スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 解説(UNIX(R)用)
分散データベース製品DF/UXと連携すると,分散データベース機能が使用できるようになります。ここでは,分散データベース機能の概要について説明します。分散データベース機能の運用方法については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム運用ガイド」を参照してください。
なお,分散データベース機能は,HP-UX版及びAIX版限定(64ビットモードのHiRDB,及びPOSIXライブラリ版を除く)の機能です。ただし,07-02より前のバージョンではHI-UX/WE2版のHiRDBをサポートしています。そのHI-UX/WE2版のHiRDBとの分散データベース機能は実行できます。
分散データベース機能を使用すると,部門ごとに蓄積・管理されたデータを他部門からリアルタイムに利用したり,データベースの所在を意識することなく,データを取り出したり更新したりできます。また,基幹データベースの負荷分散,全社レベルでデータを活用できます。HiRDBと他ノードのDBMSとの分散データベースは,DF/UXのリモートデータベースアクセス機能を使用して実現します。リモートデータベースアクセス機能には,次に示す二つの機能があります。
自ノードのHiRDBを分散クライアントとして,分散サーバにリモートデータベースアクセスできます(自ノードのHiRDBのUAPで,他ノードのDBMSのデータベースをリモートデータベースアクセスできます)。DF/UXの分散クライアント機能を使用して実現します。
UAPを作成するときには,自ノードのHiRDBのデータベースをローカルアクセスするときと同様に,HiRDBのSQL文を記述します。そのSQL文に分散サーバの表名やデータベースの所在を示す名称などを指定します。なお,UAPを作成するときに幾つかの制限事項がありますので,マニュアル「HiRDB Version 8 UAP開発ガイド」を参照してください。
分散クライアント機能の概要を次の図に示します。
図2-18 分散クライアント機能の概要
自ノードのHiRDBを分散サーバとして,他ノードの分散クライアントからリモートデータベースアクセスできます(他ノードのDBMSから,自ノードのHiRDBのデータベースをリモートデータベースアクセスできます)。DF/UXの分散サーバ機能を使用して実現します。分散サーバ機能の概要を次の図に示します。
図2-19 分散サーバ機能の概要
HiRDBを利用した分散データベースの適用範囲を次の表に示します。
表2-5 分散データベースの適用範囲
分散クライアント の種類 |
分散サーバの種類 | ||||
---|---|---|---|---|---|
HiRDB | XDM/RD | ORACLE (HI-UX/ WE2版) |
RDB1 E2 | SQL/K | |
HiRDB | ○※1 | ○ | ○※2 | ○※2 | ○※2 |
XDM/RD | ○ | − | − | − | − |
ORACLE (HI-UX/WE2版) |
○※3 | − | − | − | − |
RDB1 E2 | × | − | − | − | − |
SQL/K | × | − | − | − | − |
分散データベース機能の環境設定方法については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム運用ガイド」を参照してください。DF/UXについては,マニュアル「分散データベース DF/UX」を参照してください。
All Rights Reserved. Copyright (C) 2006, 2016, Hitachi, Ltd.