に示す2種類があります。

公用RDエリア
HiRDBに登録されているすべてのユーザが使用できるRDエリアです。

私用RDエリア
権限のあるユーザだけが使用できるRDエリアです。

(7) レジストリ用RDエリア

レジストリ用RDエリアには,レジストリ情報を格納します。プラグインがレジストリ機能を使用する場合にレジストリ用RDエリアを作成してください。レジストリ機能を使用する場合は,レジストリ用RDエリアとレジストリLOB用RDエリアの両方を必ず作成する必要があります。全文検索プラグイン(HiRDB Text Search Plug-in)はレジストリ機能を使用しますが,プラグインの種類によってはレジストリ用RDエリアを使用しないものもあります。

(8) レジストリLOB用RDエリア

レジストリLOB用RDエリアにはレジストリ情報に登録したキーのうち,キー長が32,000バイトを超えるものを格納します。プラグインがレジストリ機能を使用する場合にレジストリLOB用RDエリアを作成してください。全文検索プラグイン(HiRDB Text Search Plug-in)はレジストリ機能を使用しますが,プラグインの種類によってはレジストリLOB用RDエリアを使用しないものもあります。

(9) リスト用RDエリア

リスト用RDエリアには,ASSIGN LIST文で作成するリストを格納します。絞込み検索をする場合に,リスト用RDエリアを作成してください。