スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 解説(UNIX(R)用)
HiRDB Staticizer Optionを導入すると,インナレプリカ機能が使用できるようになり,ノンストップサービスに対応したデータベースシステムを構築できます。
24時間365日ノンストップでオンライン業務を実行していると,データベースのメンテナンス処理(データベースの再編成,データロード,バックアップの取得など)を実施する時間がなくなってしまいます。また,オンライン業務中に,集計・分析処理用のデータマートを作成すると,追加・更新データの抽出がオンライン業務のレスポンスを低下させることがあります。このような状況に対応するためにインナレプリカ機能を提供しています。
ミラーリング機能を持つディスクシステムやソフトウェアを使用して,マスタのデータベースをコピーしたレプリカのデータベースを作成します。オンライン業務はレプリカのデータベースを使用し,データベースのメンテナンス処理,又はデータマートの作成処理はマスタのデータベースを使用します。このように,インナレプリカ機能を使用すると,オンライン業務とそのほかの処理(データベースのメンテナンス処理,データマート作成処理)を並行して実施できます。
インナレプリカ機能の概要を次の図に示します。インナレプリカ機能の詳細,及び前提となる製品については,マニュアル「インナレプリカ機能 HiRDB Staticizer Option Version 8」を参照してください。
図2-1 インナレプリカ機能の概要
インナレプリカ機能の適用例を次に示します。
インナレプリカ機能を使用すると,データベースの再編成中にデータベースを参照及び更新できます。これを更新可能なオンライン再編成といいます。インナレプリカ機能を使用しないと,再編成中のデータベースを参照及び更新できません。また,業務処理をレプリカのデータベースで実行するため,オンライン業務に対する影響を最小限に抑えられます。インナレプリカ機能を使用したデータベースの再編成を次の図に示します。
図2-2 インナレプリカ機能を使用したデータベースの再編成
インナレプリカ機能を使用すると,バックアップの取得中にデータベースを参照及び更新できます。インナレプリカ機能を使用したバックアップの取得を次の図に示します。
図2-3 インナレプリカ機能を使用したバックアップの取得
インナレプリカ機能を使用すると,レプリカのデータベースから分析業務に使用するデータマートを作成できます。このため,オンライン業務と分析業務を同時に実行できます。インナレプリカ機能を使用したデータマートの作成を次の図に示します。
図2-4 インナレプリカ機能を使用したデータマートの作成
All Rights Reserved. Copyright (C) 2006, 2016, Hitachi, Ltd.