スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 解説(UNIX(R)用)
HiRDB External Data Accessを導入すると,HiRDB External Data Access機能が使用できるようになります。HiRDB External Data Access機能は次に示すHiRDBで使用できます。
- HP-UX版(32ビットモードのPOSIXライブラリ版)
- Solaris版(32ビットモードのPOSIXライブラリ版)
- AIX版(32ビットモードのPOSIXライブラリ版)
- Linux版(32ビットモード版)
- <この項の構成>
- (1) HiRDB External Data Access機能とは
- (2) 接続できるDBMS
- (3) システム構成例
他社製品を含む異機種のDBMSで構築した複数のデータベースの表に対して,HiRDBのインタフェースでアクセスできます。また,他種データベースが複数存在する場合でも,それらの情報を一つの表(外部表又はビュー表を使用します)として参照及び更新できます。この機能をHiRDB External Data Access機能といいます。HiRDB External Data Access機能の概要を次の図に示します。HiRDB External Data Access機能の詳細については,マニュアル「HiRDB External Data Access Version 8」を参照してください。
図2-5 HiRDB External Data Access機能の概要
- 〔説明〕
- HiRDBクライアントから外部のDBMSのデータベースを参照及び更新できます。外部のDBMSのことを外部サーバといいます。
- HiRDB External Data Access機能で参照及び更新する表を外部表といいます。外部表とは,外部サーバの表の定義情報を基に定義するHiRDB上の表です。外部サーバの表を参照及び更新するときに必要になります。なお,HiRDBでは表の定義情報だけを管理し,表の実体は外部サーバが管理しています。
HiRDB External Data Accessの特長を次に示します。
- 異なる場所に存在する複数のDBMSで構築したデータベースの情報を,一つの表として参照及び更新できる
- 複数のDBMSが稼働する環境でも,HiRDBのインタフェースだけで表にアクセスできる
HiRDB External Data Accessを使用すると,次のような効果を期待できます。
- 既存資産をそのまま利用することによる開発期間の短縮及び運用コストの低減
- データベース環境の変化・拡張に対する柔軟な対応
- HiRDBインタフェース(SQLインタフェース)によるアプリケーション開発の簡易化
- オンデマンドアクセスの実現による情報活用効率の向上
- 鮮度の高い情報のタイムリーな提供
(2) 接続できるDBMS
外部サーバとして接続できるDBMSを次に示します。
- HiRDB(HiRDB Version 5.0 05-06以降)※1
- XDM/RD E2 06-00以降
- ORACLE(Oracle 8i 8.1.5又は8.1.7)※2
- ORACLE(Oracle 9i 9.2)
- ORACLE(Oracle 10g 10.1)
- DB2(DB2 Universal Database for OS/390 Version 6)※3
- 注※1
- 外部サーバとして接続するHiRDBを外部HiRDBといいます。
- 外部サーバにはHiRDB/シングルサーバ及びHiRDB/パラレルサーバを使用できます。
- Linux版及びWindows版のHiRDB Version 5.0は外部サーバにできません。
- 注※2
- サポートするOracle 8iのバージョンは,外部サーバ接続用のバックエンドサーバのプラットフォームによって異なります。HP-UXの場合は8.1.5及び8.1.7,そのほかの場合は8.1.7だけです。
- 注※3
- HiRDBがHP-UX版及びAIX版の場合にDB2のDBMSにアクセスできます。
(3) システム構成例
外部サーバに接続するには(外部表を参照及び更新するには)バックエンドサーバが必要です。このバックエンドサーバを外部サーバ接続用のバックエンドサーバ(又は外部表参照・更新用のバックエンドサーバ)といいます。また,HiRDB側には次の表に示す製品が必要になります。
表2-1 HiRDB External Data Access機能使用時にHiRDB側で必要な製品
製品名 |
説明 |
HiRDB External Data Access |
HiRDB External Data Access機能を実現するために必要な製品です。 |
HiRDB External Data Access Adapter |
HiRDBと接続先DBMSのインタフェースの差異を吸収する製品です。ORACLE用とDB2用のHiRDB External Data Access Adapterがあります。
接続先のDBMSがHiRDB又はXDM/RD E2の場合,HiRDB External Data Access AdapterはHiRDB External Data Accessに包括されているため,HiRDB External Data Access Adapterは必要ありません。 |
ORACLEのクライアント製品 |
接続先のDBMSがORACLEの場合に必要です。 |
DB2のクライアント製品 |
接続先のDBMSがDB2の場合に必要です。 |
HiRDB External Data Access機能使用時のシステム構成例を次の図に示します。
図2-6 HiRDB External Data Access機能使用時のシステム構成例
- 注※1
- 外部サーバ接続用のバックエンドサーバです。
- 注※2
- 外部サーバがORACLEの場合はORACLE用のHiRDB External Data Access Adapterが必要です。
- 外部サーバがDB2の場合はDB2用のHiRDB External Data Access Adapterが必要です。
- 外部サーバがHiRDB又はXDM/RD E2の場合はHiRDB External Data Access Adapterは必要ありません。HiRDB External Data AccessにHiRDB External Data Access Adapterの機能が包括されています。
- 注※3
- 外部サーバがORACLEの場合はORACLEのクライアント製品が必要です。
- 外部サーバがDB2の場合はDB2のクライアント製品が必要です。
- 外部サーバがHiRDB又はXDM/RD E2の場合はHiRDBクライアントとなります。HiRDBサーバにはHiRDBクライアントの機能があります。したがって,HiRDBクライアントをインストールする必要はありません。
HiRDB External Data Access機能使用時に必要な製品については,マニュアル「HiRDB External Data Access Version 8」を参照してください。
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